建設力学基礎

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建設力学基礎
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建設環境工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 構造力学,青木徹彦(コロナ社)
担当教員 加村 晃良

到達目標

①力と力のモーメントの性質を理解し,力のつり合いが解ける。
②各種静定構造物の支点反力と静定トラスの部材力を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
力学の基本である力と力のモーメントの性質,および力のつり合いについて演習を交えて講義する。
授業の進め方・方法:
中間試験は授業時間中に50分の試験を実施する。期末試験は50分の試験を実施する。
定期試験の成績70%,演習20%,授業への取り組み状況10%で評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
力とモーメントおよび力のつり合いは,今後の力学を中心とした専門科目を学習する上で不可欠なものであるため,演習問題を通して基本的な解法の流れや考え方を着実に身につけること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 力のつり合い(1) 力学基礎概説,1点に集まる力の合成と分解,力のつり合い条件,力の多角形
2週 力のつり合い(2) 力のモーメント,平行な力の合力,偶力,剛体のつり合い条件
3週 力のつり合い(3) 1点に集まらない力のつり合い,斜めに働く力のモーメント
4週 力のつり合い(4) 演習(力のつり合い)
5週 支点と支点反力(1) 構造物の支点と支点反力,自由物体図,分布荷重の合成
6週 支点と支点反力(2) 支点反力の計算
7週 後期中間試験
8週 支点と支点反力(3) 後期中間試験答案の確認
ゲルバーばりの支点反力
4thQ
9週 トラスとトラスの支点反力 トラスの種類・名称・形式,トラスの力学特性、支点反力計算
10週 トラスの解法(1) 節点法によるトラスの解法
11週 トラスの解法(2) 演習(節点法)
12週 トラスの解法(3) 断面法による平行弦トラスの解法
13週 トラスの解法(4) モーメント法によるトラスの解法
(曲弦トラス、屋根トラス)
14週 トラスの解法(5) 演習(断面法)
15週 力学基礎のまとめ 後期期末試験答案の確認,まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造力の定義、単位、要素について説明できる。4
力のモーメント、偶力のモーメントについて理解している。4
力の合成と分解について理解し、計算できる。4
力のつり合いについて理解している。4
構造物の種類やその安定について理解している。4
構造物に作用する荷重の種類について理解している。4
静定構造物を支える支点や対応する反力を理解し、それらを力のつり合いより計算できる。4
断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
はりの支点の種類、対応する支点反力を理解し、はりの種類やその安定性について説明できる。4
はりに作用する外力としての荷重の種類を理解している。4
はりの断面力と荷重の相互関係を理解している。4
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
はりにおける変形の基本仮定を理解し、断面力と応力(軸応力、せん断応力、曲げ応力)について説明でき、それらを計算できる。4
はりに生じる応力から、簡単なはりの設計ができる。4
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4
ラーメンやその種類について理解している。4
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係(フックの法則、弾性係数、ポアソン比)について説明でき、それらを活用できる。4
鋼材の力学的性質について理解している。4
曲げモーメントによる断面に生じる応力(圧縮、引張)とひずみを理解し、それらを計算できる。4
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4
垂直応力とせん断応力について説明できる。4
主応力と主軸について説明できる。4
モールの応力円を利用して、構造物内部の応力状態を説明できる。4
平面応力と平面ひずみについて説明できる。4
弾性・塑性の概念について説明できる。4
はりのたわみの微分方程式を理解している。4
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4
弾性荷重法を理解し、はりのたわみやたわみ角を計算できる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
柱の細長比と座屈荷重の関係から、柱の基本的な設計を理解している。4
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念を理解している。4
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。4
仮想仕事の原理を活用して、静定・不静定構造物を解くことができる。4
カスティリアノの定理を用いた静定・不静定構造物の解法を理解している。4
カスティリアノの定理を活用して、静定・不静定構造物を解くことができる。4
最小仕事の原理を用いた不静定構造物の解法を理解している。4
最小仕事の原理を活用して、不静定構造物を解くことができる。4
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。4
応力法による不静定構造物の解法を理解している。4
応力法を活用して、不静定構造物を解くことができる。4
変位法による不静定構造物の解法を理解している。4
変位法を活用して、不静定構造物を解くことができる。4
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4
主桁、継ぎ手の設計を理解し、それらを計算できる。4
地球の構造を理解し、地震発生メカニズムや直下型・海溝型などの地震の種類について説明できる。4
マグニチュードについて説明できる。4
地震活動について説明できる。4
地震による構造物の被害と対策について理解している。4
防災、減災について理解している。4
耐震設計に関する基本的な考え方(震度法など)について説明できる。4
振動解析モデルについて理解している。4
1自由度系の自由振動について理解している。4
1自由度系の強制振動について理解している。4
減衰を持つ振動について理解している。4

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702001000100
基礎的能力702001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000