科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学
科目番号 0022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 国際創造工学科 共通1年 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎,化学(数研出版),標準セミナー化学基礎 新課程版(第一学習社),Let'sTryNote化学 Vol1物質の状態
担当教員 千葉 薫

到達目標

・原子やイオンの構造を説明できる.・さまざまな化学結合を説明できる.・物質量の概念,それに基づく化学反応式の組み立て,量的関係について説明,計算ができる.酸,塩基の概念を理解し,中和について説明できる.・酸化還元に基づいて電池を説明できる.・実験を通して安全を意識した,適切な器具の取り扱いができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1:代表的な元素やイオンの電子配置,分子の結合と特徴について説明できる.代表的な元素やイオンの電子配置,分子の結合と特徴を正しく選ぶことができる.代表的な元素やイオンの電子配置が分からず,分子の結合の違いが判断できない.
評価項目2:物質量と他の物理量との換算,物質量の概念から化学反応式に基づく量的な計算ができる.物質量と他の物理量との換算,物質量の概念から化学反応式を作ることができる.物質量と他の物理量との換算ができない.
評価項目3:酸,塩基の概念から中和の説明,pHの計算ができる.酸,塩基の概念から,pHの計算ができる.酸,塩基の違いを理解していない.pHの計算ができない.
評価項目4:酸化還元について理解し,その原理から電池や電気分解の説明ができる.酸化還元について理解し,電池での酸化剤,還元剤の判断ができる.酸化還元の原理を理解していない,酸化剤,還元剤の違いが判断できない.
評価項目5:安全に気を付けながら,正しい薬品や実験器具の取り扱い,実験操作ができる.主体的に結果から考察ができる.安全に気を付けながら,正しい実験器具の取り扱い,実験操作ができる.話し合いながら,結果から考察ができる.安全に気を付けながら,正しい実験器具の取り扱い,実験操作ができない.結果から考察ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
身の回りのモノを構成する物質,それらの状態,化学反応などを,微視的,巨視的両方の視点から理解することで,様々な現象がどのような原理や法則に基づくものかを理解する思考力を養う.化学実験を通して,化学薬品や実験器具の安全な取り扱い,化学データの定説な取り扱いを習得する.
授業の進め方・方法:
授業は,教科書と授業で配布するノートプリントを用いて進める.復習には授業の要点を説明した動画と問題集を活用すること.毎回の授業で出された小テストなどの課題はclassroom経由で提出する.前期,後期に1回ずつノートプリントの書き込みチェックを行い,これも課題点とする.授業では,パソコンやスマートフォンを使用するので,充電をして持参すること.
注意点:
成績の評価は,年間4回の定期試験の成績を80%,小テスト等課題の成績を20%で行い,合計の成績が60点以上の者を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学で学ぶこと,化学と人間生活,物質の分離
実験(物質の分離)
生活と化学の関連を理解している.物質の分離・精製方法を理解している.
2週 物質を構成する元素,原子の構成,原子の電子配置 元素,単体,化合物,同素体について説明できる.原子の構造と同位体について理解する.主な元素の電子配置を説明できる.
3週 元素の周期律と周期表 元素の周期律,周期表について説明できる.各同族元素の説明ができる.
4週 イオン,イオンからできる物質 主なイオンについて電子配置の概念を用いて説明できる.イオン結合でできた物質の性質を説明できる.
5週 共有結合 イオン結合と共有結合の違いを理解し,それぞれに該当する物質を説明できる.
6週 分子の極性,分子からできる物質 分子の極性について理解し,極性分子と無極性分子,分子間力について説明できる.
7週 中間試験 第1週目から第6週目までの内容を説明できる.
8週 共有結合の結晶と金属結晶 共有結合でできた結晶について説明できる.金属結合と他の結合の違いを理解し,その性質を説明できる.
2ndQ
9週 原子量,分子量,式量 原子量,分子量,式量を理解し,説明できる.原子量,分子量,式量を含む計算ができる.
10週 物質量(1) 物質量とアボガドロ定数を理解し,説明できる.物質量の計算ができる.
11週 物質量(2) 物質量と分子数,気体の体積,質量の関係を理解し,説明できる.物質量に関する様々な計算ができる.
12週 モル濃度 溶液のモル濃度の表し方を理解し,説明できる.モル溶液の濃度の計算ができる.
13週 化学反応式 化学反応式を作ることができる.
14週 化学反応の量的関係 化学反応式の量的関係を理解し,説明できる.量的関係に関わる計算ができる.
15週 期末試験 第8週目から第14週目までの内容を説明できる.
16週 総復習
実験(中和反応)
前期で学習した内容を説明できる.
中和反応を用いて中和滴定ができる.
後期
3rdQ
1週 酸と塩基,水素イオン濃度とpH 酸・塩基の定義を理解し,説明できる.pHの計算ができる.
2週 中和と塩,中和の量的関係 中和の原理,中和に関する量的関係について理解し,説明できる.中和の実験で得られた結果から,用いた溶液の濃度が計算できる.
3週 中和滴定とpHの変化 中和滴定について理解し,中和に関する計算ができる.実験で得た結果から,用いた溶液の濃度が計算できる.
4週 酸化と還元,酸化数と酸化還元反応 酸化還元の原理を理解し,酸化数を使って説明できる.
5週 酸化剤と還元剤
金属のイオン化傾向
酸化剤,還元剤を理解し,酸化数の変化で説明することができる.金属のイオン化傾向を理解し,説明できる.
6週 電池 ダニエル電池と鉛蓄電池の原理を理解し,酸化,還元の観点から説明できる.
7週 中間試験 第1週目から第6週目までの内容を説明できる.
8週 電気分解 電気分解の原理を理解し,酸化,還元の観点から説明できる.電池との違いを説明できる.
4thQ
9週 電気分解と電気量(1) 電池,電気分解での電子の流れを理解し, ファラデーの法則を用いて計算できる.
10週 電気分解と電気量(2) ファラデーの法則を用いた計算ができる.
11週 電気分解の利用 電気分解の利用について説明できる.
12週 溶解とそのしくみ 溶解の原理を理解し,説明できる.
13週 溶解度,溶液の濃度 固体の溶解度について理解し,説明できる.溶液の濃度の計算ができる.
14週 希薄溶液の性質 蒸気圧降下,沸点上昇, 凝固点降下について理解し,説明できる.それぞれの計算ができる.
15週 期末試験 第6週目から第14週目までの内容を説明できる.
16週 総復習 後期で学習した内容を説明できる.

評価割合

試験発表相互評価ポートフォリオ実験レポート等課題合計
総合評価割合8000020100
基礎的能力8000020100
専門的能力000000
分野横断的能力000000