構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 構造力学Ⅱ
科目番号 0068 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 例題で身につける構造力学、車谷麻緒・樫山和男、丸善出版
担当教員 相馬 悠人

到達目標

①各種静定構造の支点反力と部材の断面力を求めることができる。
②各種静定構造の支点反力と断面力の影響線を描くことができる。
③断面の工学的諸量を計算することができる。
④棒構造に働く断面力と応力との関係を理解し、設計に応用できる。
⑤はりの弾性変形をはりの基礎微分方程式により解析できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
構造物に作用する力のつり合いや断面力などの基礎概念を理解するとともに、断面形状の工学的性質、断面に働く応力、はりの変形解析方法について学習する。
授業の進め方・方法:
中間試験、期末試験ともに90分間の試験を実施する。
定式試験を80%,演習課題や授業態度等を20%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
他の専門科目と関連を持つ大切な科目であるため、力学的基礎知識、解法の流れおよびその考え方を、着実に理解し習得すること。提示された例題・演習だけでなく、問題集にも積極的に取り組むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 はりの断面力(1) 断面力および断面力図の描き方について理解する。
2週 はりの断面力(2) 片持はり、単純はりの断面力図を描くことができる。
3週 はりの断面力(3) 張出はりの断面力図を描くことができる。
4週 はりの断面力(4) ゲルバーはりの断面力図を描くことができる。
5週 他の静定構造物の断面力(1) 静定ラーメンの断面力図を描くことができる。
6週 他の静定構造物の断面力(2) 重ね合わせの原理を利用し、断面力図を描くことができる。
7週 前期中間試験
8週 影響線(1) 定期試験答案の確認。影響線の描き方と利用方法を理解する。
2ndQ
9週 影響線(2) 片持はり、単純はりの影響線を描くことができる。
10週 影響線(3) 影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。
11週 影響線(4) 影響線を利用して、支点反力や断面力の最大値を計算できる。
12週 断面諸量(1) 断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。
13週 断面諸量(2) 図心軸に関する断面二次モーメントを計算できる。
14週 断面諸量(3) 図心軸を通らない軸に関する断面二次モーメントを計算できる。
15週 前期のまとめ 定期試験答案の確認。前期のまとめ。
16週
後期
3rdQ
1週 軸力やせん断力を受ける部材(1) 応力、ひずみ、応力とひずみの関係について理解する。
2週 軸力やせん断力を受ける部材(2) 軸力やせん断力を受ける部材の応力を計算できる。
3週 曲げを受ける部材(1) 曲げ応力について理解する。
4週 曲げを受ける部材(2) 片持はり、単純はりに生じる曲げ応力を計算できる。
5週 軸力・曲げを同時に受ける部材(1) 軸力・曲げを同時に受ける部材の応力を計算できる。
6週 軸力・曲げを同時に受ける部材(2) 偏心荷重を受ける部材の応力を計算できる。
7週 後期中間試験
8週 モールの応力円(1) 定期試験答案の確認。モールの応力円による図解法について理解する。
4thQ
9週 モールの応力円(2) モールの応力円を利用し、任意断面の応力を計算できる。
10週 座屈(1) 圧縮力を受ける柱の分類を理解する。
11週 座屈(2) 各種支持条件における座屈荷重を計算できる。
12週 はりの基礎微分方程式(1) 弾性曲線方程式について理解する。
13週 はりの基礎微分方程式(2) 片持はりのたわみ角、たわみを計算できる。
14週 はりの基礎微分方程式(3) 単純はりのたわみ角、たわみを計算できる。
15週 後期のまとめ 定期試験答案の確認。後期のまとめ。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前12
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4前13,前14
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4前1,前2,前3,前4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4前8,前9,前10,前11
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4前8,前9,前10,前11
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4前5,前6
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4後1,後2
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4後1,後2,後3,後4,後8,後9
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4後12,後13,後14
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4後10,後11

評価割合

試験課題等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000