熱工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 熱工学Ⅱ
科目番号 0126 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 1
開設学科 国際創造工学科 機械・制御系(機械コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 教科書:平田哲夫,田中誠,羽田喜昭「例題でわかる伝熱工学」(森北出版)
担当教員 小堀 繁治

到達目標

1 熱伝導,熱伝導の支配方程式を理解する.
2 対流熱伝達および相変化を伴う熱伝達を理解する.
3 熱放射を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定期試験とレポート課題を総合的に評価し、平均の成績が80点以上の点数がとれる。定期試験とレポート課題を総合的に評価し、平均の成績が60点以上80点未満の点数がとれる。定期試験とレポート課題を総合的に評価し、平均の成績が60点未満の点数しかとれない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 熱は自然状態で温度差さえあれば高温物質から低温物質へと伝わる.これは熱力学の第二法則である.工業熱力学では熱と仕事間の変換関係だけを扱い,熱の伝わる速さは議論しなかったが,熱工学Ⅱすなわち伝熱工学ではこの速さを扱う.しかし,この熱の移動する速さに関して流体現象が関係する場合,その流れの状態で熱の伝わりやすさが変化する.更に熱は何もない空間を光の速さで伝わることもある.この知識を工業的あるいは実用的に応用するために整えたのが伝熱工学である.
授業の進め方・方法:
 本講義に関して,タブレットやノートパソコンは一切使用せず,毎回黒板を使用し,板書で授業を進めます.ノートと筆記用具は必ず準備して下さい.レポートを課すかもしれません.その場合は,定期試験の成績を80%,レポート点を20%で成績評価を行います.
注意点:
・本科目は熱移動の方程式を微分方程式の形で取り扱うので,4年次までに履修した微分方程式を十分に復習するとより理解できます.
・提出課題に関して,他人が作成したレポート内容を写すという行為がここ数年続発かつ多発しています.余りに状況が酷い場合はレポート課題点をなくし,定期試験の得点だけで評価します.演習や宿題は何のため,誰のために行っているかをよく考えて下さい.他人の課題を丸写しする(それにより課題点を獲得する)行為は茨城高専で通用しても,社会,特に技術の世界では犯罪行為となり厳しい社会制裁が科せられます.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱移動の三形態 定常状態と非定常状態,熱移動の三形態および伝熱促進の考え方を理解する.
2週 熱伝導(1) 熱伝導の基本的事項を理解する.
3週 熱伝導(2) 定常熱伝導を理解する.
4週 熱伝導(3) フィンの伝熱を理解する.
5週 熱伝導(4) 非定常熱伝導を理解する.
6週 対流熱伝達(1) 対流熱伝達の基本的事項,対流伝熱の基礎方程式を理解する.
7週 (中間試験)
8週 中間試験までの内容のまとめ 中間試験までの内容を理解する.
2ndQ
9週 対流熱伝達(2) 対流伝熱の基礎方程式を理解する.
10週 対流熱伝達(3) 強制対流熱伝達を理解する.
11週 対流熱伝達(4) 自然対流熱伝達を理解する.
12週 ふく射熱伝達(1) ふく射熱伝達と波長の関係,黒体ふく射とステファン・ボルツマンの法則を理解する.
13週 ふく射熱伝達(2) ふく射熱伝達,輻射熱伝達,形態係数を理解する.
14週 ふく射熱伝達(3) 形態係数を理解する.
15週 (期末試験)
16週 総復習 前期の内容を総復習する.

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000