到達目標
①混成軌道に基づき有機化合物の立体構造を描ける。
②脂肪族化合物の分子構造と性質、ならびに反応性との関係を修得する。
③芳香族化合物の分子構造と性質、ならびに反応性との関係を修得する。
④立体異性体の化学を修得する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 各授業項目の内容を理解し、応用できる。 | 各授業項目の内容を理解している。 | 各授業項目の内容を理解していない。 |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
高校化学の基礎の上に、炭素を中心とする化合物である有機物質を化学結合から解説し、分子構造に基づき前期は脂肪族化合物(アルカン、アルケン、ならびにアルキン)を、後期は芳香族化合物(ベンゼン誘導体)を系統的に学習する。
授業の進め方・方法:
中間試験は50分間の試験を実施する。期末試験は50分間の試験を実施する。
定期試験の成績を70%、小テストや課題の総点を30%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
有機化学Iは、3年次の生物化学基礎、4年次の有機化学I、高分子化学、5年次の天然物有機化学、生物化学IIの基礎科目となるので、確実な知識となるよう学習に励むこと。基礎的事項を理解し、覚え、身につける訓練を自主的にすること。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
基礎有機化学(1) |
一般化学で学習した有機化学の復習
|
2週 |
基礎有機化学(2) |
一般化学で学習した有機化学の復習
|
3週 |
基礎有機化学(3) |
一般化学で学習した有機化学の復習
|
4週 |
構造と結合(1) |
原子の電子配置
|
5週 |
構造と結合(2) |
化学結合
|
6週 |
構造と結合(3) |
混成軌道と電気陰性度
|
7週 |
構造と結合(4) |
酸、塩基の定義と性質
|
8週 |
中間試験の解説、アルカン(1) |
命名法、立体配座
|
2ndQ |
9週 |
アルカン(2) |
アルカンの性質と反応性
|
10週 |
アルカン(3) |
シクロアルカンの立体配座
|
11週 |
アルケン(1) |
アルケンの構造、性質、命名法
|
12週 |
アルケン(2) |
シス-トランス異性、E,Z命名法
|
13週 |
アルケン(3) |
有機反応の機構と付加反応
|
14週 |
問題演習 |
これまでの学習事項の復習
|
15週 |
前期期末試験の解説 |
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
アルケンとアルキンの反応(1) |
前期の復習、ハロゲン化水素の付加とMarkovnikov則
|
2週 |
アルケンとアルキンの反応(2) |
ハロゲン化、水素化、酸化
|
3週 |
アルケンとアルキンの反応(3) |
共役ジエンの性質と共鳴構造
|
4週 |
アルケンとアルキンの反応(4) |
アルキンの命名法と反応
|
5週 |
芳香族化合物(1) |
ベンゼンの構造と共鳴、反応性
|
6週 |
芳香族化合物(2) |
命名法
|
7週 |
芳香族化合物(3) |
Friedel-Craftアルキル化反応、アシル化反応
|
8週 |
中間試験の解説、芳香族化合物(4) |
芳香族求電子置換反応における置換基効果
|
4thQ |
9週 |
芳香族化合物(5) |
芳香族求核置換反応
|
10週 |
芳香族化合物(6) |
芳香族化合物の合成
|
11週 |
立体化学(1) |
不斉炭素原子と鏡像異性体
|
12週 |
立体化学(2) |
比旋光度の計算、R,S表記、Fisher投影式
|
13週 |
立体化学(3) |
ジアステレオマー、メソ化合物
|
14週 |
問題演習 |
これまでの学習事項の復習
|
15週 |
後期末試験の解説 |
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 4 | |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | |
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 4 | |
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。 | 4 | |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 4 | |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 3 | |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 3 | |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 小テスト等 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |