電子工学概論

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子工学概論
科目番号 0056 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 国際創造工学科 機械・制御系(制御コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 配布資料
担当教員 関口 直俊

到達目標

本電子工学概論では、回路シミュレータであるSPICEを使い、以下の項目を達成する。
1.電子工学を理解するために、半導体素子であるダイオードとトランジスタの動作原理を理解する。
2.半導体素子を使った整流回路、信号増幅回路の動作原理を理解する。
3.半導体によるロジックゲート回路の原理を理解する。
4.演算増幅器による演算回路の動作を理解する。
5.半導体素子と受動素子による発振回路の動作を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ダイオードとトランジスタの動作を理解でき、SPICEによって、その特性をまとめ説明できる。ダイオードとトランジスタの動作特性が理解できる。ダイオードとトランジスタの動作特性が理解できない。
評価項目2演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が説明できる。演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が理解できる。演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が理解できない。
評価項目3SPICEを用いて様々な電子回路の設計、計算ができ、説明ができる。SPICEを用いて様々な電子回路の設計、計算ができる。SPICEを用いた電子回路の設計、計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では、電気電子を副専攻とする学生が電子工学、電子回路を理解するために、コンピュータ上で半導体素子の特性や電子回路の設計・計算と回路シミュレーションが可能なSPICEソフトを導入し、学生自らコンピュータ上で回路の設計とシミュレーションを行い、半導体素子の動作原理と特性を理解する。更に電気回路、電子回路の知識が不十分であっても感覚的にコンピュータ上で試行錯誤しながら電子回路の設計手法を学び、電子回路の基礎を理解を目指す。
授業の進め方・方法:
コンピュータ室、またはタブレットPCを用いて毎回出される電子工学と電子回路の課題を行うことで、到達目標の達成を目指す。座学による理論的な授業はなるべく省き、グループまたは、自らの力で調べながら課題を解決し、その結果を文章作成ソフトでまとめ、オンライン上で提出するアクティブラーニング形式による授業を行う。
注意点:
毎回出される課題は、その日に提出してもらい評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子回路シミュレータの紹介とSPICEのインストール 電子回路シミュレータの必要性を理解する。
2週 受動素子RLC回路による回路シミュレーション 回路図エディタ上で各素子や電源の配置と配線が作成でき、素子パラメータが入力できる。
3週 回路シミュレーションによる解析 受動素子RLC回路によるDC、AC、過渡解析ができ、結果をまとめ報告できる。
4週 ダイオードの特性 各種ダイオードをシミュレーションし、静特性を理解する。
5週 整流回路 ダイオードによる整流回路の設計とシミュレーションを行い、動作原理を理解する。
6週 トランジスタの静特性 各トランジスタをシミュレーションし、その静特性を理解する。
7週 中間試験 中間試験の代わりに、今までの課題の復習と再提出を行う。
8週 トランジスタによる増幅回路 トランジスタによるエミッタ接地増幅回路の動作原理を理解する。
2ndQ
9週 周波数特性 信号増幅回路の周波数特性を理解する。
10週 電力増幅回路 電力増幅回路の設計による動作原理を理解する。
11週 スイッチング動作 トランジスタのスイッチング動作によるゲート回路の動作原理を理解する。
12週 演算増幅器 演算増幅器であるオペアンプICをシミュレーションで動作原理を理解する。
13週 オペアンプの応用回路 オペアンプICによる様々な回路の計算ができる。
14週 発振回路 発振回路のシミュレーションによる設計と動作原理を理解する。
15週 期末試験 期末試験は実施しない。
16週 総復習 これまでのまとめを行う。

評価割合

試験ポートフォリオ相互評価態度合計
総合評価割合080020100
基礎的能力080020100
専門的能力00000
分野横断的能力00000