水処理工学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 水処理工学
科目番号 0123 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 建設環境工学科(R2年度開講分まで) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 水環境工学,松尾友矩編,オーム社
担当教員 髙荒 智子

到達目標

①下水道の役割を理解し,下水道の構成を説明できる
②下水道計画について理解し,これに関する基礎的な計算ができる
③生物処理に関する基本的な原理や方法を理解している
④下水処理施設の設計を理解し,基本的な計算ができる
⑤高度処理を理解している

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
下水道は,衛生的な環境の維持や水環境保護のために重要な社会基盤である。一方,下水道の目的は,公害や環境問題に沿って変化してきた経緯がある。本講義では,これまでの下水道の歴史を踏まえつつ,下水道の計画や基本的な処理技術について講義する。下水処理は,生物処理が中心であり,4年次に学んだ浄水処理とは大きく異なる。多様な水処理技術を楽しみながら学んでほしい。
授業の進め方・方法:
重要な点は板書をし,配布資料やスライド,教科書を活用しながら授業を進める。中間,後期試験ともに50分間の試験を実施する。
定期試験の成績80%,自学自習課題の成績20%として総合的に評価し,60点以上を合格とする.
注意点:
ノートと教科書を準備すること。宿題をもとに自学自習を行うこと.自学自習の確認方法:提出された宿題の内容で評価する。疑問点は遠慮なく質問すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 下水道の歴史,下水道の目的 下水道の歴史や目的の変化を理解する
2週 下水道の種類,下水排除方式 下水道の種類や下水排除の方式を理解する
3週 計画汚水量 汚濁量の算出方法を理解している
4週 計画雨水量 雨水量の算出方法を理解している
5週 管渠の種類,流速 管きょの種類や管きょ内の水の流れについて理解している。
6週 管きょの接合,継ぎ手 管きょの接合の方法や留意点について理解している
7週 継ぎ手 管きょの継ぎ手の方法や留意点についてを理解している
8週 下水処理の目的 下水処理の目的を理解している
2ndQ
9週 水質項目,処理方法の選定 下水処理に関係する水質基準や下水処理方法の選定を理解している
10週 一次処理(最初沈殿) 最初沈殿の目的や方法を理解している
11週 二次処理(生物処理) 生物処理の目的や方法を理解している
12週 二次処理(最終沈殿) 最終沈殿の目的や方法を理解している
13週 高度処理 高度処理の目的や方法を理解している
14週 汚泥処理 下水処理における汚泥の取り扱い方や処理方法の知識がある
15週 まとめ これまでの内容の整理
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。4
環境と人の健康との関わりを説明できる。4
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。4
水の物性、水の循環を説明できる。4
水質指標を説明できる。4
水質汚濁の現状を説明できる。4
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。4
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4
水道の役割、種類を説明できる。4
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。4
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。4
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。4
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。4
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。4
汚泥処理・処分について、説明できる。4
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。4
大気汚染の現状と発生源について、説明できる。4
騒音の発生源と現状について、説明できる。4
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。4
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。4
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。4
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。4
環境影響評価の目的を説明できる。4
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4
環境影響指標を説明できる。4
リスクアセスメントを説明できる。4
ライフサイクルアセスメントを説明できる。4
生物多様性の現状と危機について、説明できる。4
生態系の保全手法を説明できる。4
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4
物質循環と微生物の関係を説明できる。4
土壌汚染の現状を説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000