微生物工学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 微生物工学
科目番号 0089 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 微生物学・青木健次・化学同人
担当教員 十亀 陽一郎

到達目標

① 微生物の増殖曲線がわかり、各段階で起きている現象を説明できる。
② 生物及び微生物の分類と系統がわかり、代表的微生物を正しく分類、表記できる。
③ 微生物の工業的利用がわかり、生物生産を微生物の種類や特徴と関連づけることができる。
④ 生命(微生物)の誕生と進化がわかりこれに関連した実験研究を交えて正しく説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微生物を中心に生物の分類と生態に関わる内容を広く解説する。また、微生物の採集、培養から利用まで微生物工学の基礎を学習し、微生物のストレス応答に関して最新の研究成果をとりいれつつ解説する。
授業の進め方・方法:
中間試験は50分間の試験を実施する。期末試験は50分間の試験を実施する。
定期試験の成績を70%、課題30%で評価し、60点以上を合格とする。
この科目は学修単位科目のため、事前、事後の学習として、課題を実施する。
注意点:
興味があることは積極的に質問して吸収すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生物と微生物 生物と微生物の概要、微生物の歴史について理解する。
2週 生物の分類(1) 生物の分類特に生物のグループと名前について説明できる。
3週 生物の分類(2) 生物の分類特に生物の標本について説明できる。
4週 生物の分類(3) 生物の分類特に新種の記載などについて説明できる。
5週 生物の特徴と分類 生物の特徴と生物の分類について理解する。
6週 微生物の種類(1) 微生物の種類について理解する。
7週 微生物の種類(2) 種々の微生物の特徴について理解する。
8週 微生物の種類(3) 微生物の種類と生活史について理解する。
2ndQ
9週 微生物の細胞構造(1) 細胞と微生物の細胞構造を理解する。
10週 微生物の細胞構造(2) 細胞構造の働きについて理解する。
11週 微生物の細胞構造(3) 微生物特有の細胞構造について理解する。
12週 微生物の採集 微生物の様々な採集方法について説明できる。
13週 微生物の同定 微生物を同定する方法について理解できる。
14週 微生物のとりあつかい 微生物の安全な取り扱いについて理解できる。
15週 試験解説と復習 復習する。
16週
後期
3rdQ
1週 微生物の培養(1) 微生物の培養と増殖について理解できる。
2週 微生物の培養(2) 様々な微生物に適した培養について理解できる。
3週 微生物の培養(3) 培養と飼育について理解できる。
4週 微生物の遺伝(1) 微生物のゲノムの特徴について理解できる。
5週 微生物の遺伝(2) 微生物の遺伝子の特徴について理解できる。
6週 微生物の遺伝(3) 微生物の遺伝子発現について理解できる。
7週 微生物の遺伝子(4) 微生物遺伝のまとめ(全体を統括して説明できる)。
8週 微生物とその利用 微生物の利用について理解できる。
4thQ
9週 微生物と抗生物質 抗生物質とその利用について理解できる。
10週 微生物と遺伝子工学 微生物を利用した遺伝子工学的手法について理解できる。
11週 微生物と環境(1) 微生物が生活する環境について理解できる。
12週 微生物と環境(2) 微生物と環境の関わりについて理解できる。
13週 微生物のストレス応答(1) 微生物のストレス応答について理解できる。
14週 微生物のストレス応答(2) 微生物のストレス応答と意義について理解できる。
15週 試験解説 総復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4
タンパク質の高次構造について説明できる。4
ヌクレオチドの構造を説明できる。4
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4
DNAの半保存的複製を説明できる。4
RNAの種類と働きを列記できる。4
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。4
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4
微生物の育種方法について説明できる。4
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。4
食品加工と微生物の関係について説明できる。4
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000