概要:
5年間の学習成果を基に、担当教員の指導により学生の興味と好ましい資質の進展をはかり、探索的な学習を通じて問題発見能力、解決能力、デザイン能力およびプレゼンテーション能力を育成する。
授業の進め方・方法:
<五十音順>
青木研究室
○不均一触媒反応の活性サイト数評価
○魚介類残渣の利用技術開発
青柳研究室
○新規ポルフィリン・ヘム・再構成ヘム蛋白質の合成と性質
○分子認識能を有する新規ポルフィリン誘導体の合成と性質
天野研究室
○福島県のホタルの遺伝子解析による生態調査
○実験を中心とした化学教育教材の開発
内田研究室
○賢沼の浄化に関する研究
○廃棄物の資源化検討
梅澤研究室
○新規有機2次非線形光学材料の合成と評価
○新規2次非線形光学ポリマー薄膜作製と評価
○再沈法を利用したナノ薬剤粒子の作製と評価
尾形研究室
○糖鎖を活用したインフルエンザウイルス感染阻害剤の合成
○新規糖加水分解酵素の探索および精製
○オリゴ糖誘導体の合成研究
押手研究室
○イオン対相分離現象の検討
○環境中の有害物質の分離濃縮及び回収法の開発震災復興支援関連の研究も含む)
○分離濃縮法を利用した高感度計測の開発
車田研究室
○撥水などの動的界面現象の観察・解析法
○粉体などの広義の流動体の性状把握の方法論の研究
○高カルシウム濃度の配管内でのスケール生成速度の低減策の研究
酒巻研究室
○光電気化学・人工光合成・固液界面
○水素クリーンエネルギー社会への電気化学
佐藤研究室
○同位体分析による環境放射線定量評価
○放射性物質吸着剤の環境試料への効果検証
柴田研究室
○生物界におけるD-アミノ酸の存在・分布・代謝・機能に関する研究
十亀研究室
○極限環境に生息する生物の環境ストレス耐性機構に関する研究
○微生物を用いた環境評価システムの構築
田中研究室
○ナノ界面における分子材料の配向制御に関する研究
○ナノ複合材料の構造と機能に関する研究
羽切研究室
○産業廃棄物ならびに再生可能資源を有効利用するための機能材料化学
注意点:
受動的な学習態度ではなく、問題を自ら探し発見していくような積極的かつ自主的な取り組みが望まれる。
研究遂行50%、報告書30%、プレゼンテーション20%として評価し、60点以上を合格とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 蒸留による精製ができる。 | 4 | |
吸引ろ過ができる。 | 4 | |
再結晶による精製ができる。 | 4 | |
分液漏斗による抽出ができる。 | 4 | |
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。 | 4 | |
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。 | 4 | |
収率の計算ができる。 | 4 | |
分析化学実験 | 中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。 | 4 | |
酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。 | 4 | |
キレート滴定を理解し、錯体の濃度の計算ができる。 | 4 | |
陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて、分離のための定性分析ができる。 | 4 | |
代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 4 | |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | |
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。 | 4 | |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | |
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。 | 4 | |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 4 | |
化学工学実験 | 流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 4 | |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 4 | |
生物工学実験 | 光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。 | 4 | |
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。 | 4 | |
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。 | 4 | |
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。 | 4 | |
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。 | 4 | |
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 4 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 4 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 4 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 4 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 4 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 4 | |