水理学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 水理学
科目番号 0089 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 環境・都市システム系シリーズ7水理学,日下部・檀・湯城,コロナ社
担当教員 菊地 卓郎

到達目標

①管水路内の流れの基本事項を説明できる。
②工学的に問題となる上水道の送水などの管水路流れについて,説明ができる。
③開水路の流れの基本事項を説明できる。
④開水路に関する各種計算の説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年次の水理学の続きである。管水路流および開水路流を中心に工学的に基礎的で重要な流れについて学習する。
授業の進め方・方法:
中間試験は授業時間中に50分間の試験を実施する。期末試験は50分間の試験を実施する。
定期試験の成績を70%,自学自習の課題を30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
自学自習の確認方法:課題プリントを配布し,それを定期的に提出させる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 堰(1) 四角堰,全幅堰,三角堰
2週 堰(2) 台形堰,広頂堰
3週 管水路の流速分布(1) 壁面の摩擦力
4週 管水路の流速分布(2) 層流の流速分布
5週 管水路の流速分布(3) 乱流の流速分布
6週 管水路の流速分布(4) 壁面の違いによる流速分布
7週 試験準備・前期中間試験
8週 管水路の摩擦損失水頭(1) 前期中間試験答案確認,ダルシー・ワイズバッハの式
2ndQ
9週 管水路の摩擦損失水頭(2) ムーディ線図
10週 管水路の平均流速公式 シェジーの公式,マニングの公式
11週 摩擦以外の形状損失水頭(1) 流入・断面変化による損失水頭
12週 摩擦以外の形状損失水頭(2) 曲がり・弁類・流出による損失水頭
13週 単線管水路 エネルギー線と動水勾配線
14週 サイフォン サイフォンの原理
15週 まとめ 前期期末試験答案確認,総括
16週
後期
3rdQ
1週 分流および合流管路 枝状管路(分流・合流)の考え方
2週 管網 ハーディー・クロスの試算法
3週 ポンプと水車 ポンプによる揚水,水車による発電
4週 開水路定常流の基礎式 開水路の流れの基礎式
5週 常流と射流(1) 限界流,フルード数
6週 常流と射流(2) 常流と射流の区別
7週 試験準備・後期中間試験
8週 常流と射流(3) 後期中間試験答案確認,跳水
4thQ
9週 開水路の等流(1) 平均流速公式
10週 開水路の等流(2) 等流の計算
11週 開水路の等流(3) 水理特性曲線,最良断面
12週 開水路の不等流(1) 一様断面水路の不等流
13週 開水路の不等流(2) 不等流の水面形状の分類,勾配急変部の水面形
14週 不等流の水面形,非定常流 不等流の水面形計算法,非定常流とは
15週 まとめ 後期期末試験答案確認,総括
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理水理学で用いる単位系を説明できる。4
水の基本的な性質について説明できる。4
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。4
静水圧の測定の方法(マノメーター) について説明できる。4
水圧機(パスカルの原理)について説明できる。4
平面と曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。4
浮力と浮体の安定を計算できる。4
連続の式について理解している。4
連続の式について説明できる。4
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。4
ベルヌーイの定理を理解している。4
ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリーメータなど) の計算ができる。4
ベルヌーイの定理の応用(自然現象、河川工学など) について説明できる。4
運動量保存則を理解している。4
運動量保存則の誘導について説明できる。4
比エネルギー、フルード数、常流と射流、限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)、跳水現象について、説明できる。4
各種の堰について理解している。4
比エネルギーおよび常流と射流について説明できる。4
限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)について説明できる。4
跳水現象について説明できる。4
層流と乱流について、説明できる。4
円管内の層流の流速分布(ハーゲン・ポアズイユの法則)を理解している。4
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。4
平均流速を用いた基礎方程式、摩擦抵抗による損失水頭の実用公式、ムーディ図について理解している。4
摩擦抵抗による損失水頭の実用公式について説明できる。4
管水路の摩擦以外の形状損失水頭について理解している。4
管水路の摩擦以外の損失係数について説明できる。4
各種の管路の流れの計算ができる。4
開水路流れの基礎方程式について理解している。4
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について理解している。4
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について説明できる。4
水理特性曲線と水理学的に有利な断面について理解している。4
開水路不等流の基礎方程式について理解している。4
開水路不等流の基礎方程式について説明できる。4
一様水路における不等流と背水曲線について理解している。4
一様水路における不等流と背水曲線について説明できる。4
文明社会と河川の利用について理解している。4
河川の管理と整備について説明できる。4
河川の分類と流域について、説明できる。4
河川における流れ作用と河道形状について理解している。4
水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について、説明できる。4
流出過程、流況曲線について理解している。4
水文量の観測方法を説明でき、流域平均雨量を計算できる。4
流出解析法について理解している。4
水文量の統計的性質について理解している。4
水害の特性とその変遷について理解している。4
河道計画の策定について理解している。4
河道およびダムによる洪水対策を説明できる。4
都市型水害と内水処理の対策について、説明できる。4
近年の渇水状況と降水の変化について理解している。4
日本の水資源の現況について、説明できる。4
河川における生態系の保全と復元について理解している。4
河川堤防・護岸・水制の役割について、説明できる。4
波の基本的性質について理解している。4
波の基本的性質について説明できる。4
津波と高潮の特徴を説明できる。4
河床形態、限界掃流力、掃流砂量公式、浮遊砂量公式、河床変動について理解している。4
感潮河川について理解している。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000