概要:
有機化学実験および物理化学実験を行い,合成反応条件,合成物の収率と純度,化学物質の取り扱い,物性測定法,データ解析法等について学修する。
また,応用化学初級領域の実験法および実験装置の取り扱い方法,実験操作等について修得する。
授業の進め方・方法:
試験は前・後期ともに実施しない。
レポート・作品70%,平素の成績30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
化学実験の基本操作を身につけ,注意事項を厳守し,化学反応の過程を詳細に観察記録するとともに,講義で学んだ理論と関連付けて学習すること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 加熱還流による反応ができる。 | 4 | |
蒸留による精製ができる。 | 4 | 前4,前5 |
吸引ろ過ができる。 | 4 | 後2 |
再結晶による精製ができる。 | 4 | 前2 |
分液漏斗による抽出ができる。 | 4 | |
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。 | 4 | |
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。 | 4 | |
収率の計算ができる。 | 4 | |
分析化学実験 | 代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 4 | |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | 後3,後5,後7,後9,後11,後13 |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | 後2,後3 |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | 後4,後5 |
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。 | 4 | 後6 |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | 後6,後7 |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | 後8,後9 |
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。 | 4 | 後12,後13 |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 4 | 後10,後12 |
化学工学実験 | 液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | |