アントレプレナーシップ実践

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 アントレプレナーシップ実践
科目番号 0081 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 化学・バイオ工学科 対象学年 4
開設期 集中 週時間数
教科書/教材 資料配布
担当教員 大仁田 香織

到達目標

① 新しく事業を生み出す際に必要となる課題発見や情報収集、ビジネスモデル構築、プレゼンの方法を理解し、自身の専門領域をベース に実践することができる。

② 起業する際に必要となる、起業のメリット・デメリット、資金調達の方法、投資機関のビジネスモデル、専門知識・技術をベースにした事業アイディアの発想方法などを理解している。

③ WEBサイトやスマホアプリをプログラミングの知識・スキルを必要とせず作成する方法を理解し、実践することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自身の専門領域をベースに 課題発見や情報収集を行なったうえで、まとめ・発表の際に、今までにない全く新しい自身のビジネスモデルをプレゼンすることができている。自身の専門領域をベースに課題発見や情報収集を行なったうえで、まとめ・発表の際に自身のビジネスモデルをプレゼンすることができている。まとめ・発表の際に自身のビジネスモデルをプレゼンすることができていない。
評価項目2起業する際に必要となる、起業のメリット・デメリットや、資金調達の方法、投資機関のビジネスモデル、専門知識・技術をベースにした事業アイディアの発想方法などの理解度が81~100%起業する際に必要となる、起業のメリット・デメリットや、資金調達の方法、投資機関のビジネスモデル、専門知識・技術をベースにした事業アイディアの発想方法などの理解度が21~80%起業する際に必要となる、起業のメリット・デメリットや、資金調達の方法、投資機関のビジネスモデル、専門知識・技術をベースにした事業アイディアの発想方法などの理解度が0~20%
評価項目3テンプレートを活用せずWEBサイトやスマホアプリを構築することができている。テンプレートを活用してWEBサイトやスマホアプリを構築することができている。テンプレートを活用してもWEBサイトやスマホアプリを構築することができていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
日本や世界のスタートアップを事例に扱いながら、文理融合的な学びを通して自身の専門領域で事業を興すために必要な知識・スキル・精神を習得する ことを目指す。
なお、本授業ではアントレプレナーシップ教育に精通した外部講師として招聘し、実体験や実例などをベースに授業を展開していく。
授業の進め方・方法:
授業は基本的に各回、前半・後半の2パートに分けて実施する。
前半は、スライドを用いて講義を行い、後半はワークシートを用いて5学科の学生が学科の垣根を越えてペアもしくはグループワークを挟みながら実習を行う。
注意点:
資料は、Microsoft Teamsを活用してデータを共有する。各自がダウンロードして使用する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 イントロダクション|ビジネス基礎(現代で求められる力・ビジネスにおける価値とは何か・株式会社の特徴など) 自身の専門領域に関する商品やサービス、企業についての理解を深め、 ビジネスの基礎的な知識が習得できている。
2週 イントロダクション|スタートアップ基礎(起業家の種類とその特徴・起業の種類とその特徴・投資機関のビジネスモデルなど) 自身の専門領域に関する起業やスタートアップについての理解を深め、 その基礎的な知識が習得できている。
3週 課題発見|課題発見 本授業で解決する、自身の専門領域に関する 課題が1つ以上見つかっている。
4週 情報収集|課題の深掘り 選んだ課題の深掘りができており、課題の根本原因が見つかっている。
5週 情報収集|競合分析 競合分析の意義を理解し、その準備ができている。
6週 整理・分析|試作品作成(WEBサイト編) 試作品作成の意義を理解し、プログラミングの知識・スキルなしでWEBサイトが制作できる「STUDIO(スタジオ)」が使えるようになっている。
7週 整理・分析|試作品作成(モバイルアプリ編) 試作品作成の意義を理解し、プログラミングの知識・スキルなしでモバイルアプリが制作できる「Adalo(アダロ」が使えるようになっている。
8週 整理・分析|アイディア発想 選んだ課題を解決する商品・サービスのアイディアが1つ以上見つかっている。
4thQ
9週 整理・分析|収益化方法考案・市場規模算出 考えた商品・サービスをどのように収益化するかが決まっており、またその市場規模が算出できている。
10週 整理・分析|ビジネスアイディア完成・壁打ち 考えてきたビジネスアイディアを1枚のシートに落とし込み、グループ間で磨いて完成させる。
11週 まとめ・発表|プレスリリース執筆 考えてきたビジネスアイディアをベースに、架空のプレスリリースが執筆できている。
12週 まとめ・発表|プレゼン準備・壁打ち 考えてきたビジネスアイディアをベースにプレゼンの下書きが完成している。
13週 まとめ・発表|プレゼン準備・壁打ち 考えてきたビジネスアイディアをベースにプレゼン資料が完成している
14週 まとめ・発表|プレゼン 考えてきたビジネスアイディアをプレゼンを通して伝えることができている。また、他の学生のプレゼンを聞いて、課題設定や情報収集、整理・分析、まとめ・発表の観点でコメントを行うことができている。
15週 まとめ・発表|代表者プレゼン 考えてきたビジネスアイディアをプレゼンを通して伝えることができている。
他グループのプレゼンに対し、課題設定や情報収集、整理・分析等の観点でコメントを行うことができている。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。1
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。1
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。2
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。2
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。2
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。2
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。2
社会における技術者の役割と責任を説明できる。2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。1
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。2
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。2
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。1
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。2
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。2
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。2
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。2
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。2
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。2
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

発表レポートその他合計
総合評価割合404020000100
基礎的能力15201000045
専門的能力1510500030
分野横断的能力1010500025