材料学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 土木系大学講義シリーズ8 土木材料学(改訂版),三浦尚,コロナ社
担当教員 緑川 猛彦,増戸 洋幸

到達目標

①建設材料の基本的性質を説明できる。②セメントの種類や基本的性質について説明できる。骨材の含水状態の計算ができる。③コンクリート材料の種類を理解し,コンクリートの配合設計をすることができる。④硬化コンクリートの特性やコンクリートの劣化について説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建設構造物の計画・設計・施工に使用される主な材料について,その特性・性質・使用方法等について学習する。具体的には,鋼材およびコンクリート材料の基本的性質や種類・特性を理解するとともに,専門用語を修得する。
授業の進め方・方法:
中間試験および期末試験ともに50分間の試験を実施する。定期試験の成績を70%,課題(ノート提出)を30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
工学上の基礎科目であるため暗記する事項が多い。普段の生活で目にする土木・建築工事を良く観察し理解に努めること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建設材料の概要 材料学を学ぶ目的
2週 建設材料の基本的性質(1) 建設材料の分類,規格,応力,ひずみ
3週 建設材料の基本的性質(2) 応力ひずみ曲線,クリープ,リラクセーション,耐久性
4週 鋼材の概要 鋼材の一般的性質,製造方法
5週 鋼材の製造方法 鋼材の製造方法,熱処理
6週 鋼材の基本的性質 鋼材の機械的性質,線膨張係数,シャルピー衝撃値
7週 前期中間試験 授業中に50分の試験を実施する
8週 鋼材の種類(1) 鋼板の種類,特性
2ndQ
9週 鋼材の種類(2) 形鋼,平鋼,鉄筋コンクリート用棒鋼
10週 鋼材の種類(3) PC鋼材,鋼杭,鋼矢板,高力ボルト
11週 コンクリートの概要 良いコンクリートとは,セメントの製造
12週 セメントの種類 セメントの種類と用途,セメントの化合物,潜在水硬性,ポゾラン反応
13週 セメントの物理的性質 密度,粉末度,偽凝結
14週 骨材の基本的性質(1) 骨材の種類,含水状態
15週 前期期末試験 50分の試験を実施する。
16週 学習したことの総括 前期期末試験解答用紙返却,解説
後期
3rdQ
1週 骨材の基本的性質(2) 単位容積質量,粒度,粗骨材の最大寸法
2週 有害物質,水 塩化物,アルカリ骨材反応,水
3週 混和材 フライアッシュ ,シリカフューム,高炉スラグ微粉末,膨張材
4週 フレッシュコンクリートの性質 コンシステンシー,材料分離,ワーカビリティ
5週 コンクリートの配合設計(1) 配合設計の条件
6週 コンクリートの配合設計(2) 示方配合,現場配合
7週 後期中間試験 授業中に50分の試験を実施する
8週 混和剤 スケーリング,凍害,AE剤,減水剤,増粘剤
4thQ
9週 コンクリートの施工 練混ぜ,運搬,打設,締固め,養生,コールドジョイント
10週 硬化コンクリートの性質 空げき,単位容積質量,圧縮強度
11週 圧縮強度に及ぼす要因 W/C,設計基準強度,養生の影響
12週 その他の強度 引張強度,曲げ強度,弾性係数,動弾性係数
13週 コンクリートの耐久性 塩害,中性化,凍害
14週 その他のコンクリート レディーミクストコンクリート,マスコンクリート,寒中・暑中コンクリート
15週 後期期末試験 50分の試験を実施する。
16週 学習したことの総括 期末試験解答用紙返却,解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4前2,前3
鋼材の種類、形状を説明できる。4前4,前8,前9,前10
応力-ひずみ関係、降伏応力、引張強度、弾性係数に関する鋼材の力学的性質を説明できる。4前2,前6
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。4前12,前13
各種セメントの特徴、用途を説明できる。4前11,前12
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。4前14
骨材の種類、特徴を説明できる。4後1
混和剤と混和材の種類、特徴を説明できる。4後3
コンクリートの長所、短所を説明できる。4前11
フレッシュコンクリートのワーカビリティー、スランプ、空気量を説明できる。4後4
硬化コンクリートの圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮を説明できる。4後10
硬化コンクリートの耐久性に関して、凍害、アルカリシリカ反応、中性化、塩害を説明できる。4後13
配合設計の手順を理解し、計算できる。4後5,後6
鉄筋コンクリート、プレストレストコンクリートに関して、構造と特徴を説明できる。3前10
コンクリート構造物の維持管理、非破壊検査、補修、補強の基礎を説明できる。2後13
構造応力とひずみの定義や関係を理解し、軸方向力を受ける部材に生じる応力とひずみを計算できる。弾性係数、ポアソン比、フックの法則の定義を説明できる。3前6
鋼材の接合の種類と原理を説明できる。3前10
施工・法規基礎工の種類別に目的と施工法を説明できる。2前10
コンクリート工に関して、目的、型枠工、鉄筋工、足場支保工、打設工を説明できる。2後9

評価割合

試験課題(ノート提出)相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000