科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学
科目番号 0012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎(実教出版),化学(実教出版),サイエンスビュー新化学資料(実教出版),ベストフィット化学基礎(実教出版),ベストフィット化学(実教出版)
担当教員 柴田 公彦

到達目標

①物質を構成する粒子とその結合のしかたを理解し,物質量に関連する計算ができる。反応式,化学反応の量的関係について理解している。
②酸・塩基の定義,酸化・還元の定義や関連する現象を理解し,それに関連する計算ができる。
③物質の三態,すなわち気体・液体・固体の性質や関連する現象を理解し,それに関連する計算等ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
中学理科の基礎の上に,さらに進んだ化学的な方法で自然の事物・現象に関する問題を取り扱い,高専における専門教育の基礎となる基本的な概念や原理・法則を理解する。また,化学的/科学的な思考方法を修得する。
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を80%, 課題,授業へ取り組みなどの平素の学習状況を20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。中間試験,期末試験ともに50分間で実施する。
注意点:
学習する内容は、工学系技術者として必要な基礎的な内容である。特に化学・バイオ工学科においてはほぼ全ての専門科目の基礎となる内容であり、都市システム工学科においては土木工学の専門科目(水処理、排水・廃棄物処理など)の基礎となる内容である。参考書などを学習に取り入れ,授業ごとの予習と復習を行うことで理解に努めること。授業ごとの復習等で分からなくなったところは,次週の授業までに質問し,各週の授業内容の理解を深めることに努めること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序論 化学と人間生活
2週 物質の構成1 純物質と混合物
3週 物質の構成2 物質と元素, 物質の三態と熱運動
4週 物質の構成粒子1 原子とその構造
5週 物質の構成粒子2 イオンの生成
6週 物質の構成粒子3 元素周期表
7週 中間試験
8週 物質と化学結合1 イオン結合, イオン結晶
2ndQ
9週 物質と化学結合2 共有結合と分子の形成
10週 物質と化学結合3 電気陰性度と極性, 分子間にはたらく力
11週 物質と化学結合4 共有結合からなる物質
12週 物質と化学結合5 金属結合, 金属
13週 物質と化学結合6 結晶の分類, イオンからなる物質
14週 物質と化学結合7 無機物質, 有機化合物, 高分子化合物
15週 演習または実験
16週 まとめ 前期の総まとめ
後期
3rdQ
1週 物質量と化学反応式1 原子量と分子量, 式量
2週 物質量と化学反応式2 物質量
3週 物質量と化学反応式3 溶液の濃度, 化学反応式
4週 物質量と化学反応式4 化学反応式の量的関係
5週 酸と塩基1 酸・塩基とその定義
6週 酸と塩基2 水素イオン濃度とpH
7週 中間試験
8週 酸と塩基3 中和反応と塩、中和反応とその量的関係
4thQ
9週 酸と塩基4 中和滴定
10週 酸化還元反応1 酸化・還元とその定義
11週 酸化還元反応2 酸化剤と還元剤
12週 酸化還元反応3 金属のイオン化傾向
13週 酸化還元反応4 電池
14週 酸化還元反応5 電気分解
15週 演習または実験
16週 まとめ 後期の総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。3前1,前14
物質が原子からできていることについて説明できる。3前4
単体と化合物について説明できる。3前3
同素体について説明できる。3前3
純物質と混合物の区別について説明できる。3前2
混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。3前2
物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる。3前6
水の状態変化について説明できる。3前3
物質の三態とその状態変化について説明できる。3前3
原子の構造(原子核・電子)や原子番号、質量数について説明できる。3前4
同位体・放射性同位体について説明できる。3前4
原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。3前4
価電子の働きについて説明できる。3前4
イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる。3前5
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前5
原子番号と価電子の数との関係について考えることができる。3前6
元素の性質について価電子と周期律から考えることができる。3前6
イオンの化学式とイオンの名称について説明できる。3前8
イオン結合について説明できる。3前8
イオン結晶の性質について説明できる。3前8,前13
共有結合について説明できる。3前9,前11,前14
極性と水素結合について説明できる。3前10,後6
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前10
自由電子と金属結合について説明できる。3前12
金属の性質について説明できる。3前12
原子の相対質量と原子量について説明できる。3後1
物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3後2
分子量・式量について説明できる。3後1
気体の体積と物質量の関係について説明できる。3後2
化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。3後3
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。3後4
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前8
質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。3後3
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。3後3
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。3後5
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。3後5
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。3後5
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。3後6
中和反応を化学反応式で表すことができる。3後8
中和滴定の計算ができる。3後9
酸化還元反応について説明できる。3後10,後11
イオン化傾向について説明できる。3後12
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後12
一次電池についてその反応を説明できる。3後13

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000