概要:
道路の整備や管理の実務に触れつつ、道路が社会の発展に寄与してきたことを理解するとともに、最新の道路施策の動向を通じて、我が国における道路整備等の方向性を見通し、地域や国土の課題解決を図るマネジメントの視点を養う。
授業の進め方・方法:
中間,期末試験ともに50分間の試験を実施する。
定期試験の成績を70%,課題を30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
定期試験は,授業の内容から出題する。課題は,道路整備及び道路管理の現場見学を実施するので,これらそれぞれに関する内容についてレポートを課す。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
道路の歴史と役割 |
人やものを運ぶ、空間を形成するなど我々の社会経済活動に不可欠な道路について、これまでの整備や制度の歴史、果たしている役割を解説する
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2週 |
道路の計画と整備 |
道路事業等を進めるにあたり実施する調査、PI(パブリック・インボルブメント)等によるルート検討手法、事業評価実務について解説するとともに、調査・設計段階から埋蔵文化財調査、用地買収、工事実施に至るまでの配慮事項等について解説する
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3週 |
道路の渋滞対策 |
我が国の今日的な課題である、約4割の時間をロスしている渋滞について、ETC2.0を活用したピンポイント対策や沿道立地状況を踏まえた交通アセスメント、踏切対策など、最新の動向を解説する
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4週 |
道路の交通安全対策 |
我が国の今日的な課題である、G7最低の人の事故率となっている交通事故対策について、ETC2.0を活用したピンポイント対策や生活道路対策など、最新の動向を解説する
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5週 |
道路整備の現場の視点① |
磐城国道事務所管内における渋滞や事故対策等に資する道路整備の現場を見学し、現場における道路整備の視点について会得する
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6週 |
道路整備の現場の視点② |
磐城国道事務所管内における渋滞や事故対策等に資する道路整備の現場を見学し、現場における道路整備の視点について会得する
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7週 |
高速道路 |
高速道路に関する制度、整備状況について解説するとともに、新たな料金施策やスマートIC整備、逆走対策など最新の施策動向を解説する
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8週 |
後期中間試験 |
前週までの授業内容について、50分の試験を実施する
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4thQ |
9週 |
道路の維持管理 |
道路の日常管理手法や点検基準等の概説、老朽化の現状と課題や今後の方向性について解説する
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10週 |
道路管理の現場の視点 |
磐城国道事務所管内における橋梁点検や修繕等の道路管理の現場を見学し、現場における道路管理の視点について会得する
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11週 |
昨今の災害と防災対策 |
昨今、我が国で発生している道路関係災害の状況について概説するとともに、災害時に道路が果たす役割とそのために必要な耐震補強や法面対策、事前通行規制制度やTEC-FORCEなど地震発生時の危機管理対応について解説する
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12週 |
道路のITS |
ETC2.0や路車協調システムの動向など、自動運転時代を見据えた最新の施策動向について解説する
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13週 |
他の交通モードとの連携 |
車と車、車と人など道路と公共交通など他モードとの連携施策や物流生産性の向上等に資する施策について最新の動向を解説する
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14週 |
身近な道路施策と地域との連携 |
道路における無電柱化やユニバーサルデザイン、自転車活用推進や歩行者を対象とした身近な道路施策、道路空間のオープン化や道の駅など地域との連携施策について、最新の動向を解説する
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15週 |
道路インフラの海外展開 |
我が国が行っている道路プロジェクト支援等の海外展開について、現状や最新の動向を解説する
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16週 |
建設業と公共工事の今後の展望 |
地域の社会経済活動に対し建設業が果たしている役割、i-Constructionなど生産性向上や新技術活用などの今後の方向性について解説するとともに、入札契約制度について解説する
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 計画 | 国土と地域の定義を説明できる。 | 4 | 後1 |
日本、世界における古代、中世および現代の都市計画の思想および理念と実際について、説明できる。 | 4 | 後1 |
都市計画法と都市計画関連法の概要について、説明できる。 | 4 | 後2 |
土地利用計画と交通計画について、説明できる。 | 4 | 後2 |
総合計画とマスタープランについて、説明できる。 | 4 | 後2 |
都市計画区域の区域区分と用途地域について、説明できる。 | 4 | 後2 |
交通流調査(交通量調査、速度調査)、交通流動調査(パーソントリップ調査、自動車OD調査)について、説明できる。 | 4 | 後5 |
交通需要予測(4段階推定)について、説明できる。 | 4 | 後5 |
緑化と環境整備(緑の基本計画)について、説明できる。 | 4 | 後6 |
風景、景観と景観要素について、説明できる。 | 4 | 後6 |
都市の防災構造化を説明できる。 | 4 | 後6 |
土地区画整理事業を説明できる。 | 4 | 後6 |
市街地開発・再開発事業を説明できる。 | 4 | 後6 |
交通流、交通量の特性、交通容量について、説明できる。 | 4 | 後8 |
性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。 | 4 | 後8 |
計画の意義と計画学の考え方を説明できる。 | 4 | 後8 |
二項分布、ポアソン分布、正規分布(和・差の分布)、ガンベル分布、同時確率密度関数を説明できる。 | 4 | 後8 |
重回帰分析を説明できる。 | 4 | 後8 |
線形計画法(図解法、シンプレックス法)を説明できる。 | 4 | 後8 |
費用便益分析について考え方を説明でき、これに関する計算ができる。 | 4 | 後8 |
施工・法規 | 工事執行までの各プロセスを説明できる。 | 4 | 後9 |
施工計画の基本事項を説明できる。 | 4 | 後9 |
品質管理、原価管理、工程管理、安全衛生管理、環境管理の仕組みについて、説明できる。 | 4 | 後9 |
建設機械の概要を説明できる。 | 4 | 後9 |
主な建設機械の作業能力算定法を説明できる。 | 4 | 後9 |
土工の目的と施工法について、説明できる。 | 4 | 後9 |
掘削と運搬および盛土と締固めの方法について、説明できる。 | 4 | 後9 |
基礎工の種類別に目的と施工法について、説明できる。 | 4 | 後9 |
コンクリート工の目的と施工法について、説明できる。 | 4 | 後9 |
型枠工・鉄筋工・足場支保工・打設工の流れについて、説明できる。 | 4 | 後9 |
トンネル工の目的と施工法について、説明できる。 | 4 | 後9 |