電気電子回路基礎

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気電子回路基礎
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 国際創造工学科 機械・制御系(機械コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:(前期)配布資料,(後期)高橋 寛 監修 「わかりやすい電気基礎」(コロナ社)
担当教員 服部 綾佳,佐藤 誠

到達目標

前期は、電磁気学の基礎を理解し、後期は直流回路と交流回路の基礎を学ぶ。
・点電荷の作る電界やクーロン力に関する基礎的な計算ができる。
・電流の作る磁界や磁界中の電流に働く力を理解し、その説明や基礎的な計算ができる。
・電磁誘導の法則を理解し、その説明や誘導起電力に関する基礎的な計算ができる。
・電界と電位の関係を理解し、その説明や電位に関する基礎的な計算ができる。
・直流回路における電圧、電流、合成抵抗を計算できる。
・キルヒホッフの法則、ルーフ電流法を使い複雑な回路の電圧、電流の計算ができる。
・ブリッジ平衡条件、テブナンの法則を使い回路の解析ができる。
・交交流波形の諸量が計算でき、諸量から交流波形を描ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1点電荷の作る電界やクーロン力に関する基礎的な計算ができ、応用的な計算が説明できる。点電荷の作る電界やクーロン力に関する基礎的な計算ができる。点電荷の作る電界やクーロン力に関する基礎的な計算ができない。
評価項目2電流の作る磁界や磁界中の電流に働く力の説明や基礎的な計算、また応用的な計算の説明ができる。電流の作る磁界や磁界中の電流に働く力を理解し、その説明や基礎的な計算ができる。電流の作る磁界や磁界中の電流に働く力を理解できない。
評価項目3電界と電位の説明でき、様々諸量の計算と応用ができる。電界と電位の説明できる。電界と電位の説明ができない。
評価項目4直流回路の電圧、電流、抵抗値を各法則を用いて求めることができる。直流回路の電圧、電流、抵抗値を求めることができる。直流回路の電圧、電流、抵抗値を求めることができない。
評価項目5キルヒホッフ法則を用いて電圧、電流の計算でき、応用できる。キルヒホッフ法則を用いて電圧、電流を計算できる。キルヒホッフ法則を用いて電圧、電流の計算ができない。
評価項目6ブリッジ平衡条件を説明でき、未知の抵抗値を計算できる。ブリッジ平衡条件を用いて未知の抵抗値を計算できる。ブリッジ平衡条件が理解できない。
評価項目7重ねの理とテブナンの定理を説明でき、回路の諸量の計算と応用ができる。重ねの理とテブナンの定理を用いて回路の諸量の計算ができる。重ねの理とテブナンの定理を用いて回路の諸量の計算ができない。
評価項目8交流波形の諸量が計算でき、諸量から交流波形を描ける。交流波形の諸量を求めることができる。交流波形の諸量を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電気、磁気に関する現象の理解を深めるとともに、電気回路や電気計測等への応用について学ぶ。
授業の進め方・方法:
 座学形式とグループワークでの演習を組み合わせたスタイルで授業を進める。
 後期の電気回路は,自ら問題を解く力をつけるため演習を中心に進める。授業の開始前に前回学んだ内容の確認試験を行う。
注意点:
教わるのではなく、常に「何故」と考え、学ぶ習慣を身につけること。予習や復習を怠らず、課題が出された場合には期限までに完成させること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 バンデグラフ起電機と静電気 静電気(摩擦電気)、帯電現象、帯電体間に働く力(静電力)の性質を説明できる。
2週 クルックス管と陰極線 電荷およびクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力を計算できる。
3週 点電荷と電界 電界と電気力線を説明でき、点電荷による電界を計算できる。
4週 電位 電位、等電位面について説明できる。
5週 クルックス管と偏向板 平等電界中での電位を計算できる。
6週 電界のする仕事 電界のする仕事について説明できる。
7週 模擬実験 今までの内容を復習する。
8週 クルックス管と磁界 ローレンツ力を説明できる。
2ndQ
9週 電流と磁界 ビオ・サバールの法則を説明でき、直線上導体・円形コイルを流れる電流の作る磁界を説明できる。
10週 コイルと磁界 電流の流れるコイルに働く回転力(トルク)を説明でき、基礎的な計算ができる。
11週 クルックス管とコイル 円形コイルを流れる電流の作る磁界の計算ができる。
12週 直交電磁場中の荷電粒子の運動 直交電磁場中の荷電粒子の運動を説明できる。
13週 コイルと電磁誘導 レンツの法則と電磁誘導の法則を説明できる。
14週 電磁誘導と誘導起電力 誘導起電力に関する基礎的な計算ができる。
15週 (期末試験は実施しない)
16週 総復習 これまでの総復習
後期
3rdQ
1週 直流電圧と電流 電子の流れと電流の関係、およびオームの法則などを学ぶ
2週 直流回路の計算 直列接続、並列接続、直流回路の計算ができるようになる
3週 複数の起電力を含む回路の計算ができるようになるととも に、抵抗の性質について説明できるようになる
4週 直流電流の作用 電流の3作用を学び、電力量や効率などの計算ができるよ うになる
5週 電流の化学作用を学んだ後、電池の種類、熱電現象が説明 できるようになる
6週 直流回路のまとめ 問題を解き、直流回路の理解度を確認する。
7週 総合問題演習 定期試験を行わず、総合問題演習を行う。
8週 交流の性質と発生 正弦波交流の性質、正弦波交流起電力の発生原理を学ぶ。
4thQ
9週 交流回路の計算 抵抗,静電容量およびインダクタンスに流れる電流と電圧
の計算ができるようになる。
10週 交流電力の計算ができるようになるとともに、直列・並列 共振現象を学ぶ。
11週 交流回路の複素数演算 複素数、複素数のベクトル表示および複素数の乗除とベク トルの関係など、複素数の基本を学ぶ。
12週 交流の複素数表示法、複素インピーダンス、オームの法則 を学ぶ。
13週 記号法を用いた交流回路(直列、並列、直並列、交流ブリ ッジ)の計算ができるようになる。
14週 交流回路のまとめ 問題を解き、交流回路の理解度を確認する。
15週 総合問題演習 定期試験を行わず、総合問題演習を行う。
16週 総復習 これまでの総復習

評価割合

レポート確認試験相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力50500000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000