電気機器

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気機器
科目番号 0058 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位I: 2
開設学科 国際創造工学科 電気・電子系 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 教科書: 「電気機器工学」 著者 前田勉他(コロナ社)参考書: 「よくわかる電気機器」 森本 雅之著(森北出版)、「電気機器入門」 深尾正 監修(実教出版)など
担当教員 成 慶珉

到達目標

1.静止器である変圧器の基礎原理と特性を理解し,等価回路が作成でき、その特性を説明できる。
2.回転機である誘導機,同期機,直流機の動作原理と基本的な特性を理解し,等価回路が作成でき、その特性を説明できる。
3.用途に応じて適切な電気機器、電動機の利用と選択ができる。
4.電力変換装置による回転機の駆動を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
変圧器変圧器の原理,構造,特性を説明できる変圧器の原理,構造,特性を理解できる変圧器の原理,構造,特性を理解できない
直流機直流機の原理,構造,特性を説明できる直流機の原理,構造,特性を理解できる直流機の原理,構造,特性を理解できない
誘導機誘導機の原理,構造,特性を説明できる誘導機の原理,構造,特性を理解できる誘導機の原理,構造,特性を理解できない
同期機同期機の原理,構造,特性を説明できる同期機の原理,構造,特性を理解できる同期機の原理,構造,特性を理解できない
電力変換装置インバータ回路の原理がわかり、交流機の駆動方式の説明ができる。交流機のインバータ駆動を理解できる。交流機のインバータ駆動が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義は、主に変圧器、直流機、誘導機、同期機を対象とした電気機器を理解するため、電磁気の基礎と三相交流を理解したうえ、それぞれの電気機器の動作原理、構造、等価回路、特性等について学ぶ。本講義での電気機器とは、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電システム、変電システム、また電動力として利用されている機器である。
授業の進め方・方法:
成績の評価は,年間4回の定期試験の成績を80%,宿題およびレポート等の課題成績を20%で行い,合計の成績が60点以上の者を合格とする。
注意点:
電力エネルギー分野における基礎科目である。パワーエレクトロニクスに関連する授業科目と併せて学ぶことによって電気機器の制御方法をより確かなものとして身につけることが可能である。また,この教科は卒業後,電気主任技術者の免状交付申請を行うために開設されている科目である。
予習:教科書の内容に目を通しておく。
復習:講義ノートの内容を見直し、講義に関係する例題・演習問題を解いておくこと。講義で示した次回予定の部分を予習しておくこと。
選択科目であるが、5年生へ進級するために必ず修得が必要な科目です。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気機器工学のガイダンス 電気機器の種類,電気-機械エネルギー変換,電磁誘導と起電力,電磁力が理解できる。
2週 電気機器の基礎事項 発電機作用と電動機作用が理解できる。
3週 磁性材料と磁気回路 磁気回路の磁気抵抗とインダクタンスを求めることができる。
4週 磁化現象と損失 ヒステリシス特性、鉄損と銅損が理解できる。
5週 変圧器の原理 変圧器の原理と理想変圧器が理解できる。
6週 変圧器の等価回路 実際の変圧器を等価回路で表現できる。
7週 中間試験
8週 等価回路定数の測定と短絡インピーダンス 無負荷試験、短絡試験、短絡インピーダンスが理解できる。
2ndQ
9週 変圧器の複数運転 各種結線方式、3相結線が理解できる。
10週 直流機の原理と構造 直流発電機・電動機の構造と動作原理が理解できる。
11週 直流機の理論 直流機の誘導起電力とトルク、出力を求めることができる。
12週 直流機の回路表現と種類 直流機の種類ことの回路表現とその特性が理解できる。
13週 直流機の運転 直流機の始動、速度制御、制動特性が理解できる。
14週 直流機の損失、効率 直流機の損失と効率を計算で求めることができる。
15週 期末試験
16週 総復習
後期
3rdQ
1週 三相誘導機の原理 三相電流による回転磁界が理解できる。
2週 三相誘導機の原理と構造 誘導機の同期速度、すべり、回転子の構造が理解できる。
3週 誘導機の等価回路 すべりによる誘導機の等価回路表現が理解できる。
4週 誘導機の回路定数 無負荷試験、拘束試験が理解できる。
5週 誘導機の簡易等価回路と特性 簡易等価回路による諸量、トルクと出力の計算ができる。
6週 誘導電動機の特性 すべりとトルク、最大トルクと出力、比例推移が理解できる。
7週 中間試験
8週 誘導電動機の運転 始動法、速度制御法、逆転、制動法とインバータによる速度制御が理解できる。
4thQ
9週 同期発電機 同期発電機の原理と構造が理解でき、誘導起電力を求めることができる。
10週 同期発電機の等価回路 同期機の等価回路とフェーザ図の表記ができる。
11週 同期発電機の等価回路 電機子反作用と負荷によるベクトル図表現ができる。
12週 同期発電機の性能指標 無負荷誘導起電力、短絡曲線、短絡比、短絡電流を求めることができる。
13週 同期電動機 同期電動機との種類と特性が理解できる。
14週 電気機器の応用 パワーエレクトロニクスによる電動機駆動が理解できる。
15週 期末試験
16週 総復習

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000