到達目標
①RC回路の過渡現象を理解し,微分回路や積分回路に応用できる.
②回路解析に関する各種理論を理解し,ツールとして正しく使うことができる.
③正弦波交流の複素数表現を理解し,複素数を用いた各種交流回路の解析ができる.
④複素数を用いて交流電力の計算ができる.
⑤複素数を用いて三相交流回路の解析ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
RC回路の過渡現象 | RC回路の過渡現象の内容を理解し、応用できる。 | RC回路の過渡現象の内容を理解している。 | RC回路の過渡現象の内容を理解していない。 |
複素数と交流回路 | 複素数と交流回路の内容を理解し、応用できる。 | 複素数と交流回路の内容を理解している。 | 複素数と交流回路の内容を理解していない。 |
交流電力 | 交流電力の内容を理解し、応用できる。 | 交流電力の内容を理解している。 | 交流電力の内容を理解していない。 |
交流回路の周波数特性 | 交流回路の周波数特性の内容を理解し、応用できる。 | 交流回路の周波数特性の内容を理解している。 | 交流回路の周波数特性の内容を理解していない。 |
共振回路 | 共振回路の内容を理解し、応用できる。 | 共振回路の内容を理解している。 | 共振回路の内容を理解していない。 |
交流回路の回路網解析 | 交流回路の回路網解析の内容を理解し、応用できる。 | 交流回路の回路網解析の内容を理解している。 | 交流回路の回路網解析の内容を理解していない。 |
電磁誘導結合回路の解析 | 電磁誘導結合回路の解析の内容を理解し、応用できる。 | 電磁誘導結合回路の解析の内容を理解している。 | 電磁誘導結合回路の解析の内容を理解していない。 |
三相交流 | 三相交流の内容を理解し、応用できる。 | 三相交流の内容を理解している。 | 三相交流の内容を理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
RC回路の過渡現象,回路網に関する各種理論,複素数を用いた各種交流回路の解析法,交流電力や三相交流回路の解析法について,演習を交えながら学習する.
授業の進め方・方法:
中間試験は50分の試験を実施する.期末試験は50分の試験を実施する.
定期試験の成績を80%,演習の取り組み状況などを20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
注意点:
授業は講義と演習を並行して実施する.演習問題には積極的に取り組むこと.
電気における回路関係の基礎科目であるので,内容を確実に理解すること.
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
RC回路の過渡現象① |
RC回路の充放電現象,過渡現象の定式化
|
2週 |
RC回路の過渡現象② |
RC積分回路,CR微分回路
|
3週 |
複素数と交流回路① |
複素数とフェーザ表示,複素数の基本演算
|
4週 |
複素数と交流回路② |
オイラーの公式,複素数の指数関数表示
|
5週 |
複素数と交流回路③ |
RLC直列回路・並列回路の複素数による解法
|
6週 |
複素数と交流回路④ |
直並列回路の複素数による解法
|
7週 |
総合演習 |
総合演習
|
8週 |
交流電力① |
複素数表示による交流電力の表現
|
2ndQ |
9週 |
交流電力② |
最大電力供給条件,インピーダンスマッチング
|
10週 |
交流電力③ |
力率補正,交流電力の計測法
|
11週 |
交流回路の周波数特性① |
直列回路の周波数特性,インピーダンス軌跡
|
12週 |
交流回路の周波数特性➁ |
並列回路の周波数特性,アドミタンス軌跡
|
13週 |
直列共振回路の特性 |
共振特性とQ値
|
14週 |
並列共振回路の特性 |
反共振特性と巻線抵抗を考慮した並列共振
|
15週 |
前期の学習のまとめ |
前期の学習内容の総括と後期の学習内容の把握
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
交流回路の回路網解析① |
電圧源回路と電流源回路
|
2週 |
交流回路の回路網解析➁ |
枝電流解析,網目電流解析
|
3週 |
交流回路の回路網解析➂ |
重ねの理による解析
|
4週 |
交流回路の回路網解析④ |
テブナンの定理による解析
|
5週 |
交流回路の回路網解析➄ |
節点電位解析
|
6週 |
交流回路の回路網解析⑥ |
各種交流回路解析の総合演習
|
7週 |
総合演習 |
総合演習
|
8週 |
電磁誘導結合回路の解析① |
和動結合,差動結合,相互インダクタンス
|
4thQ |
9週 |
電磁誘導結合回路の解析➁ |
誘導結合回路の考え方,解析方法
|
10週 |
電磁誘導結合回路の解析➂ |
誘導結合回路の考え方,解析方法
|
11週 |
三相交流① |
三相交流の複素数表示
|
12週 |
三相交流② |
Y-Y結線回路の解法
|
13週 |
三相交流③ |
Δ-Δ結線回路の解法
|
14週 |
三相交流④ |
Y-Δ・Δ-Yの相互変換,三相交流回路の電力
|
15週 |
後期の学習のまとめ |
後期の学習内容の総括と上級学年の学習内容の把握
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 4 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 4 | |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 4 | |
理想変成器を説明できる。 | 4 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 4 | |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 4 | |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 演習の取り組み | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |