ミクロ経済学

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 ミクロ経済学
科目番号 0098 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 コミュニケーション情報学科(H31年度開講分まで) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新版ミクロ経済学、嶋村紘輝、成文堂
担当教員 吉村 忠晴

到達目標

① 家計行動の理論を文章、グラフ、数値計算によって体系的に説明できる。
② 企業行動の理論を文章、グラフ、数値計算によって体系的に説明できる。
③ 市場のメカニズムを文章、グラフ、数値計算によって体系的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基礎的能力ミクロ経済学の専門用語や理論を体系的に理解している。ミクロ経済学の専門用語や理論を正しく理解している。ミクロ経済学の専門用語や理論を正しく理解していない。
専門的能力グラフを用いて体系的にミクロ経済学の理論を説明することができ、ミクロ経済学の理論にもとづく数値計算が正確にできる。グラフを用いてミクロ経済学の理論を説明することができ、ミクロ経済学の理論にもとづく数値計算ができる。ミクロ経済学の理論にもとづく数値計算ができない。
態度・志向性現実の経済問題の問題解決にミクロ経済学の理論を活用することができる。現実の経済問題をミクロ経済学の理論と関連づけて理解することができる。現実の経済問題をミクロ経済学の理論と関連づけることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ミクロ経済学の基本となる理論、分析手法を学習する。具体的には家計行動、企業行動、市場メカニズムを取り上げる。また、講義内容に関する練習問題を課し、理解を深める。
授業の進め方・方法:
授業では、スライドと教科書、プリントを使用した講義を行い、その後、講義内容に関する練習問題を実施する。
中間試験は実施しない。期末試験は50分の試験を実施する。
定期試験の成績を100%(前期25%、後期75%)として評価し、60点以上を合格とする。
練習問題等の課題は課すが、評価の対象とはしない。
注意点:
経済学の学習には、数学に関する基本的知識と計算能力およびグラフの作成・読解力が不可欠となるので、各自復習しておくこと。また、新聞等で常に企業やビジネスの動向を把握しておくこと。ホウ・レン・ソウを忘れないこと。常にPDCAサイクルを実践し、問題点を改善していくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 経済学とは 選択、トレード・オフ、希少性
2週 経済学の課題 資源配分問題と所得分配問題、経済主体
3週 市場構造 完全競争市場と不完全競争市場
4週 需要と供給(1) 需要関数と供給関数、市場均衡
5週 需要と供給(2) 需要曲線と供給曲線のシフト
6週 家計行動の理論(1) 予算制約、相対価格
7週 家計行動の理論(2) 効用関数、限界効用
8週 家計行動の理論(3) 無差別曲線、限界代替率
2ndQ
9週 家計行動の理論(4) 最適消費量の決定
10週 家計行動の理論(5) 需要関数の導出
11週 企業行動の理論(1) 生産関数
12週 企業行動の理論(2) 平均生産物と限界生産物
13週 企業行動の理論(3) 等産出量曲線、技術的限界代替率
14週 企業行動の理論(4) 等費用線、費用関数の導出
15週 まとめ(1) 前期の復習
16週
後期
3rdQ
1週 企業行動の理論(5) 短期と長期、平均費用と限界費用
2週 企業行動の理論(6) 収入関数、平均収入と限界収入
3週 企業行動の理論(7) 最適生産量の決定
4週 企業行動の理論(8) 損益分岐点と操業停止点
5週 企業行動の理論(9) 短期供給曲線の導出
6週 完全競争市場の効率性(1) 余剰分析
7週 完全競争市場の効率性(2) 厚生損失
8週 完全競争市場の効率性(3) パレート最適、厚生経済学の基本定理
4thQ
9週 不完全競争(1) 独占企業の価格決定と収入関数、独占均衡
10週 不完全競争(2) 独占の弊害
11週 不完全競争(3) 寡占市場、独占的競争
12週 市場の失敗(1) 外部性
13週 市場の失敗(2) 公共財
14週 市場の失敗(3) 情報の非対称性(逆選択、モラル・ハザード)
15週 まとめ(2) 1年間の総復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性法令やルールを遵守した行動をとれる。4後10,後11,後12,後13,後14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。4前2,後11,後12,後13,後14
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。4前5,後10,後12,後13,後14
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。4前1,前2,前4,前5,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後14
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。4前2,前11
企業には社会的責任があることを認識している。4後10,後11,後12,後13,後14
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。4前2,前3,後9,後10,後11,後12,後13,後14
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。4前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後11
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。4前1,前2,後12,後13,後14
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。4前1,前2,前4,前5,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後14
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。4前1,前2,後14
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4前1,前2,後14

評価割合

前期期末試験後期期末試験合計
総合評価割合2575100
基礎的能力103040
専門的能力104050
態度・志向性5510