科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 化学
科目番号 0013 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 国際創造工学科 共通1年 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎,化学(数研出版),改訂 Let's Try Note 化学基礎vol.1~3,化学vol. 1~2(東京書籍)
担当教員 千葉 薫

到達目標

・原子やイオンの構造を説明できる.・さまざまな化学結合を説明できる.・物質量の概念,それに基づく化学反応式の組み立て,量的関係について説明,計算ができる.酸,塩基の概念を理解し,中和について説明できる.・酸化還元に基づいて電池,電気分解を説明できる.・溶解の概念,希薄溶液の性質について説明できる.・実験を通して安全を意識した,適切な器具の取り扱いができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的な元素やイオンの電子配置,分子の結合と特徴について説明できる.代表的な元素やイオンの電子配置,分子の結合と特徴を正しく選ぶことができる.代表的な元素やイオンの電子配置が分からず,分子の結合の違いが判断できない.
評価項目2物質量と他の物理量との換算,物質量の概念から化学反応式に基づく量的な計算ができる.物質量と他の物理量との換算,物質量の概念から化学反応式を作ることができる.物質量と他の物理量との換算ができない.
評価項目3酸,塩基の概念から中和の説明,pHの計算ができる.酸,塩基の概念から,pHの計算ができる.酸,塩基の違いを理解していない.pHの計算ができない.
評価目標4酸化・還元の原理を理解し,酸化数の変化を用いて金属の酸化・還元や,電気分解の原理を説明できる.酸化・還元の原理を理解し,酸化数の計算ができる.酸化・還元の原理を理解していない
評価目標5固体の溶解度や濃度,沸点上昇や凝固点降下について原理を理解し,説明できる.固体の溶解度や濃度,沸点上昇や凝固点降下に関する計算ができる.固体の溶解度や濃度,沸点上昇や凝固点降下について理解していない.
評価目標6安全に気を付けながら,薬品や実験器具の正しい取り扱い,実験操作ができる.主体的に結果から考察ができる.安全に気を付けながら,実験器具の正しい取り扱い,実験操作ができる.話し合いながら,結果から考察ができる.安全に気を付けながら,実験器具の正しい取り扱い,実験操作ができない.結果から考察ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
身の回りでおこる様々な現象を,物質を構成する元素の性質や状態,それらの間におこる化学反応を用いて理解する思考力を養う.化学実験を通して,化学薬品や実験器具の安全な取り扱い,実験データの適切な取り扱いを習得する.
授業の進め方・方法:
授業は教科書,プリントを用いて進める.
注意点:
成績の評価は,年間4回の定期試験の成績を80%,課題および実験レポート等の成績を20%で行い,合計の成績が60点以上の者を合格とする.授業で配布する書き込み式プリントと問題集を半期に一回課題の一部として提出してもらいます.問題集は毎回の授業の復習として,該当箇所を進めておくこと.なお、授業中の課題への取り組み姿勢も評価の対象です.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学で学ぶこと,化学と人間生活,混合物と純物質,物質とその成分 生活と化学の関連を理解している.元素,単体,化合物,同素体について説明できる.
2週 原子とその構造 原子の構造と同位体について理解し,主な元素の電子配置を説明できる.
3週 イオン,元素の周期律 イオンとイオン結合について理解し.主なイオンについて電子配置の概念を用いて説明できる.
4週 イオン結合とイオン結合の物質,分子と共有結合 イオン結合と共有結合の違いを理解し,それぞれに該当する物質について説明できる.
5週 分子の極性と電気陰性度,分子間にはたらく力 分子の極性について理解し,極性分子と無極性分子,分子間力について説明できる.
6週 共有結合でできた物質 共有結合でできた物質について理解し,代表的な物質について説明できる.
7週 中間試験 第6週目までの内容を説明できる.
8週 金属結合と金属,金属の結晶 金属結合と他の結合の違いを理解し,その性質を説明できる.金属の結晶の違いを理解している.
2ndQ
9週 原子量,分子量,式量 原子量,分子量,式量を理解し,説明できる.原子量,分子量,式量を含む計算ができる.
10週 物質量(1) 物質量とは何かを理解し,説明できる.アボガドロ数を使った物質量の計算ができる.
11週 物質量(2) 物質量と分子数,気体の体積,質量の関係を理解し,説明できる.物質量に関する様々な計算ができる.
12週 溶液の濃度 溶液の濃度の表し方を理解し,説明できる.溶液の濃度の計算ができる.
13週 化学反応式と物質量(1) 化学反応式を作ることができる.
14週 化学反応式と物質量(2) 化学反応式の量的関係を理解し,説明できる.量的関係に関する計算ができる.
15週 期末試験 第8週目から第14週目までの内容を説明できる.
16週 実験(物質の分離)
総復習
適切な実験器具の取り扱い,物質の分離実験を安全に行うことができる.レポートの作成ができる.
前期で学習した内容を説明できる.
後期
3rdQ
1週 酸と塩基 酸・塩基の定義を理解し,説明できる.酸・塩基の価数,電離について理解し,説明できる.
2週 水の電離と水溶液のpH,水のイオン積 水のイオン積,pHについて理解し,説明できる.pHの計算ができる.
3週 中和反応,塩 中和に関する量的関係,中和滴定について理解し,中和に関する計算ができる.
4週 酸化と還元,酸化数 酸化還元の原理を理解し,説明できる,酸化数を求めることができる.
5週 酸化剤と還元剤
金属のイオン化傾向
酸化剤,還元剤を理解し, 酸化数の変化を用いて説明できる.金属のイオン化傾向を理解し,説明できる.
6週 電池のしくみ
ダニエル電池,鉛蓄電池
電池の原理を理解し,説明できる. ダニエル電池,鉛蓄電池の原理を理解し,酸化還元の観点から説明できる.
7週 中間試験 後期6週までの学習内容を説明できる.
8週 水溶液の電気分解 電気分解について理解し. 電気分解で起こる酸化・還元反応を説明できる.
4thQ
9週 電気分解と電気量(1) 電池,電気分解での電子の流れを理解し, ファラデーの法則を用いて計算できる.
10週 電気分解と電気量(2) ファラデーの法則を用いた計算ができる. 電気分解の利用について説明できる.
11週 溶解とそのしくみ 溶解の原理を理解し,説明できる.
12週 溶解度,溶液の濃度 固体の溶解度について理解し,説明できる.溶液の濃度の計算ができる.
13週 希薄溶液の性質 蒸気圧降下,沸点上昇, 凝固点降下について理解し,説明できる.それぞれの計算ができる.
14週 実験(中和反応) 中和反応を用いて中和滴定ができる.結果から,用いた溶液の濃度を計算できる.
15週 期末試験 後期8週から14週までの内容を説明できる.
16週 総復習 1年生で学習した内容を説明できる.

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力80000200100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000