概要:
建設分野の基本的構造物である鉄筋コンクリート構造について,基本的知識を得るとともに構造物の設計・製図手法を学ぶ。ここでは特に倒立T形擁壁を取り扱い,安定計算,断面力の算定,断面形状の決定,鉄筋量の計算など一連の設定手法を学ぶ。この科目は,建設コンサルタントでの実務経験を有する担当教員が,コンクリート構造物の設計・製図手法についての基本事項について演習形式で説明を行いながら,必要とされる計算や製図などの設計手法を習得する科目である。
授業の進め方・方法:
定期試験(中間,期末)は実施しない。設計計算書および配筋図の丁寧さや正確さを70%,学習状況(学習態度や出欠状況)を30%として総合的に評価し,60点以上を合格とする。この科目は学修単位科目のため,事前・事後の学習として毎回課題を課し翌授業時に実施状況を確認する。
注意点:
4年生の「コンクリート構造工学」を習得していることが望ましい。毎回大量の課題を行う必要があるので,コツコツ頑張ること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | 材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。 | 4 | 前1 |
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。 | 4 | 前1 |
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。 | 4 | 前1 |
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |
構造 | 断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。 | 4 | 前2 |
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。 | 4 | 前2 |
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。 | 4 | 前2 |
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |