応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 0086 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「物理学 新物理学ライブラリ1」サイエンス社,「基礎物理学演習I,Ⅱ」サイエンス社
担当教員 小峰 啓史,鈴木 三男,小田 洋平,千葉 貴裕

到達目標

①物理実験を体験し、実験内容を理解した上でレポートを書くことができるようになる。
②力学の基本的物理量の表し方や運動方程式を立てることができるようになる。
③電磁気の基本的物理量が使えるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期中間まで物理実験を行う(実験指導は物理教員3名+αで行う)。それ以降は、力学、熱力学について学ぶ。
授業の進め方・方法:
前期中間試験は実施しない。
後期中間試験は実施する。
期末試験は前後期とも50分間の試験を実施する。
注意点:
興味ある分野、専門科目に関連する分野は授業ができなくとも自学自習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物理学生実験 第1週(LabVIEWによる共鳴振動の実験)
2週 物理学生実験 第2週(超伝導)
3週 物理学生実験 第3週(電子の比電荷)
4週 物理学生実験 第4週(分光器)
5週 物理学生実験 第5週(フランクヘルツ)
6週 質点の運動(1) 質点の運動の例、距離と速さ
7週 質点の運動(2) 変位、速度、加速度
8週 質点の運動(3) 単振動と円運動
2ndQ
9週 力と運動(1) 運動の法則、力のつり合い、重力を受ける物体の運動
10週 力と運動(2) 2体問題、運動量保存の法則
11週 仕事とエネルギー(1) 仕事、保存力、保存力のポテンシャル
12週 仕事とエネルギー(2) 力学的エネルギー保存則とその応用
13週 万有引力 万有引力、中心力場、ケプラーの法則
14週 剛体の運動(1) 剛体の運動、慣性モーメント
15週 問題演習 質点の運動、エネルギー、万有引力、剛体
16週
後期
3rdQ
1週 剛体の運動(2) 回転運動
2週 温度と熱 温度、熱、熱平衡、状態量、仕事
3週 分子運動論 分子運動、内部エネルギー
4週 熱力学第一法則(1) 熱量、内部エネルギー、仕事
5週 熱力学第一法則(2) 定積モル比熱、定圧モル比熱、マイヤーの関係式
6週 熱力学第一法則(3) 断熱変化と等温変化
7週 熱力学第一法則(4) カルノー・サイクル
8週 熱力学第二法則(1) 効率、クラウジウスの関係式,不可逆過程
4thQ
9週 熱力学第二法則(2) 熱力学第二法則、クラウジウスの原理
10週 熱力学第二法則(3) 一般的な熱機関の効率、クラウジウスの式
11週 熱力学第二法則(4) エントロピー
12週 熱力学第二法則(5) エントロピー増大の原理
13週 問題演習 熱力学第二法則
14週 第二法則の応用(1) 自由エネルギー、相平衡
15週 第二法則の応用(2) 相図
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動の法則について説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
電気クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
電場・電位について説明できる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験課題等合計
総合評価割合7030100
基礎および専門的能力7030100