機械工学概論

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学概論
科目番号 0087 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 モノづくり解体新書一の巻から番外編、日刊工業新聞社
担当教員 松本 匡以

到達目標

①材料力学と機械加工の基礎を理解し、簡単な実験装置等の機械(部品、装置)を設計できる。
②機械加工の基礎を体得し、簡単な実験装置等の機械(部品、装置)を製作できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
広範囲な機械工学の分野のうち、材料力学と機械加工の概要について学習する。あわせて、機械工作実習を行い、製作技能と工作法の基本についても学習する。
授業の進め方・方法:
前期中間試験は50分間の試験を実施する。前期期末試験は50分間の試験を実施する。後期試験は実施しない。再試験は実施しない。
前期は定期試験の成績を80%、小テストや課題の総点を20%として総合的に評価する。後期は実習報告書・作品を80%、小テストや課題の総点を20%として総合的に評価する。前期と後期を平均して評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
機械工学の特色を理解して、電気工学との関連を考えることが重要である。工作実習では、精度良くできた・できなかったことの原因がどこにあるのかを考察し、報告書にまとめることが重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械の定義と機械工学の範囲 動力機械、作業機械、伝達機械、機械の効率
2週 応力とひずみ 外力、変形、応力、ひずみ
3週 引張と圧縮(1) 縦・横ひずみ、フックの法則、応力-ひずみ線図
4週 引張と圧縮(2) 弾性・塑性ひずみ、降伏点等、薄肉円筒の応力
5週 せん断 せん断応力、せん断ひずみ、任意断面のせん断応力
6週 棒の曲げ せん断力、曲げモーメント、断面二次モーメント等
7週 棒のねじり ねじりモーメント、断面二次極モーメント、断面係数
8週 1週から7週までのまとめ
2ndQ
9週 中間試験解答、機械加工の目的と分類 機械加工の分類、加工精度
10週 塑性加工・鋳造・溶接・表面処理の概要 深絞り、鋳造、ガス溶接、アーク溶接、メッキ等
11週 切削加工の目的と方法、切削機構(1) 切削加工の特徴、切削模型、切りくずの形態
12週 切削機構(2)、切削工具材料(1) 構成刃先、切削熱、工具材料に必要な性質
13週 切削工具材料(2)、工具摩耗と寿命(1) 各種工具材料の特性、工具の損傷
14週 工具摩耗と寿命(2)、切削加工の経済性 工具寿命曲線、切削条件と経済性
15週 期末試験解答、旋削加工の概要 旋盤の機構と大きさ、旋削加工の種類
16週
後期
3rdQ
1週 機械工作実習の心構えと工作法概論 工作実習についての安全教育と工作実習の概要
2週 測定機器の使用法 ノギス、マイクロメータを用いた測定法
3週 旋盤加工(1) 旋盤の基礎知識と操作法、端面切削、外径切削、段加工
4週 旋盤加工(2) 旋盤の基礎知識と操作法、端面切削、外径切削、段加工
5週 溶接(1) 溶接の基礎知識と基本作業、ガス溶接、電気溶接
6週 溶接(2) 溶接の基礎知識と基本作業、ガス溶接、電気溶接
7週 手仕上げ(1) 手仕上げの基礎知識と基本作業、金鋸による金属切断、やすりがけ、穴あけ、ねじ切り
8週 手仕上げ(2) 手仕上げの基礎知識と基本作業、金鋸による金属切断、やすりがけ、穴あけ、ねじ切り
4thQ
9週 特殊機械加工(1) フライス盤とホブ盤の基礎知識と操作法、フライス盤による外周切削と溝加工、ホブ盤による歯車加工
10週 特殊機械加工(2) フライス盤とホブ盤の基礎知識と操作法、フライス盤による外周切削と溝加工、ホブ盤による歯車加工
11週 NC工作機械(1) マシニングセンタとワイヤカット放電加工機の概要
12週 NC工作機械(2) マシニングセンタとワイヤカット放電加工機の概要
13週 モノづくり現場の状況紹介 モノづくり職人の技、実習で経験しなかった加工法
14週 工作実習達成度調査 旋盤加工、溶接、手仕上げ、特殊機械加工、NC工作機械
15週 工作実習成果アンケート 機械工作実習での成果
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。2
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。1
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験小テスト・課題報告書・作品態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合402040000100
前期4010000050
後期0104000050
分野横断的能力0000000