卒業研究

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 卒業研究
科目番号 0098 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 9
開設学科 都市システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 9
教科書/教材 なし
担当教員 緑川 猛彦,原田 正光,齊藤 充弘,菊地 卓郎,髙荒 智子,金 高義,江本 久雄,橘 一光,丹野 淳

到達目標

①土木工学における社会的背景や諸問題を基に、自らの研究課題を設定できる。
②自ら立てた研究計画に基づき、専門分野の知識を活用しながら研究を遂行できる。
③独自性、有用性を兼ね備え、かつ論理的な内容の報告書をまとめることができる。
④研究内容に関してコミュニケーション能力を発揮し、討論および発表ができる。
⑤研究課題の概要を英語で表現できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1到達目標の内容を実践で理解し、応用できる。到達目標の内容を実践で理解している。到達目標の内容を実践で理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
5年間の学習成果を基に、担当教員の指導により学生の興味と好ましい資質の進展を図り、探求的な学習を通じて問題発見力、解決能力、デザイン能力およびプレゼンテーション能力を育成する。また、研究の概要を英語で表現する能力を育成する。
授業の進め方・方法:
定期試験は実施しない。
研究遂行40%、報告書30%、プレゼンテーション(英語表現を含む)30%として評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
積極的かつ自主的に研究に取り組むことが望まれる。1年間の計画を立て、各発表前には時間とゆとりを持ち、教員からの指導を受けること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【自然環境分野】(原田)
○抽水植物のヨシに関する調査研究 
○ホタルの生息環境創出に関する調査研究 
○河川の直接浄化手法に関する研究 ○河川の環境調査  
○環境中の放射性セシウムの挙動に関する研究
【コンクリート材料分野】(縁川)
○ジオポリマーコンクリートに関する研究
○コンクリート部材の打継ぎに関する研究
【計画分野】(齊藤)
○中心市街地の空間構成と利用実態に関する研究 
○いわき市の都市構造に関する研究 
○中山間地域のまちづくりに関する研究 
○東日本大震災からの復興まちづくりに関する研究 
【地盤分野】(  )
○不飽和土の数理モデルに基づいた土構造物の力学挙動評価 
○被災確率論を用いた地震時の液状化判定 
○海底地盤の安定性評価に関する研究  
○放射性廃棄物地層処分におけるベントナイト緩衝材の品質評価
【水工学分野】(菊地)
○自然界における固体粒子輸送に関する研究
○防災・減災に関するソフト対策の研究
○いわき市内の河川に関する研究
【水処理工学分野】(高荒)
○効率的な浄水処理のための研究 
○凝集阻害防止に関する研究 
○浄化槽からの蚊の発生抑制に関する研究 
○地域の水環境保全および水質改善に関する調査
【構造工学分野】(橘)
○構造-流体系の連成挙動に関する研究
○非線形透水の数理モデルに関する研究
○数値解析における形状表現に関する研究
○防災・減災技術としての高性能計算に関する研究
【維持管理工学分野】(江本)
○社会基盤構造物の調査点検方法に関する研究 
○補修・補強方法に関する研究 
○維持管理計画立案に関する研究 
○IoT,ICTを活用した維持管理技術の研究 
○VR,ARを活用した維持管理技術支援の研究 
○AI(Newral Network, Deep Learningなど)を活用した損傷評価方法の研究
○AI(Newral Network, Deep Learningなど)による打音判定の研究
○チャットボットを利用した技術伝承方法に関する研究
【地球環境工学分野】(金)
○模型吹雪風洞実験によるスノウドリフト性状評価
○震災復興地域の狭域風力発電の適切な普及に資する実機検証研究
【排水・廃棄物処理分野】(丹野)
○廃棄物からのエネルギー回収に関する研究
○省エネルギー型の新規排水処理に関する研究
○防災・減災および循環型社会形成に関する研究
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】骨材のふるい分け試験について理解し、器具を使って実験できる。4
骨材の密度、吸水率試験について理解し、器具を使って実験できる。4
コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。4
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。4
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。4
各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。4
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。4
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。4
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。4
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。4
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。4
他者の意見を聞き合意形成することができる。4
合意形成のために会話を成立させることができる。4
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。4
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。4
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。4
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。4
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。4
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4
複数の情報を整理・構造化できる。4
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。4
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。4
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。4
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。4
事実をもとに論理や考察を展開できる。4
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。4
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4
目標の実現に向けて計画ができる。4
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。4
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。4
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。4
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。4
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。4
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。4
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。4
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。4
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている4
法令やルールを遵守した行動をとれる。4
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。4
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。4
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。4
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。4
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。4
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。4
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。4
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。4
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。4
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。4
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。4

評価割合

研究遂行報告書プレゼン態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合403030000100
基礎的能力403030000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000