到達目標
量子化学の基本である波動方程式や波動関数および固有エネルギーなどに関する基本的知識を修得し、電子軌道の観点から原子の電子構造と簡単な構造の分子における化学結合を理解して説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 各授業項目についての基礎的知識を修得し、それらの内容を理解して説明できる。 | 各授業項目についての基礎的知識を修得し、それらの内容を理解している。 | 各授業項目についての基礎的知識の修得が不十分で、それらの内容を理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
分子の形や性質、および簡単な化学反応を理解するためには、電子の波動関数(軌道)やエネルギーに関する知識が必要である。量子力学を用いて簡単な構造の水素原子をはじめとする原子の電子構造、さらに二原子分子における原子間の結合について学ぶ。
授業の進め方・方法:
指定テキストを用いて、主に板書で授業を行う。中間試験を授業時間中に50分間で行い、期末試験は期間内の50分間で実施する。
定期試験70%、課題レポート30%で総合的に評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
授業中で指定された問題は、受講前に必ず解いておくこと。微分・積分、行列などの基本的な数学が使えるように、良く数学に復習をすること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ボーアの原子モデル |
水素原子の線スペクトル、ボーアの仮説
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2週 |
波動性と粒子性(1) |
光の波動性と粒子性、電子の粒子性と波動性
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3週 |
波動性と粒子性(2) |
ド・ブロイの式、時間に依存しない波動方程式
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4週 |
シュレーディンガー方程式 |
ハミルトニアン、固有値
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5週 |
井戸型ポテンシャル中の自由粒子 |
固有関数、エネルギー固有値
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6週 |
共役ポリエンの光吸収とエネルギー準位 |
電子軌道、π電子、光吸収
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7週 |
量子化学の基礎 |
波動関数の性質、固有値、期待値、縮重
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8週 |
三次元のシュレーディンガー方程式 |
ハミルトニアンの極座標表示、波動関数の変数分離
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2ndQ |
9週 |
水素原子(1) |
水素原子のシュレーディンガー方程式、変数分離
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10週 |
水素原子(2) |
波動関数の角度成分と動径成分、量子数、エネルギー固有値
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11週 |
水素原子(3) |
s軌道とp軌道の波動関数と存在確率
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12週 |
水素原子(4) |
d軌道の波動関数と存在確率
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13週 |
多電子原子 |
水素類似原子、パウリの排他律、フントの規則、イオン化エネルギー
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14週 |
水素分子イオン |
LCAO近似、変分法、結合性軌道と反結合性軌道
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15週 |
等核二原子分子 |
原子軌道と分子軌道、分子軌道エネルギー、電子配置
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |