人文科学Ⅰ

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 人文科学Ⅰ
科目番号 0051 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 ビジネスコミュニケーション学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 哲学・倫理学概論、松島隆裕、学術図書出版社;哲学的思索への道、笠井貞、文化書房博文社;技術者倫理、松島隆裕、学術図書出版社
担当教員 笠井 哲

到達目標

①広義の「倫理」的な事象について、理解することができる。
②青年心理学を学ぶことで、「アイデンティティ」を確立することができる。
③専門職業人に必要な「職業倫理(ビジネス倫理)」を確立することができる。
④現代の倫理的な諸問題について、考察し判断することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各授業項目の内容を理解し、応用できる。各授業項目の内容を理解している。各授業項目の内容を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
人生の諸問題を正しく判断できるようになるために、青年心理学から始め、東西の源流思想、日本思想、西洋近代哲学の基礎にある人間観、すなわち「倫理」を中心に学習する。さらに、専門職業人に必要な「職業倫理」や現代の諸問題を考察する手法を学ぶ。その際、グループディスカッションを実施する。
授業の進め方・方法:
注意点:
倫理という学問の性格上、知識を記憶するだけにとどまらずに、自分で考えて判断することが大切である。自分の問題として考えたことを、自分の言葉で表現(グループディスカッションやレポート)できるようにすること。
定期試験の成績を60%、課題の実施状況を40%として総合的に評価し、60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 倫理とは何か 倫理に関する様々な定義
2週 人間とは何か 人間に関する様々な定義
3週 青年期の特徴 モラトリアムとアイデンティティ
4週 自己実現とは何か キャリア・ディヴェロップメントの意義
5週 日本の風土と文化 和辻哲郎の『風土』の思想
6週 古代日本の歴史と思想 古代の神々と清明心の意義
7週 中世日本の歴史と思想 日本の仏教、特に鎌倉仏教の意義
8週 古代ギリシア哲学(1) 自然哲学者、ソフィスト、ソクラテス
2ndQ
9週 古代ギリシア哲学(2) プラトン、アリストテレス、ヘレニズム
10週 キリスト教の成立と展開 イエス、パウロ、アウグスティヌスの思想
11週 イスラム教の成立と展開 ムハンマドの生涯と思想
12週 仏教思想の成立 仏陀(釈迦)の生涯と思想
13週 仏教思想の展開 小乗仏教と大乗仏教の思想的意義
14週 中国思想の成立と展開 儒家思想の意義
15週 まとめ 青年心理学と倫理学を学ぶ意義
16週
後期
3rdQ
1週 西洋近代の成立 ルネサンスの科学技術への関与
2週 宗教改革と科学革命 ルターの職業召命観、ニュートンの思想
3週 科学技術思想の成立 ベーコンの「知は力なり」とデカルトの物心二元論
4週 生命倫理とは何か 脳死と臓器移植、QOLと尊厳死
5週 環境倫理とは何か 世代間責任倫理、持続可能な開発
6週 職業倫理とは何か 伝統を踏まえた現代の職業倫理
7週 技術者倫理とビジネス倫理 製造物責任法、内部告発、説明責任
8週 倫理問題の事例研究 技術者倫理やビジネス倫理に関する事例の検討
4thQ
9週 嘘はなぜ悪いか(1) カントの義務論
10週 嘘はなぜ悪いか(2) ベンサムの功利主義
11週 誰を助けるべきか(1) 完全義務と不完全義務
12週 誰を助けるべきか(2) 効用計算と平等
13週 危険にどう向き合うか(1) リスクの許容度
14週 危険にどう向き合うか(2) 科学の限界と実践的判断
15週 まとめ 倫理を身につけた専門職業人を目指して
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力60400000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000