建設環境デザイン演習

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 建設環境デザイン演習
科目番号 0119 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント使用
担当教員 原田 正光,齊藤 充弘,菊地 卓郎,江本 久雄

到達目標

①集落からの汚濁負荷量にもとづき汚水処理施設の基本設計ができる。
②各種データを整理して交通需要予測と交通容量の設計ができる。
③利水施設の設計に必要とされる水文量とその統計的な処理ができる。
④最新情報処理技術(ICT)を活用した建設プロセス(調査・測量,設計,施工,検査,維持管理)の効率化(i-Construction)が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1到達目標の内容を実践で理解し、応用できる。到達目標の内容を実践で理解している。到達目標の内容を実践で理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各分野で習得した専門の知識を活用して,各種施設などハード面あるいは手法やノウハウなどのソフト面のモノづくり設計演習を行う。授業では,排水処理施設,利水施設,交通計画に関して,課題の設定からその解決までをさまざまな角度から考え組み上げていくシステムデザイン能力を身に付けさせる。
授業の進め方・方法:
定期(中間,期末)試験は実施しない
レポートや作品の成績と演習の成績を総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
課題の設計を通して,専門分野の基礎知識を十分活用するようにする。全体の作業計画を立てて,できるだけ時間内に作業を進めるようにする。また,時間内で解決できなかった場合は,次週までは終わらせておくようにする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地域の特性 対象区域人口,地域の土地利用,発生源
2週 発生汚濁負荷量 汚濁負荷原単位,生活排水,農業排水
3週 排水の性質 流入原水濃度,処理水量
4週 処理法の選定 排水処理施設の概要,装置の構造
5週 処理施設の設計(1) BOD負荷,平均滞留時間
6週 処理施設の設計(2) 円板構造の決定,円板間隔,浸漬率
7週 処理施設の設計(3) 運転条件の決定,回転数,ステージ数
8週 処理施設の設計(4) まとめ
2ndQ
9週 交通需要予測(1) OD表の作成,交通量の推定(1) PT調査
10週 交通需要予測(2) 交通量の推定(2) 4段階推定法
11週 交通流と交通容量設計(1) 交通容量の設計(1) 交通量と速度,密度
12週 交通流と交通容量設計(2) 交通容量の設計(2) 交通流と交通容量
13週 道路網の計画(1) 交通量の計測,混雑率,計画交通量
14週 道路網の計画(2) 道路網の計画,路線の選定
15週 道路の整備効果と事業評価 道路の整備効果,事業評価の分析,環境影響評価
16週
後期
3rdQ
1週 計画高水流量(1) 計画高水流量
2週 計画高水流量(2) 基本高水決定までのプロセス
3週 計画高水流量(3) 確率年の決定手法
4週 計画高水流量(4) 流出解析手法(1)
5週 計画高水流量(5) 流出解析手法(2)
6週 計画高水流量(6) 流出解析手法(3)
7週 計画高水流量(7) ハイドログラフ
8週 計画高水流量(8) まとめ
4thQ
9週 i-ConstructionとCIMの概要 ICTの活用について
10週 ICTの活用(1) ICT技術について
11週 ICTの活用(2) ICT,UAV技術について
12週 ICTの活用(3) UAVによる計測(1)
13週 ICTの活用(4) UAVによる計測(2)
14週 ICTの活用(5) UAVによる計測(3)
15週 ICTの活用(6) まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理水理学で用いる単位系を説明できる。4
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。4
平面と曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。4
浮力と浮体の安定を計算できる。4
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。4
連続の式を説明できる。4
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。4
運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。4
比エネルギー、フルード数、常流と射流、限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)、跳水現象について、説明できる。4
層流と乱流について、説明できる。4
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。4
管水路の摩擦以外の損失係数について、説明できる。4
各種の管路の流れが計算できる。4
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について、計算できる。4
開水路不等流の基礎方程式を説明できる。4
河川の分類と流域について、説明できる。4
河川の管理と整備について、説明できる。4
水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について、説明できる。4
水文量の観測方法を説明でき、流域平均雨量を計算できる。4
河道およびダムによる洪水対策を説明できる。4
都市型水害と内水処理の対策について、説明できる。4
日本の水資源の現況について、説明できる。4
河川堤防・護岸・水制の役割について、説明できる。4
津波と高潮の特徴を説明できる。4
波の基本的性質を説明できる。4
環境地球規模の環境問題を説明できる。4
環境と人の健康との関わりを説明できる。4
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。4
水の物性、水の循環を説明できる。4
水質指標を説明できる。4
水質汚濁の現状を説明できる。4
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。4
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4
物質循環と微生物の関係を説明できる。4
水道の役割、種類を説明できる。4
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。4
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。4
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。4
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。4
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。4
汚泥処理・処分について、説明できる。4
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。4
大気汚染の現状と発生源について、説明できる。4
騒音の発生源と現状について、説明できる。4
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。4
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。4
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。4
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。4
環境影響評価の目的を説明できる。4
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4
環境影響指標を説明できる。4
リスクアセスメントを説明できる。4
ライフサイクルアセスメントを説明できる。4
生物多様性の現状と危機について、説明できる。4
生態系の保全手法を説明できる。4
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4
物質循環と微生物の関係を説明できる。4
土壌汚染の現状を説明できる。4
計画国土と地域の定義を説明できる。4
日本、世界における古代、中世および現代の都市計画の思想および理念と実際について、説明できる。4
都市計画法と都市計画関連法の概要について、説明できる。4
土地利用計画と交通計画について、説明できる。4
総合計画とマスタープランについて、説明できる。4
都市計画区域の区域区分と用途地域について、説明できる。4
交通流調査(交通量調査、速度調査)、交通流動調査(パーソントリップ調査、自動車OD調査)について、説明できる。4
交通需要予測(4段階推定)について、説明できる。4
緑化と環境整備(緑の基本計画)について、説明できる。4
風景、景観と景観要素について、説明できる。4
都市の防災構造化を説明できる。4
土地区画整理事業を説明できる。4
市街地開発・再開発事業を説明できる。4
交通流、交通量の特性、交通容量について、説明できる。4
性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。4
計画の意義と計画学の考え方を説明できる。4
二項分布、ポアソン分布、正規分布(和・差の分布)、ガンベル分布、同時確率密度関数を説明できる。4
重回帰分析を説明できる。4
線形計画法(図解法、シンプレックス法)を説明できる。4
費用便益分析について考え方を説明でき、これに関する計算ができる。4
分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】距離測量について理解し、器具を使って測量できる。4
トラバース測量について理解し、器具を使って測量できる。4
水準測量について理解し、器具を使って測量できる。4
セオドライトによる角測量について理解し、器具を使って測量できる。4
骨材のふるい分け試験について理解し、器具を使って実験できる。4
骨材の密度、吸水率試験について理解し、器具を使って実験できる。4
コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。4
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。4
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。4
各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。4
土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。4
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。4
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。4
透水試験について理解し、器具を使って実験できる。4
突固めによる土の締固め試験について理解し、器具を使って実験できる。4
一軸圧縮試験について理解し、器具を使って実験できる。4
層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。4
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。4
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。4
DO、BODに関する実験について理解し、実験ができる。4
pHに関する実験について理解し、実験ができる。4

評価割合

試験レポート等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力01000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000