電子構造および化学的結合の基礎概念を元に多様な物質の基本的な性質や反応性の違いを周期律表に基づいて相対的に説明するための最小限の基盤となる知識を収得する。さらに本格的な化学熱力学の学習を円滑に成功させる為の基盤となる基礎概念を取得する。
概要:
多様の物質の構造と機能を理解するための基盤的概念、具体的には電子構造および化学的結合の基礎概念とその周期律表との相関,さらに化学熱力学の基礎について学ぶ。
授業の進め方・方法:
中間試験は50分間の試験を実施する。期末試験は50分間の試験を実施する。定期試験 70%、課題等その他30%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。原則として中間試験は出来れば試験が集中する共通試験期間等を避け授業時間中に実施する。
注意点:
無闇な暗記でなく納得できるまで考えて理解すること。電子軌道は100%納得できなくてもその結論と周期律表との相関だけは身につけること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 3 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 3 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 3 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 3 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 3 | |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 3 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 3 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 3 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 3 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 3 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 3 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 3 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 3 | |
水素結合について説明できる。 | 3 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 2 | |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 2 | |
配位数と構造について説明できる。 | 2 | |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 2 | |
物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 3 | |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 3 | |
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 | 3 | |
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 3 | |
気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。 | 3 | |
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。 | 3 | |
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 3 | |
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。 | 3 | |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 3 | |
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | |
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。 | 3 | |