解析学

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 解析学
科目番号 0031 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 国際創造工学科 機械・制御系(制御コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:高専の数学教材研究会 編著 「高専テキストシリーズ 微分積分1」(森北出版)問題集:高専の数学教材研究会 編著 「高専テキストシリーズ 微分積分1」(森北出版)日本数学教育学会 高専・大学部会 TAMS編 「微積分」(電気書院)参考書:衛藤和文、佐藤弘康、柳下稔、高岡邦行 共著「大学数学これだけはー精選1000問」 (学術図書出版社)
担当教員 坂内 真三,今田 充洋,山本 茂樹,長本 良夫,佐々木 多希子

到達目標

1. 1変数関数の微分積分法に習熟し、その応用を理解する。
2. 多変数関数の偏微分法に習熟し、その応用を理解する。
3. 多変数関数、特に2変数関数の重積分の計算法に習熟し、その応用を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
複数の公式を組み合わせて微分法・積分法の計算問題を解くことができる。一つの公式を用いて微分法・積分法の計算問題を解くことができる。微分法・積分法の計算を行うことができない。
講義で取り上げられた定理・公式の証明を理解し、説明することができる。基本的な用語の定義を理解し、説明することができる。用語の定義を知らない。
複数の定理・公式を正しく組み合わせて応用問題を解くことができる。一つの定理・公式を正しく適用して応用問題を解くことができる。応用問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1変数関数の微分積分法について学習する。次に、これまでに習得した1変数関数の微分積分法を基礎として、多変数関数の微分法、積分法とその応用を学習する。
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習形式で行う。 基本事項を講義で解説し、その後演習を通して学生自らが手を動かして考えることで基本事項の理解を確認し、計算力・思考力を養う。
注意点:
予習、復習を行い、出来るだけ多くの問題演習をすること。わからない点は授業中またはオフィスアワーを積極的に活用して質問するなど、自主性をもって望んでほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 いろいろな定積分(1) 偶関数・奇関数の定積分の性質が理解できる。
2週 いろいろな定積分(2) sinのn乗、cosのn乗の定積分が計算できる。
3週 定積分の応用 曲線によって囲まれる図形の面積が計算できる。
立体の体積が計算できる。
4週 不定積分 微分積分学の基本定理2の内容を理解し説明出来る。原始関数の公式や線形性を用いた計算を正しく行える。
5週 不定積分の置換積分法 置換積分の公式を用いた計算を正しく行える。部分分数分解と組み合わせて、有利関数の定積分を求める事が出来る。
6週 不定積分の部分積分法 部分積分を用いた計算を正しく行える。対数関数・逆三角関数を含む不定積分を正しく計算出来る。
7週 (中間試験)
8週 媒介変数表示と微分法 曲線の媒介変数について理解し、簡単な例について媒介変数表示された曲線を描画出来る。媒介変数を消去し、曲線の方程式を求める事が出来る。
媒介変数表示された曲線の接線ベクトル、接線の方程式を計算する事が出来る。
2ndQ
9週 媒介変数表示と積分法 媒介変数表示された曲線に囲まれた図形の面積が計算できる。
媒介変数表示された曲線の長さを計算する事が出来る。
10週 極座標と極方程式 直交座標と極座標の関係を理解し、座標変換を行える。簡単な極方程式で表示された曲線を描画出来る。
11週 極方程式と積分法 極方程式で表された曲線の囲む図形の面積を計算出来る。
12週 広義積分 広義積分の定義を理解し、どのような場面で必要となるか説明出来る。広義積分の計算を正しく行える。
13週 高次導関数 関数の高次導関数を正しく計算出来る。
14週 関数の展開(1) べき級数の一般形を書くことができる。
簡単なべき級数の収束半径を計算することができる。べき級数の項別微分・積分について理解し、計算を行うことができる。
15週 (期末試験)
16週 総復習
後期
3rdQ
1週 関数の展開(2) 関数のマクローリン多項式・級数を計算できる。
オイラーの公式を用いて複素数を極形式で表すことができる。関数のテイラー多項式・級数を計算することができる。マクローリン多項式の誤差の見積もりを行うことができる。
2週 2変数関数 簡単な2変数関数のグラフを描画することができる。2変数関数の極限を計算し、連続かどうかを判定できる。
3週 偏微分と偏導関数 偏微分係数の定義を理解し、定義にもとづいて計算をすることができる。偏微分係数と偏導関数を計算することができる。
高次偏導関数が計算できる。
4週 合成関数の導関数と偏導関数 2変数関数の合成関数を計算することができる。2変数関数の合成関数の公式を理解し、正しく計算できる。
5週 接平面と全微分 2変数関数のグラフの接平面を計算することができる。全微分の意味を理解し、簡単な関数の全微分を計算できる。
6週 偏導関数の応用(1) ヘッセ行列式を用いて、2変数関数の極値を判定することができる。
7週 (中間試験)
8週 偏導関数の応用(2) 陰関数の微分法を理解し、陰関数の導関数を計算することができる。条件付き極値問題をラグランジュの乗数法を使って解くことができる。
4thQ
9週 2重積分の定義 2重積分の定義を理解し、説明できる。
10週 2重積分の計算 2重積分を累次積分に変換したうえで計算をすることができる。積分順序の変更をすることができる。
11週 線形変換による変数変換と積分の変換 線形変換のヤコビ行列式を計算することができる。線形変換による重積分の変数変換を行うことができる。
12週 極座標と積分の変換 極座標変換のヤコビ行列式を計算することができる。極座標変換による重積分の変数変換を行うことができる。
13週 一般の変数変換と積分の変換 一般の変数変換におけるヤコビ行列式の役割を理解する。一般の線形変換を用いて重積分の変数変換を行うことができる。
14週 2重積分の応用 2重積分を用いて立体の体積を計算することができる。
2重積分の広義積分の定義を理解し、計算できる。様々な増加列を用いて広義積分の計算を行うことができる。
15週 (期末試験)
16週 まとめと総復習

評価割合

試験課題合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000