環境化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 環境化学Ⅰ
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 柘植、竹内、荻野、他、環境と化学,グリーンケミストリー入門、第二版、東京化学同人
担当教員 田中 利彦

到達目標

代表的な環境汚染物質とその問題について概要を正しく科学的に説明できること。代表的な公害問題の背景について概要を正しく説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
代表的な環境汚染物質とその問題について概要を正しく科学的に説明できること。正しく科学的に説明できること。概ね正しく科学的に説明できること。概要を正しく科学的に説明できない。
代表的な公害問題の背景について概要を正しく説明できる。正しく科学的に説明できること。概ね正しく科学的に説明できること。概要を正しく科学的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
代表的な環境問題の具体的内容を知ると共に、その背景となっている科学的知識が何かを学ぶ。またその科学的知識がしばしばねじ曲げられ誤った認識が広がってる可能性があることを知る。また環境とエネルギー問題の深い関わりと文明とエネルギーの本質的な関係を学ぶ。
授業の進め方・方法:
代表的な環境問題3例(水俣病、亜硫酸ガス、地球温暖化)の具体的内容を知ると共に、その背景となっている科学的知識(有機水銀中毒、酸化物とオキソ酸、温室効果)を学ぶ。また人為的でない自然な温暖化と寒冷化の知識を学ぶ。後半は環境とエネルギー問題の深い関わりを、物理学の基礎と現状の両面から学ぶ。
注意点:
前期中間試験は実施しない。期末試験および後期中間試験は50分間の試験を実施する。定期試験70%、課題等その他30%として前後期を通して総合的に評価し、60点以上を合格とする。通説とそれと異なる見解の両方を区別して説明するので、履修者も区別に注意すると共に地球規模の現象には未知の部分が多い事を留意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序論
環境問題の歴史とその科学の特徴
2週 水質汚染(1)
水俣病(1)その歴史
3週 水質汚染(2)
水俣病(2)その原因
4週 水質汚染(3)
水俣病(3)企業の責任
5週 水質汚染(4)
水俣病(3)戦争と企業
6週 大気汚染(1)
銅山と亜硫酸ガス(1)銅精錬と煙害
7週 大気汚染(2)
銅山と亜硫酸ガス(2)住友と銅精錬
8週 大気汚染(3)
銅山と亜硫酸ガス(3)対策


2ndQ
9週 大気汚染(4)
銅山と亜硫酸ガス(4)植林
10週 大気汚染(5) 窒素酸化物とその性質

11週 地球温暖化(1) 自然現象としての温暖化と寒冷化(1)
12週 地球温暖化(2)
自然現象としての温暖化と寒冷化(2)
13週 地球温暖化(3)
温室効果と赤外線
14週 地球温暖化(4)
政治と環境問題
15週 総括
期末試験の解説とまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 序論
文明とエネルギー消費
2週 一次エネルギーと燃料(1) 化石燃料は無くなるのか?
3週 一次エネルギーと燃料(2)
エンジンと燃料(1)石炭から石油へ
4週 一次エネルギーと燃料(3)
エンジンと燃料(2)非在来型化石燃料
5週 一次エネルギーと燃料(4)
エンジンと燃料(3)GTLと非在来型化石燃料
6週 一次エネルギーと燃料(5)
エンジンと燃料(4)タービンと火力発電
7週 一次エネルギーと燃料(6)
エンジンと燃料(5)エンジンの環境対策
8週 後期中間試験


4thQ
9週 エネルギーと物理学

中間試験の解説、エネルギー保存則があるのに、エネルギーは使たらなくなるのか?エントロピー、自由エネルギー、EPR
10週 核エネルギー(1)
核反応
11週 核エネルギー(2)

原子力発電(1) 軽水炉
12週 核エネルギー(3)
原子力発電(2) 軽水炉の事故
13週 核エネルギー(4)
原子力発電(3) 次世代核技術
14週 核エネルギー(5)
放射線の生物への影響
15週 総括
期末試験の解説と将来のエネルギーと環境
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス有害物質の生物濃縮について説明できる。4
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000