Global Awareness

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 Global Awareness
科目番号 0004 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 国際創造工学科 共通1年 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 伊藤光晴ほか『高校現代社会 新訂版』実教出版, 2017年 / 『高校現代社会 新訂版 演習ノート』実教出版, 2017年
担当教員 井坂 友紀

到達目標

・地球規模課題にはどのようなものがあり、国際社会がその解決に向けてどのような取組みを行なっているかを説明できる。
・グローバル化と国家の関係や国際機関の役割、そして世界平和の構築に向けた諸課題を説明できる。
・経済のグローバル化の歴史的経緯や各国経済への影響、さらには今後の展望について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球規模課題の解決の方向性について自らの意見を表明できる。地球規模課題の現状と解決に向けた取組みの概要を説明できる。地球規模課題の現状を説明することができない。
評価項目2国際政治をめぐる課題について自らの意見を表明できる。国政政治の基本動向をグローバル化と関連づけて説明できる。国際政治の基本動向を説明することができない。
評価項目3経済のグローバル化がもたらす課題について自らの意見を表明できる。経済のグローバル化の現状や課題の概要を説明できる。経済のグローバル化の現状を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
とりわけ1990年代初め以降急速に進展したグローバル化は、私たちの政治、経済、社会にー良くも悪くもー大きな影響を与えている。また、温暖化や大規模な環境汚染など一国レベルでは対応できない「地球規模課題」が顕在化し、まさにグローバルなレベルでの対応が喫緊の課題となっている。天然資源に恵まれず、また未曾有の少子高齢化により国内市場の縮小が避けられない日本―そこに住むわたしたちにとって大切なのは、社会経済や課題のグローバル化という大きなうねりにまずは気づき、知見を深めていくことであると考えられる。本科目では、国際政治、国際経済、そして地球規模課題という3つのテーマを軸に、グローバル化への「気づき」の場を提供する。
授業の進め方・方法:
基本的にはプリントとパワーポイント資料をもとに講義形式で授業を行う。ただし、一方的な知識伝達の場とならないよう、様々な「質問」を軸にした双方向のやりとりを展開する。また、学習効果を高める観点から、グループワークやゲーム等を取り入れることもある。授業内容は教科書をベースとしたものになるが、科目の特性上、インターネット等を通じて得られる英文資料も積極的に活用していく。英文サイトの読解や動画の視聴等を通じ、学習内容を「英語で表現するとどうなるか」にも自然と意識・関心が向かうことが期待される。
注意点:
授業中の私語、居眠り、携帯電話の使用については課題点の減点をもって対処する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 グローバル化とは何か(1) グローバル化とはそもそもどのような現象であるかについて大まかに説明できる。
2週 グローバル化とは何か(2) グローバル化がもたらしている課題について大まかに説明できる。
3週 国際経済のしくみ(1) 自由貿易の利点を理論的に説明できる。
自由貿易の問題点を説明できる。
4週 国際経済のしくみ(2) 外国為替相場を変動させる主な要因を列挙できる。
外国為替相場の変動が様々な経済主体に与える影響を説明できる。
5週 国際経済体制の変化 IMF・GATT体制が第二次世界大戦の反省を踏まえたものであることを説明できる。
6週 金融のグローバル化と世界金融危機 金融のグローバル化が世界経済に与えた影響とその対応策を説明できる。
7週 地域経済統合と新興国(1) EU結成の経緯と課題を説明できる。
8週 地域経済統合と新興国(2) 新興国の経済成長が世界経済に与える影響を説明できる。
2ndQ
9週 ODAと経済協力 貧困削減に向けた日本と国際社会の取組みの概要を説明できる。
10週 地球環境問題(1) 地球温暖化の原因、実態、影響を説明できる。
11週 地球環境問題(2) その他の地球環境問題の現状を説明できる。
12週 地球環境問題への取組み(1) 地球環境問題における社会的ジレンマを、交通すごろくを通じて体験的に理解することができる。
13週 地球環境問題への取組み(2) 地球環境問題の解決に向けた取組みの重要性を、社会的ジレンマの観点から説明できる。
14週 地球環境問題への取組み(3) 地球温暖化対策の経緯と展望を説明できる。
15週 期末試験
16週 総復習
後期
3rdQ
1週 資源・エネルギー・人口問題(1) 世界の資源・エネルギーの現状を説明できる。
2週 資源・エネルギー・人口問題(2) 人口増が資源・エネルギー問題に与える影響を説明できる。
3週 国際社会における政治と法(1) 国際社会を構成する主権国家の特質を説明できる。
4週 国際社会における政治と法(2) 国家間の紛争を法的に解決する枠組みを説明できる。
5週 国家安全保障と国際連合(1) 国際連合が世界の平和と安全のためにどのような仕組みを採用しているかを説明できる。
6週 国家安全保障と国際連合(2) 国際連合が社会経済協力のためにどのような取組みをしているかを説明できる。
7週 冷戦期の脅威と冷戦後の脅威(1) 冷戦の基本構図と終結にいたる経緯を説明できる。
8週 冷戦期の脅威と冷戦後の脅威(2) 冷戦後の新たな脅威について説明できる。
4thQ
9週 軍備競争と軍備縮小 核軍備管理と軍縮がどのように進められてきたかを説明できる。
10週 異なる人種・民族との共存(1) 多文化共生主義の重要性を自民族中心主義や排他的ナショナリズムの危険性の観点から説明できる。
11週 異なる人種・民族との共存(2) 「保護する責任」論とは何であるかを説明できるとともに、その課題について議論することができる。
12週 異なる人種・民族との共存(3) 異文化理解の重要性について、ゲームを通じて体験的に理解することができる。
13週 国際社会と日本(1) 戦後日本のアジア外交における課題を説明できる。
14週 国際社会と日本(2) 日本の国際貢献と安全保障のあり方について議論することができる。
15週 期末試験
16週 総復習

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000