情報処理Ⅰ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報処理Ⅰ
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 国際創造工学科 電気・電子系 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:筧捷彦、石田晴久他「入門C言語」(実教出版),参考書:B. W. カーニハン,D. M. リッチー共著,石田晴久訳「プログラミング言語C第2版」(共立出版),(株)アンク「Cの絵本 第2版」(翔泳社),村山公保「Cプログラミング入門以前」(毎日コミュニケーションズ)
担当教員 弥生 宗男,三宅 晶子

到達目標

1.C言語の概要を理解でき,基本的なプログラミングができるようになること。
2.基本的なアルゴリズムやフローチャートについて理解すること。
3.UNIXの基本的なコマンドに慣れること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
UNIXの基本的なコマンドを使えることUNIXの基本的なコマンドの動作を理解し、コマンドを組み合わせたファイル操作ができるUNIXの基本的なコマンドの動作やファイル操作を理解しているUNIXの基本的なコマンドの動作やファイル名の指定法を理解しておらず、ファイル操作ができない
基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる与えられた課題に対してフローチャートを正しく書けること与えられた課題に対して処理の流れが正しい図を書けること与えられた課題に対する処理の流れを図示できない
プログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる与えられた課題に対して適切なアルゴリズムを用いて正しく動作するプログラムを実装できる与えられた課題に対して正しく動作するプログラムを実装できる与えられた課題に対してプログラムを作成できない
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っており、その差異が理解できる同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知らない
データ型の概念を説明できるグローバル変数、スタティック変数、配列、構造体を説明でき、プログラミングに支障がないint型、double型、char型変数を宣言して使用でき、値のやり取り、簡単な配列操作ができる変数を宣言も使用もできない
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる=を使った代入の概念、演算順序、論理演算を理解し、プログラミングに支障がない=を使った代入の概念を理解し、プログラムの動作を追うことができる=の意味を理解していないため、プログラムの動作を追えない
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理やそれらを合わせた動作を理解し、課題通りのプログラムの作成や書き換えができる制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理やそれらを合わせた動作を理解し、プログラムの動作を追うことができる制御構造の概念が理解できず、条件分岐や反復処理やそれらを合わせた動作も理解できないため、プログラムの動作を追うことができない
関数の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる関数の概念、引数、関数の戻り値を理解し、意図通りにこれらを含むプログラムを作成でき、さらに与えられた課題を解く方法を関数に分解して見通しを良くすることができる関数の概念、引数、関数の戻り値を理解し、プログラムの動作を追うことができる関数の概念、引数、関数の戻り値を理解できず、プログラムの動作を追うことができない
与えられた簡単な問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる与えられた問題に対して解決手順を考え、課題通りにソースプログラムを作成できる与えられた簡単な問題に対して、解決手順のヒントや友人の助けを得れば、解決するためのソースプログラムを作成できる与えられた簡単な問題に対して,解決手順のヒントを与えられても解決するためのソースプログラムを作成できない。
与えられた簡単なソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を正しく予測することができる与えられた簡単なソースプログラムを解析し、プログラムの動作をある程度予測することができる簡単なソースプログラムを与えられても動作を追う事ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
UNIXシステムを利用したC言語のプログラム作成演習を通して,C言語の基礎やフローチャートを理解する。更に,C言語のプログラムを自作できるようにする。
授業の進め方・方法:
演習はUNIXを使用して行なう。積極的に利用してUNIXの操作に慣れること。特に,UNIXシステムの記述言語としてのC言語の役割を理解すること。なお,本科目は,卒業後,電気主任技術者の免状交付申請を行うために開設されている科目である。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 C言語概論 C言語の特徴について理解する
2週 UNIXシステムの使用方法 システムの起動、終了、ブラウザなどアプリケーションと各種のコマンド、データ保存用メディアの使用法を理解する
3週 プログラムの作り方(1) フローチャートについて理解する
4週 プログラムの作り方(2) 基本的なアルゴリズムについて理解する
5週 変数、定数のデータ型(1) 変数や定数の種類を理解する
6週 変数、定数のデータ型(2) 基本的なデータ型、変数を理解する
7週 1~6週目までの復習
8週 入出力関数の書式 printf()、scanf()など、基本的な入出力関数の使い方を理解する
2ndQ
9週 演算子の書式 各種演算子と演算の順序について理解する
10週 処理の分岐(1) if else 文による処理の分岐を理解する
11週 処理の分岐(2) 複雑な if else 文やswitch文、論理演算子との組み合わせを理解する
12週 処理の繰り返し(1) while、do whileによる繰り返しを理解する
13週 処理の繰り返し(2) for文による繰り返しを理解する
14週 処理の繰り返し(3) continue文、break文を理解する
15週 (期末試験)
16週 総復習 前期のまとめ
後期
3rdQ
1週 関数(1) 関数の作り方、呼び出し方を理解し、簡単な関数を定義できる
2週 関数(2) 他モジュールにある関数、変数の扱いを理解し、値渡しや再帰呼び出しができる
3週 記憶クラスと適用範囲 変数の適用範囲と、関数への変数の渡し方を理解し、適切な記憶クラスを使用できる
4週 配列(1) 1次元配列、文字列の取り扱いを理解し、それらを操作できる
5週 配列(2) 2次元以上の配列、文字列の配列の取り扱い理解し、それらを操作できる
6週 関数と配列の演習 関数や配列を用いたプログラムの作成や書き換えができる
7週 (中間試験)
8週 ポインタ(1) ポインタの使い方を理解し、ポインタを用いたプログラムが読める
4thQ
9週 ポインタ(2) ポインタと配列との関係、相違点を理解し、ポインタを用いた配列の参照ができる
10週 ポインタと関数 関数での値による呼び出しと参照による呼び出しの違いを説明できる
11週 ポインタと関数の演習 ポインタを引数とする関数を定義できる
12週 構造体と共用体 構造体、共用体の作り方と使い方を理解し、それらを用いたプログラムが読める
13週 ファイルの扱い ファイル操作関係の関数の使い方を理解し、ファイルの入出力ができる
14週 総演習 後期のまとめ
15週 (期末試験)
16週 総復習 全体のまとめ

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050
分野横断的能力000