科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 化学
科目番号 0002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 国際創造工学科 共通1年 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎,化学(数研出版),new Let's Try Note 化学基礎vol.1~3,化学vol. 1~2(東京書籍)
担当教員 久保木 祐生

到達目標

・原子やイオンの構造を説明できる.
・さまざまな化学結合を説明できる.
・物質量の概念,それに基づく化学反応式の組み立て,量的関係について説明,計算ができる.
・酸,塩基の概念を理解し,中和について説明できる.
・酸化還元に基づいて電池,電気分解を説明できる.
・実験を通して安全を意識した,適切な器具の取り扱いができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1:代表的な元素やイオンの電子配置,分子の結合と特徴について説明できる.代表的な元素やイオンの電子配置,分子の結合と特徴を正しく選ぶことができる.代表的な元素やイオンの電子配置が分からず,分子の結合の違いが判断できない.
評価項目2:物質量と他の物理量との換算,物質量の概念から化学反応式に基づく量的な計算ができる.物質量と他の物理量との換算,物質量の概念から化学反応式を作ることができる.物質量と他の物理量との換算ができない.
評価項目3:酸,塩基の概念から中和の説明,pHの計算ができる.酸,塩基の概念から,pHの計算ができる.酸,塩基の違いを理解していない.pHの計算ができない.
評価項目4:酸化還元について理解し,その原理から電池,電気分解の説明ができる.酸化還元について理解し,電池,電気分解での酸化剤,還元剤の判断ができる.酸化還元の原理を理解していない,酸化剤,還元剤の違いが判断できない.
評価項目5:粒子の熱運動から物質の状態を理解し,状態変化に伴うエネルギーの出入りについて説明できる.粒子の熱運動から物質の状態を正しく判断できる.粒子の熱運動から物質の状態を判断することができない.
評価項目6:安全に気を付けながら,正しい薬品や実験器具の取り扱い,実験操作ができる.主体的に結果から考察ができる.安全に気を付けながら,正しい実験器具の取り扱い,実験操作ができる.話し合いながら,結果から考察ができる.安全に気を付けながら,正しい実験器具の取り扱い,実験操作ができない.結果から考察ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
身の回りのモノを構成する物質,それらの状態,化学反応などを,微視的,巨視的両方の視点から理解することで,様々な現象がどのような原理や法則に基づくものかを理解する思考力を養う.化学実験を通して,化学薬品や実験器具の安全な取り扱い,化学データの定説な取り扱いを習得する.
授業の進め方・方法:
授業は教科書,プリントを用いて進める.毎回の授業でポートフォリオを回収し,評価対象とする.
注意点:
成績の評価は,年間4回の定期試験の成績を80%,ポートフォリオおよび実験レポート等の成績を20%で行い,合計の成績が60点以上の者を合格とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学で学ぶこと,化学と人間生活,混合物と純物質,物質とその成分 生活と化学の関連を理解している.元素,単体,化合物,同素体について説明できる.
2週 原子とその構造 原子の構造と同位体について理解し,主な元素の電子配置を説明できる.
3週 イオン,元素の周期律 イオンとイオン結合について理解し.主なイオンについて電子配置の概念を用いて説明できる.
4週 イオン結合とイオン結合の物質,分子と共有結合 イオン結合と共有結合の違いを理解し,それぞれに該当する物質を説明できる.
5週 分子の極性と電気陰性度,分子間にはたらく力 分子の極性について理解し,極性分子と無極性分子,分子間力について説明できる.
6週 共有結合でできた物質 共有結合でできた物質について理解し,代表的な物質について説明できる.
7週 中間試験 第1週目から第6週目までの内容を説明できる.
8週 金属結合と金属,金属の結晶 金属結合と他の結合の違いを理解し,その性質を説明できる.金属の結晶の分類ができる.
2ndQ
9週 原子量,分子量,式量 原子量,分子量,式量を理解し,説明できる.原子量,分子量,式量を含む計算ができる.
10週 物質量(1) 物質量とアボガドロ定数を理解し,説明できる.物質量の計算ができる.
11週 物質量(2) 気体分子1molの体積を理解し,説明できる.物質量に関わる様々な計算ができる.
12週 溶液の濃度 溶液の濃度の表し方を理解し,説明できる.溶液の濃度の計算ができる.
13週 化学反応式と物質量(1) 化学反応式を作ることができる.
14週 化学反応式と物質量(2) 化学反応式の量的関係を理解し,説明できる.量的関係に関わる計算ができる.
15週 期末試験 第8週目から第14週目までの内容を説明できる.
16週 総復習 前期で学習した内容を説明できる.
後期
3rdQ
1週 酸と塩基 酸・塩基の定義を理解し,説明できる.酸・塩基の価数,電離について理解し,説明できる.
2週 水の電離と水溶液のpH,水のイオン積 水のイオン積,pHについて理解し,説明できる.pHの計算ができる.
3週 中和反応,塩 中和に関する量的関係,中和滴定について理解し,中和に関する計算ができる.
4週 実験(中和反応) 中和反応を用いて中和滴定ができる.結果から,用いた溶液の濃度が計算できる.
5週 酸化と還元,酸化数 酸化還元の原理を理解し,説明できる.酸化数を求めることができる.
6週 酸化剤,還元剤 酸化剤,還元剤を理解し,酸化数の変化と併せて説明することができる.
7週 中間試験 第1週目から第6週目までの内容を説明できる.
8週 金属イオンのイオン化傾向,電池のしくみ 金属のイオン化傾向を理解し,説明できる.電池の原理を理解し,説明できる.
4thQ
9週 ダニエル電池,鉛蓄電池 ダニエル電池と鉛蓄電池の原理を理解し,酸化,還元の観点から説明できる.
10週 水溶液の電気分解 電気分解について理解し,電気分解で起こる酸化・還元反応を説明できる.その反応を記述できる.
11週 電気分解と電気量(1) 電池,電気分解での電子の流れを理解し,ファラデーの法則を用いて計算できる.
12週 電気分解と電気量(2) 電池,電気分解での電子の流れを理解し,ファラデーの法則を用いて計算できる.
13週 物質の三態と状態変化(1) 粒子の熱運動から物質の状態を理解し,状態変化に伴うエネルギーの出入りを説明できる.
14週 物質の三態と状態変化(2) 物質の物理的性質と化学結合の関係を理解し,分類できる.
15週 期末試験 第8週目から第14週目までの内容を説明できる.
16週 総復習 後期で学習した内容を説明できる.

評価割合

試験ポートフォリオその他(実験レポート,授業態度)合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力801010000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000