科学技術史

科目基礎情報

学校 福島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 科学技術史
科目番号 0040 科目区分 専門関連 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業技術システム工学専攻(化学・バイオ工学コース)(R4年度から) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 工学系卒論の書き方、別府俊幸・渡辺賢治、コロナ社
担当教員 笠井 哲

到達目標

①近代以降の科学技術の歴史を概観し、その中における科学技術と人間・社会との関わりについて理解することができる。
②科学技術史における人々の「真理と倫理のディレンマ」を追体験することで、技術者倫理の必要性を認識することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基礎的能力西洋近代以降の科学技術の歴史を理解し、自分の言葉で説明できる。西洋近代以降の科学技術の歴史を理解できる。西洋近代以降の科学技術の歴史を理解できない。
専門的能力授業で学習したことを、自分の言葉でまとめ直し、自分の意見を加えた報告書を提出できる。授業で学習したことを、自分の言葉でまとめ直し、提出できる。授業で学習したことを、自分の言葉でまとめ直すことができない。
汎用的技能書籍やインターネットにより、必要な情報を適切に収集することができ、科学技術の歴史を追体験することで、技術者倫理の必要性を自覚することができる。書籍やインターネットにより、必要な情報を適切に収集することができ、科学技術の歴史を追体験することで、技術者倫理の必要性を認識することができる。書籍やインターネットにより、必要な情報を適切に収集できずに、科学技術の歴史を追体験できずに、技術者倫理の必要性を認識することができない。
態度・志向性科学技術の歴史の学習を通して、技術が社会に及ぼす影響を認識し、技術者が社会に負っている責任を自覚している。科学技術の歴史の学習を通して、技術が社会に及ぼす影響を認識し、技術者が社会に負っている責任を認識している。科学技術の歴史の学習を通して、技術が社会に及ぼす影響を認識しておらず、技術者が社会に負っている責任も認識していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代社会の姿を深く理解し将来の展望をつかむため、我々の生活を大きく変えてきた西洋近代以降の科学技術の歴史について学習する。
それに基づいて、これからの社会において科学技術の果たす役割について考える。
授業の進め方・方法:
西洋近代の科学技術の黎明であるルネサンスや科学革命から始め、産業革命、二つの世界大戦、資本主義成立を経て、現代社会における科学技術について学習する。
この科目は学修単位科目のため、授業前に課題プリントを配付し調べさせ、授業後にプリントに授業内容をまとめたものを提出させる。
また、ビデオ教材も使用し、視聴後に意見をまとめてもらう。さらに、トピックを選び、グループディスカッションも実施する。
定期試験(期末のみ)を実施し、自学自習課題と総合的に評価し、60点以上を合格とする。
ただし、再試験の受験は定められた期限内に課題を提出した者のみに認める。
注意点:
科学技術の歴史を「覚える」のではなく、「考える」という姿勢で受講してもらいたい。
毎回テーマを与え、自学自習の時間にレポートを作成させ提出させるので、授業をしっかり理解すること。
理解できない点があれば、その都度積極的に質問すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 科学技術史とは何か 科学技術の歴史を学ぶ意義について理解できる。
2週 ルネサンスと科学技術 ルネサンスの科学技術への関与について理解できる。
3週 科学革命の構造 科学革命と近代科学の誕生について理解できる。
4週 近代の技術的知性 ベーコンとデカルトの科学技術思想について理解できる。
5週 産業革命と科学技術 産業革命の技術的基盤について理解できる。
6週 産業革命の発展 産業革命と科学技術の展開について理解できる。
7週 工学と技術教育の成立 「科学の制度化」と工学部の誕生について理解できる。
8週 世界大戦と科学技術 化学兵器と原子爆弾の開発について理解できる。
2ndQ
9週 資本主義と科学技術 アメリカにおける「科学の産業化」について理解できる。
10週 現代社会と科学技術(1) 技術革新がもたらしたものについて理解できる。
11週 現代社会と科学技術(2) 産業の発達に伴う公害や環境破壊について考え、SDGsについて理解できる。
12週 現代社会と科学技術(3) バイオテクノロジーと遺伝子組み換えについて理解できる。
13週 現代社会と科学技術(4) コンピュータの発達と社会の変化について理解できる。
14週 現代社会と科学技術(5) 原子力の安全性、科学技術の光と影について理解できる。
15週 まとめ 14週までを踏まえ、SDGsの達成を目指す21世紀の科学技術について展望できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題レポート自学自習課題合計
総合評価割合602020100
基礎的能力300030
専門的能力3010040
汎用的技能0101020
態度・志向性001010