計測工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計測工学Ⅰ
科目番号 0096 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 国際創造工学科 機械・制御系(機械コース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:松田 康広, 西原 主計共著「計測システム工学の基礎(第4版)」 (森北出版)
担当教員 佐藤 誠

到達目標

1. 単位系、誤差の取り扱い、データの統計的取り扱い、計測系の構成、データ処理法を修得する。
2. 長さ、変位、角度、等の測定法の基礎、現象の利用法、信号の拡大法、等の計測技術が理解できる。
3. FFTを用いた時系列データの周波数解析を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
SI単位系新たな対象について次元解析を用いて計測量を決定できる。右記のレベルに加え、与えられた量について次元解析が行える。SI基本単位が述べられ、定義の文章が選択できる。 特別な名称の組み立て単位を基本単位のみで組み立てられ、次元記号で表記ができる。左記の項目のうちひとつでも到達していない。
データの統計的扱い確率分布とサンプリング分布の間の関係を数式を用いて評価できる。右記に加え、確率分布における平均、標準偏差が説明できる。ガウス分布の式、有限サンプルのデータの平均、資料標準偏差、信頼区間の計算ができる。左記の項目のうちひとつでも答えられない。
データからの推定右記に加え非線形の最小二乗法を算出できる。離散フーリエ変換が行える。右記のレベルに加え、線形の最小二乗の公式の導出ができる。フーリエ級数の係数を導出できる。式に基づく誤差の伝播が計算できる。線形の最小二乗法が電卓で計算できる。フーリエ変換の式を選択できる。左記の項目のうちひとつでも答えられない。
計測系の構成・信号の処理右記に加え、フィルタ等のアナログ信号処理回路をOPアンプを用いて表現できる。右記に加え変調が周波数シフトであることが説明できる。デジタル量の限界について周波数を用いて説明ができる。変調の種類を答えることができる。フィルタの種類を答えることができる。アナログとデジタルの違いを述べられる。左記の項目のうちひとつでも答えられない。
計測技術の理解右記に加え機器固有の誤差要因を理解し、適切に運用ができる。右記のレベルに加え、計測レンジに合わせた機器を選定できる。力学的物理量のセンサについて列挙ができる。力学的物理量を計測センサを列挙できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
計測工学の基礎として入力部分と出力結果に関して学ぶ。特に単位、計測データの取り扱い、誤差等、計測に必要とされる基礎知識を体系的に習得する. 
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習を用いて行う。
注意点:
演習に,エクセル・WEB上のシミュレータ等を利用することがある。案内に従いPCを持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計測とその目的 科学・技術と測定,および計測工学概要について理解する。
計測機器の利用形態と計測の目的について理解する。
2週 計測の基礎 位と標準/次元解析について学ぶ。
3週 誤差、分布関数、代表値、分散について(1) 誤差の種類、2項分布とガウス分布について学ぶ。
4週 誤差、分布関数、代表値、分散について(2) 誤差の種類、2項分布とガウス分布について学ぶ。
5週 母分布と資料分布の関係(1) 資料から得られる分布と母分布の関係を学ぶ。
6週 母分布と資料分布の関係(2) 資料から得られる分布と母分布の関係を学ぶ。
7週 (中間試験) 中間試験を実施
8週 誤差の伝播(1) 各計測値から計算される値の誤差について学ぶ。
2ndQ
9週 誤差の伝播(2) 各計測値から計算される値の誤差について学ぶ。
10週 最小2乗法(1) 二つの計測値の関係を導く最小2乗法及び、相関の計算について学ぶ。
11週 最小2乗法(2) 線形の近似について学ぶ。
12週 最小2乗法(3) 非線形の近似について学ぶ。
13週 データの補間(1) データの補間方法について学ぶ。
14週 データの補間(2) データの補間方法について学ぶ。
15週 (期末試験) 期末試験を実施
16週 総復習 前期の内容を復習する
後期
3rdQ
1週 センサの種類 長さ、角度、形状、力、圧力、流量、粘度、温度、時間、回転数等の各種基本的センサについての概論を学ぶ。
2週 アナログ量とデジタル量 アナログとデジタルの差異について学ぶ。
3週 アナログデジタル変換 サンプリング定理とナイキストの周波数について学ぶ。  
4週 アナログ量の解析 アナログ信号処理の手法を学ぶ。
5週 アナログ量の解析 アナログ信号処理の手法を学ぶ。各種OPアンプ回路を学ぶ。
6週 アナログ量の解析 アナログ信号処理の手法を学ぶ。各種OPアンプ回路を学ぶ。
7週 (中間試験) 中間試験を実施
8週 フーリエ変換(1) フーリエ級数について学ぶ。
4thQ
9週 フーリエ変換(2) フーリエ級数について学ぶ。
10週 フーリエ変換(3) 複素フーリエ級数について学ぶ。
11週 フーリエ変換(4) フーリエ変換について学ぶ。
12週 フーリエ変換(5) 離散フーリエ変換について学ぶ。
13週 フーリエ変換(6) FFTのアルゴリズムについて学ぶ。
14週 フーリエ変換(7) FFTによる信号処理
15週 (期末試験) 期末試験を実施
16週 総復習 後期の内容を復習する

評価割合

試験課題演習態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702010000100
基礎的能力4010500055
専門的能力3010000040
分野横断的能力0050005