応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 0096 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位I: 2
開設学科 国際創造工学科 電気・電子系 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 教科書:物理(東京書籍),河本修「身近に学ぶ力学」(共立出版) 参考書:原康夫「基礎物理学」(学術図書出版社)
担当教員 服部 綾佳,佐藤 誠

到達目標

前期量子論・放射線:量子効果を説明できる。放射線防護において科学とそれ以外の諸問題を区別できる。
熱力学:熱力学の第一法則と第二法則をもとに、基礎的な熱力学量を計算できる。
力学:質点の運動や剛体の回転、振動現象に関する運動方程式を立てて解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
前期量子論・放射線簡単な量子系(光電効果など)を式を用いて説明できる。放射線の影響を科学的に論じることができる。量子効果を説明できる。放射線防護の基準を概説できる。量子現象を説明できない。放射線の単位を書けない。
熱力学熱力学の第一・第二法則をもとに基礎的な熱力学量を計算し、その現象を定量的に説明できる。熱力学の第一・第二法則を用いて、基礎的な熱力学量を計算できる。熱力学の第一・第二法則を説明できない。基礎的な熱力学量を計算できない。
力学質点の運動や剛体の回転、振動現象に関する運動方程式を立てて基本問題を解き、それらの現象を定量的に説明できる。質点の運動や剛体の回転、振動現象に関する運動方程式を立てて、基本問題を解くことができる。質点の運動や剛体の回転、振動現象に関する運動方程式を立てられない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期量子論、放射線、熱力学、力学(質点の力学、剛体の回転、振動現象)の各分野を学習する。
授業の進め方・方法:
座学と演習を組み合わせたスタイルで授業を進める。
自ら演習問題に取り組み、微積分の物理応用に慣れるとともに物理的センスを磨く努力を重ねること。
注意点:
選択科目であるが、4年で必ず修得すること。
講義スライドやノートの内容を見直し、指示された例題や演習問題(課題)を解いておくこと。講義で示した次回予定の部分を予習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 光電効果と量子効果 電子の性質、光電効果と光量子仮説、量子効果が現れる系の特徴を説明できる。
2週 粒子性と波動性 粒子性と波動性を説明できる。
3週 黒体輻射,ボーア模型 物体の放つ光が持つ特徴を説明できる。
ボーア模型を水素原子に適用する方法を説明できる。
4週 放射線と放射能 放射線と放射能の違いを説明できる。
5週 放射線の性質と検出 放射線の種類を挙げ、検出する方法を説明できる。
6週 放射線と安全 放射線防護において科学と他分野との関係を説明できる。
7週 (中間試験)
8週 熱運動 原子や分子の熱運動と絶対温度や仕事との関連、熱の移動(対流・熱伝導・熱放射)を説明できる。
2ndQ
9週 気体の状態 ボイル・シャルルの法則、理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。
10週 気体の分子運動 気体の内部エネルギーを説明できる。
11週 熱力学第一法則 熱力学第一法則と状態方程式を用いて準静的過程における基礎的な気体の状態変化を計算できる。
12週 カルノーサイクル 基礎的なカルノーサイクルにおいて、熱機関の熱効率を計算できる。
13週 熱力学第二法則 熱力学第二法則を説明できる。
14週 エントロピー 基礎的な熱機関でのエントロピーの変化を計算できる。
15週 (期末試験)
16週 総復習
後期
3rdQ
1週 速度と加速度 速度と加速度の概念を説明できる。
2週 運動の法則 ニュートンの運動の法則(慣性・運動方程式・作用反作用)を説明できる。
3週 等加速度運動 等加速度運動ついて運動方程式を立て、微積分を用いて基本問題を解ける。
4週 単振動 単振動を簡単な初期条件の下で解ける。
5週 抵抗力が働いている運動 減衰振動を簡単な初期条件の下で解ける。強制振動に定数変化法を適用する方法を説明できる。
6週 仕事と力学的エネルギー 仕事と仕事率に関する計算ができる。力学的エネルギー保存則を用いて基本問題を解ける。
7週 (中間試験)
8週 保存力と位置エネルギー 万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。
4thQ
9週 摩擦力 摩擦と垂直抗力がある場合の運動方程式を立て、作用・反作用の法則を当てはめて基本問題を解ける。
10週 相対運動と慣性力 慣性力を説明できる。
11週 質点の重心と運動量保存則 運動量を求めることができ、運動量保存則を用いて基本問題を解ける。
12週 角運動量
力のモーメント・角運動量・角運動量保存則を用いて基本問題を解ける。
13週 固定軸周りの剛体の運動 剛体の回転の運動方程式を立てて解ける。
14週 慣性モーメント 簡単な形状に対する慣性モーメントを求められる。
15週 (期末試験)
16週 総復習

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000