生物化学基礎

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 生物化学基礎
科目番号 0046 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ブラウン生化学、T.A.Brown著、化学同人
担当教員 柴田 公彦

到達目標

糖質、タンパク質、核酸、脂質について、生体内での機能と化学構造・性質を結びつけて理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物化学は生命現象と生体物質を化学によって説明する分野であり、近年発展の著しいバイオテクノロジーのみならず、広く生物の関わる工業技術の基礎となる。3年生の生物化学基礎では生体分子、4年生の生物化学Ⅰでは代謝、生体情報およびタンパク質の合成について講義するが、両方を関連付けて理解することが必要である。
授業の進め方・方法:
中間試験、期末試験ともに、50分の試験を実施する。
定期試験の成績を100%として評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
1、2年生で学習した生物と化学(特に有機化学)が基礎となるので、十分に復習して内容を理解しておくこと。授業時間ごとの予習・復習も忘れないこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 近代社会における生化学
生化学とは何か理解する。
2週 生物とその細胞 生命の基本単位である細胞、生命の進化と統一性について理解する。
3週 タンパク質(1) アミノ酸の構造について説明できる。
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。
4週 タンパク質(2) ペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。
タンパク質は化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)で、高次構造をとることを説明できる。
5週 タンパク質(3) タンパク質の種類と機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。
6週 核酸(1) 核酸の種類とヌクレオチドの構造を説明できる。
7週 核酸(2) DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。
8週 中間試験 第1-7週の内容を理解している。
4thQ
9週 脂質と生体膜(1) 脂肪酸の構造を説明できる。
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。
10週 脂質と生体膜(2) 脂質の機能を複数あげることができる。
11週 脂質と生体膜(3) リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。
12週 糖質(1) 単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。
13週 糖質(2) グリコシド結合を説明できる。
14週 糖質(3) 単糖、オリゴ糖、多糖の例をあげて、その生物機能を説明できる。
15週 まとめ 第1-14週の内容を理解している。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4後1
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4後4,後7
単糖と多糖の生物機能を説明できる。4後12
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。4後12
グリコシド結合を説明できる。4後13
多糖の例を説明できる。4後14
脂質の機能を複数あげることができる。4後9,後10
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。4後9
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。4後11
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4後5
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4後3
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4後4
タンパク質の高次構造について説明できる。4後4
ヌクレオチドの構造を説明できる。4後6
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4後7

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000