構造解析学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 構造解析学
科目番号 0092 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 構造力学[第2版]下−不静定編−、﨑元達郎、森北出版
担当教員 山ノ内 正司

到達目標

①各種エネルギー原理を理解し構造物の弾性変形を解析することができる。
②応力法を用いて、各種不静定構造物を解くことができる。
③不確定ばりの影響線を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「力学基礎」と「構造力学Ⅰ・Ⅱ」で学んだことを基本にして、各種エネルギー原理の特徴、応力法による不静定構造物の解析法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
中間試験は授業時間中に100分間の試験を実施する。
期末試験は100分間の試験を実施する。
定期試験70%、演習30%で評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
数多くの演習問題を解くこと、および一つの問題を2つ以上のアプローチで解くことが理解を深める近道であり、同時に構造物を解く「面白さ」も体験できる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 構造解析学概説 仕事とエネルギー、線形構造
2週 エネルギー保存の原理 外力仕事、内力仕事、ひずみエネルギー、補ひずみエネルギー、演習
3週 仮想仕事の原理 仮想変位の原理、仮想力の原理、単位荷重法、演習(2)
4週 単位荷重法(1) 単位荷重法によるはりの弾性変形解析(1)、積分公式、演習(3)
5週 単位荷重法(2) 単位荷重法によるはりの弾性変形解析(2)
6週 単位荷重法(3) 単位荷重法によるトラスの弾性変形解析、演習(4)
7週 前期中間試験
8週 単位荷重法(4) 定期試験答案の確認、ラーメンと複合構造の弾性変形解析
2ndQ
9週 カスティリアノの定理 カスティリアノの第一定理、第二定理、弾性変形解析(1)、演習(5)
10週 最小仕事の原理(1) 最小仕事の原理による不静定構造解析(1)
11週 最小仕事の原理(2) 最小仕事の原理による不静定構造解析(2)
12週 最小仕事の原理(3) 演習(6)
13週 最小仕事の原理(4) 演習(7)
14週 最小仕事の原理(5) 演習(8)
15週 相反定理 定期試験答案の確認、相反定理
16週
後期
3rdQ
1週 構造物の不静定次数 外的不静定次数、内的不静定次数、不静定構造の特性
2週 応力法の基本原理 等価静定構造、静定基本系、不静定力、適合条件式、とう性
3週 応力法(1) 応力法による1次不静定ばりの解析(1)
4週 応力法(2) 応力法による1次不静定ばりの解析(2)、演習(9)
5週 応力法(3) 応力法による2次不静定ばりの解析(1)
6週 応力法(4) 応力法による2次不静定ばりの解析(2)、演習(10)
7週 後期中間試験
8週 応力法(5) 定期試験答案の確認、演習(11)
4thQ
9週 応力法(6) 応力法による高次不静定ばりの解析
10週 応力法(7) 応力法による不静定ラーメンの解析、演習(12)
11週 応力法(8) 応力法による不静定トラスの解析、演習(13)
12週 応力法(9) 演習(14)
13週 不静定ばりの影響線(1) ミューラーブレスローの原理、演習(15)
14週 不静定ばりの影響線(2) 各種不静定ばりのの影響線、演習(16)
15週 構造解析学のまとめ 定期試験答案の確認、まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造力の定義、単位、要素について説明できる。4
力のモーメント、偶力のモーメントについて理解している。4
力の合成と分解について理解し、計算できる。4
力のつり合いについて理解している。4
構造物の種類やその安定について理解している。4
構造物に作用する荷重の種類について理解している。4
静定構造物を支える支点や対応する反力を理解し、それらを力のつり合いより計算できる。4
断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
はりの支点の種類、対応する支点反力を理解し、はりの種類やその安定性について説明できる。4
はりに作用する外力としての荷重の種類を理解している。4
はりの断面力と荷重の相互関係を理解している。4
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
はりにおける変形の基本仮定を理解し、断面力と応力(軸応力、せん断応力、曲げ応力)について説明でき、それらを計算できる。4
はりに生じる応力から、簡単なはりの設計ができる。4
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4
ラーメンやその種類について理解している。4
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係(フックの法則、弾性係数、ポアソン比)について説明でき、それらを活用できる。4
鋼材の力学的性質について理解している。4
曲げモーメントによる断面に生じる応力(圧縮、引張)とひずみを理解し、それらを計算できる。4
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4
垂直応力とせん断応力について説明できる。4
主応力と主軸について説明できる。4
モールの応力円を利用して、構造物内部の応力状態を説明できる。4
平面応力と平面ひずみについて説明できる。4
弾性・塑性の概念について説明できる。4
はりのたわみの微分方程式を理解している。4
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4
弾性荷重法を理解し、はりのたわみやたわみ角を計算できる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
柱の細長比と座屈荷重の関係から、柱の基本的な設計を理解している。4
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念を理解している。4
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。4
仮想仕事の原理を活用して、静定・不静定構造物を解くことができる。4
カスティリアノの定理を用いた静定・不静定構造物の解法を理解している。4
カスティリアノの定理を活用して、静定・不静定構造物を解くことができる。4
最小仕事の原理を用いた不静定構造物の解法を理解している。4
最小仕事の原理を活用して、不静定構造物を解くことができる。4
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。4
応力法による不静定構造物の解法を理解している。4
応力法を活用して、不静定構造物を解くことができる。4
変位法による不静定構造物の解法を理解している。4
変位法を活用して、不静定構造物を解くことができる。4
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4
主桁、継ぎ手の設計を理解し、それらを計算できる。4
地球の構造を理解し、地震発生メカニズムや直下型・海溝型などの地震の種類について説明できる。4
マグニチュードについて説明できる。4
地震活動について説明できる。4
地震による構造物の被害と対策について理解している。4
防災、減災について理解している。4
耐震設計に関する基本的な考え方(震度法など)について説明できる。4
振動解析モデルについて理解している。4
1自由度系の自由振動について理解している。4
1自由度系の強制振動について理解している。4
減衰を持つ振動について理解している。4

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000