環境科学概論

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 環境科学概論
科目番号 0055 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 国際創造工学科 機械・制御系(制御コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 教科書:庄司良, 下ヶ橋雅樹「基礎からわかる環境化学」(森北出版), 参考書:「もう一度読む 数研の高校地学」(数研出版),「環境科学入門」(学術図書出版) ,ほか多岐に渡るため授業にて紹介する
担当教員 澤井 光

到達目標

1.地球というシステムの歴史,諸運動などの概要を理解する。
2.代表的な環境問題について,概要やそれぞれのメカニズムについて理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
地球システムの概要を理解する地球の歴史,気候,物質循環システムなどを説明できる地球の歴史,気候,物質循環システムの概要を知っている地球の歴史,気候,物質循環システムの概要を説明できない
代表的な環境問題の概要を理解する個別の環境問題について詳細に説明できる個別の環境問題の概要を知っている環境問題の概要を述べることができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
人類は,社会活動の過程で地球環境に様々な影響を与えてきた。この講義では,まずは我々人類が生活する「地球」というシステムについてその概要を理解することを目標とする。この知識に基づき,地球温暖化・オゾン層破壊・大気や水質,土壌の汚染や各種化学物質の生態系への影響など,「化学」と地球環境の間に横たわる諸問題について学びを深め,「技術者としてどのような態度で技術の発展と環境への配慮をしていくべきか」という問いへの考え方を養う。担当教員は地方自治体(環境センター)での勤務経験を活かし,地球環境や環境問題に関する講義を行う。
授業の進め方・方法:
講義は,教科書および補助資料を用いて行う。多数の資料を用いるので,講義は主にスライド投影によって進める。
講義に関する周知や資料の共有にGoogle Classroomなどのツールを用いる。
成績の評価は,定期試験(80%),レポート(20%)を総合して行い,平均の成績が60点以上の者を合格とする。
注意点:
まずは地球システムの概要を理解することに主眼を置くため,地学に関する講義を行う。環境分野は社会科学的な側面もあり,多くの考え方が成立し,そのそれぞれに尊重するべき背景があることを理解する必要がある。自分なりの考え方を持ち,地球環境やそれに付随する諸問題に向き合う姿勢をもって欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 環境について ガイダンスを行い,地球科学・環境科学を学ぶことの意義を理解し,人類の発展と環境問題への考え方を知る
2週 地球の歴史と生命 地球の誕生から現在までの変遷を理解するとともに,地球環境の変化に伴う生命の発生と進化を理解する
3週 地球科学(1) 地球の構成要素と大地を形成する諸運動について理解する
4週 地球科学(2) 地球の構成要素と大地を形成する諸運動について理解し,地球システムの運動に関連した災害について学ぶ
5週 地球科学(3) 大気・海洋の構成要素とその循環について理解する
6週 地球科学(4) 世界や日本周辺の気候や特徴的な気象現象について理解する
7週 (中間試験)
8週 環境問題の歴史と環境倫理 四大煙害,四大公害病の変遷を学び,近代日本が直面した環境問題とそこから得られる教訓について理解するとともに,これらを含む環境問題が発生する根本的な原因とそれを回避する考え方について学ぶ
4thQ
9週 地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨(1) 地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨の現状とそのメカニズムについて学ぶとともに,将来予測と対策,国際協力の現状について理解する
10週 地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨(2) 大気汚染の原因やメカニズムなどの概要を理解する
11週 水質汚濁・土壌汚染・大気汚染(1) 水質汚濁,土壌汚染,大気汚染の原因やメカニズムの概要を理解する
12週 水質汚濁・土壌汚染・大気汚染(2) 水質汚濁,土壌汚染,大気汚染の原因やメカニズムの概要を理解する
13週 水質汚濁・土壌汚染・大気汚染(3) 水質汚濁,土壌汚染,大気汚染の原因やメカニズムの概要を理解する
14週 人類の発展と環境汚染 生活,産業や事故等に起因する環境汚染物質について理解する
15週 (期末試験)
16週 総復習 これまでの内容について総復習を行い,持続可能な国際社会と地球科学・環境化学の役割について考える

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力20020
専門的能力302050
分野横断的能力30030