科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 化学
科目番号 0028 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (1)高等学校化学,第一学習社,(2)五訂版スクエア最新図説化学,第一学習社,(3)改訂版リードLightノート化学,数研出版
担当教員 羽切 正英

到達目標

①物理化学の基礎となる内容について理解する。
②原子の構造を基に,元素とその化合物の性質・製法・反応を説明できる。
③脂肪族炭化水素を骨格とする化合物の命名・製法・反応を説明できる。
④芳香族骨格を持つ化合物及び高分子化合物の命名・製法・反応を説明できる。
⑤わたしたちの生活を支える身近な有機化合物の構造や性質を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年生で学んだ化学の基礎の上に,それらの応用である物理化学,無機化学,有機化学などに関する基礎的な素養を身につける。
授業の進め方・方法:
定期試験の成績を80%, 小テストや課題などを20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。定期試験の試験時間は50分間とする。
注意点:
化学・バイオ工学科におけるほぼ全ての専門科目の基礎となるので,予習復習を十分に行い理解に努めること。
概説的に取り扱う授業項目もあるが,自学自習により深化を図ること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 溶液の性質(1) 希薄溶液の性質
2週 溶液の性質(2) コロイド溶液
3週 物質とエネルギー(1) 反応熱,熱化学方程式
4週 物質とエネルギー(2) ヘスの法則,結合エネルギー
5週 物質とエネルギー(2) 結合エネルギーと反応熱
6週 化学反応の速さ(1) 反応速度
7週 化学反応の速さ(2) 活性化エネルギー,触媒
8週 化学平衡(1) 化学平衡,平衡移動
2ndQ
9週 化学平衡(2) 平衡定数
10週 化学平衡(3) 電離平衡,溶解度積
11週 無機化合物(1) 元素の分類と性質,水素とその化合物の特徴
12週 無機化合物(2) 第18族典型元素,第17族典型元素とその化合物の特徴
13週 無機化合物(3) 第15,16族典型元素とその化合物の特徴
14週 無機化合物(4) 第14族典型元素とその化合物の特徴
15週 まとめ まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 無機化合物(5) 第1,2族典型元素とその化合物の特徴
2週 無機化合物(6) 第12,13族典型元素とその化合物の特徴
3週 無機化合物(7) dブロック元素とその化合物の特徴
4週 無機化合物(8) 金属イオンの分離と確認
5週 有機化合物(1) 有機化合物の分類,分析
6週 有機化合物(2) アルカン,シクロアルカン,構造異性体
7週 有機化合物(3) アルケン,アルキン,幾何異性体
8週 有機化合物(4) アルコール,エーテル,光学異性体
4thQ
9週 有機化合物(5) アルデヒド,ケトン
10週 有機化合物(6) カルボン酸,エステル,油脂,セッケン
11週 有機化合物(7) 芳香族化合物
12週 有機化合物(8) フェノール類,芳香族カルボン酸
13週 有機化合物(9) 芳香族アミン
14週 有機化合物(10) 有機化合物と人間生活,高分子化合物
15週 まとめ まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3
中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
代表的な気体発生の実験ができる。3
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000