計算機化学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計算機化学
科目番号 0132 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 必要に応じてプリントを配布する。
担当教員 羽切 正英

到達目標

①計算結果や実験結果についての妥当な表現が行えること.
②情報検索ができ,検索によって得られた情報の妥当性が評価できること.
③モデル分子を組み立て,分子軌道計算によるシミュレーションができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1到達目標の内容を実践で理解し、応用できる。到達目標の内容を実践で理解している。到達目標の内容を実践で理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
主に実習を通じ,化学における計算的手法・シミュレーションの手法について学ぶ。
計算手法を単に追うだけでなく,自分の実験などでも使える場面を想定して分子モデリング,反応計算を行う。
また,理工学分野における実験データや計算データの取り扱い方,効果的な作図方法,化学情報に関するデータベースの検索方法などについても学修する。
授業の進め方・方法:
演習課題およびレポートなどの成果物を80%,実技や平素の取り組みを20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。
定期試験は実施しない。
注意点:
毎週課題を与えるので,遺漏なく提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子計算機の利用 電子計算機の外部構造と内部構造
化学と情報の関わり 
2週 データ処理技法(1) 実験データと表計算
3週 データ処理技法(2) データ処理と効果的なグラフ化
4週 分子モデリングと計算 計算環境の構築・MOPACの利用
分子モデルと表示ソフトウェア
5週 構造解析と振動解析(1) 分子の構造最適化とCO2の振動解析
6週 構造解析と振動解析(2) n-ブタンの回転障壁・MEP計算
7週 分子軌道計算 エチレン・ベンゼンのHOMO-LUMO
8週 励起状態計算 共役ポリエン類の励起エネルギー計算
2ndQ
9週 反応計算(1) SN2反応のシミュレーション
10週 反応計算(2) SN2反応のシミュレーション
11週 反応計算(3) SN2反応のシミュレーション
12週 ネットワークの活用 オンラインデータベースとその利用
電子ジャーナルの利用・データ検索実習
13週 理工系における表現技法(1) 理工系における基礎的な文章表現
14週 理工系における表現技法(2) 理工系における基礎的な可視化表現
15週 理工系における表現技法(3) 理工系における可視化表現とプレゼンテーション法
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4
錯体の生成について説明できる。4
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。4
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。4
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。4
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。4
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。4
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。4
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。4
化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4
蒸留の原理について理解できる。4
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力040000040
専門的能力060000060
分野横断的能力0000000