計算機工学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 計算機工学
科目番号 0108 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 計算機システム(改訂版),春日 健,舘泉 雄治,(株) コロナ社
担当教員 濱﨑 真一,山田 貴浩

到達目標

①コンピュータシステムの構成について説明できる.
②コンピュータ内部での数の表現について説明できる.
③マイクロプロセッサのアーキテクチャについて説明できる.
④コンピュータの記憶装置の種類や特徴について説明できる.
⑤コンピュータのインタフェースの種類や特徴について説明できる.
⑥オペレーティングシステムの役割やプロセス管理について説明できる.
⑦PICによる基本的なマイコン制御を実現できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
コンピュータシステムの構成コンピュータシステムの構成や基本的な信号の流れを理解し,応用できる.コンピュータシステムの構成や基本的な信号の流れを理解している.コンピュータシステムの構成や基本的な信号の流れを理解していない.
コンピュータ内部での数の表現コンピュータ内部で数がどのように表現されているのかを理解し,応用できる.コンピュータ内部で数がどのように表現されているのかを理解している.コンピュータ内部で数がどのように表現されているのかを理解していない.
マイクロプロセッサのアーキテクチャコンピュータに対する命令がどのように処理されているのかを理解し,応用できる.コンピュータに対する命令がどのように処理されているのかを理解している.コンピュータに対する命令がどのように処理されているのかを理解していない.
記憶装置各種記憶装置の特徴を理解し,応用できる.各種記憶装置の特徴を理解している.各種記憶装置の特徴を理解していない.
インタフェース各種インタフェースの特徴を理解し,応用できる.各種インタフェースの特徴を理解している.各種インタフェースの特徴を理解していない.
オペレーティングシステムオペレーティングシステムの役割やプロセス管理について理解し,応用できる.オペレーティングシステムの役割やプロセス管理について理解している.オペレーティングシステムの役割やプロセス管理について理解していない.
PICによる基本的なマイコン制御PICによる基本的なマイコン制御を実現でき,応用できる.PICによる基本的なマイコン制御を実現できる.PICによる基本的なマイコン制御を実現できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータシステムを構成するさまざまな装置と情報の流れを学習する.
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を50%,課題と小テストの成績を25%,PICの課題を25%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
前期中間試験・前期期末試験・後期中間試験を50分で実施する.後期期末試験は実施しない.
PICの課題を全て提出している場合のみ,再試験の受験を認める.
注意点:
講義は集中して聴き,理解に努める.復習は必ず実施し,不明な点は授業の際に質問する.
参考書:よくわかるディジタル回路,春日 健,電気書院
    ドリルと演習シリーズ ディジタル回路,春日 健,電気書院
    プログラムはなぜ動くのか,矢沢久雄,日経BP社
    情報工学レクチャーシリーズ オペレーティングシステム,松尾啓志,森北出版

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータシステムの構成① コンピュータシステムの基本構成や動作原理について説明できる.
2週 コンピュータシステムの構成② コンピュータを構成する各種ハードウェアの構成やソフトウェアの体系について説明できる.
3週 コンピュータシステムの構成③ コンピュータの基本要素の構成と信号の流れを説明できる.
4週 コンピュータ内部での数の表現① コンピュータの内部で扱われる2進数や16進数と10進数との変換ができる.
5週 コンピュータ内部での数の表現② シフト演算や論理演算の効果について説明できる.
6週 コンピュータ内部での数の表現③ 固定小数点表示と浮動小数点表示による数の表現法ついて説明できる.
7週 マイクロプロセッサのアーキテクチャ① コンピュータ内部で扱われるデータタイプや命令セットについて説明できる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 マイクロプロセッサのアーキテクチャ② 各種アドレス指定方式の特徴について説明できる.
10週 マイクロプロセッサのアーキテクチャ③ プログラムの流れ(条件分岐,繰り返し,関数呼び出し)に対するコンピュータ内部の動作について説明できる.
11週 記憶装置① 記憶装置の階層構成について説明できる.
メモリの構成や種類について説明できる.
12週 記憶装置② メモリとポインタの関係について説明できる.
13週 記憶装置③ キャッシュメモリのはたらきについて説明できる.
仮想記憶のしくみについて説明できる.
14週 記憶装置④ 補助記憶装置の種類やデータの読み書きについて説明できる.
ディスク装置へのアクセスに関する計算ができる.
15週 総合演習 前期の学習内容に関する問題を解くことができる.
16週
後期
3rdQ
1週 インタフェース① パソコン用の各種インタフェースの特徴を説明できる.
2週 インタフェース② マイコン用の各種インタフェースの特徴を説明できる.
3週 オペレーティングシステム① オペレーティングシステムの役割について説明できる.
4週 オペレーティングシステム② プログラムの各種処理形態の特徴について説明できる.
5週 オペレーティングシステム③ 各種プロセスとその処理形態について説明できる.
割り込み処理について説明できる.
6週 オペレーティングシステム④ スケジューリングの目的や各種方式の特徴について説明できる.
7週 オペレーティングシステム⑤ 各種スケジューリングアルゴリズムの特徴について説明できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 Peripheral Interface Controller PICマイコン,PICへ組込みソフト書き込みの仕方,アセンブラ言語について説明できる.
10週 PIC演習I PICによるスイッチ制御を行うことができる.
11週 PIC演習II PICにおける変数宣言と応用,時間制御を含んだPICプログラムを組み立てることができる.
12週 PIC演習III PICによるステッピングモータ制御を行うことができる.
13週 PIC演習IV PICによるステッピングモータの制御(課題)の実施I
14週 PIC演習V PICによるステッピングモータの制御(課題)の実施II
15週 PIC演習まとめ PIC演習まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。4
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。4
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後15

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力1025000035
専門的能力4025000065
分野横断的能力0000000