電気電子材料

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気電子材料
科目番号 0105 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 3
開設学科 国際創造工学科 電気・電子系 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:1
教科書/教材 教科書:松澤、高橋、斉藤「電子物性」(森北出版) 参考書:澤岡昭「電子・光材料」(森北出版) 小林敏志,他「基礎半導体工学」(コロナ社)
担当教員 若松 孝

到達目標

1.導電材料,半導体材料,誘電体材料,磁性材料などの電気電子材料の基礎的な知識を修得し,それらの諸性質を説明できる。
2.半導体素子などの電気電子材料の利用について説明できる。
3.環境倫理について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1導電材料,半導体材料,誘電体材料,磁性材料などの電気電子材料の基礎的な知識を修得し,それらの諸性質を説明できる。導電材料,半導体材料,誘電体材料,磁性材料などの電気電子材料の基礎的な知識を修得し,それらの諸性質を理解している。導電材料,半導体材料,誘電体材料,磁性材料などの電気電子材料の諸性質を理解していない。
評価項目2半導体素子などの電気電子材料の利用について説明できる。 半導体素子などの電気電子材料の利用について理解している。 半導体素子などの電気電子材料の利用について理解していない。
評価項目3環境倫理について説明できる。環境倫理について理解している。環境倫理について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子工学の分野で使用されている材料の基本的な性質および電気電子材料の応用を学ぶ。
授業の進め方・方法:
主に講義資料を用いた対面授業又は遠隔授業で行う。 受講前には講義資料とテキストの内容をよく復習し、講義で指示した例題や演習問題を解いておくこと。
注意点:
本教科は,卒業後の電気主任技術者の免状交付申請を行うために開設されている科目である。なお、教育課程表には、本教科は選択科目群に分類されているが、「卒業までに必ず修得すること」と卒業に必要な必修科目である。
成績は、期末試験30%、確認テスト30%、及びレポート課題40%で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気電子材料の基礎(1) 電気電子材料とは何か 電気電子工学分野で活用されている素子と材料との関係を理解できる
2週 電気電子材料の基礎(2) 原子の軌道と電子配置 原子の電子軌道と電子配置を説明できる。
3週 電気電子材料の基礎(3) 化学結合 共有結合、イオン結合の各特徴を説明できる。
4週 電気電子材料の基礎(4) 化学結合 金属結合、水素結合、ファン・デル・ワールス結合の各特徴を説明できる。
5週 電気電子材料の基礎(5)結晶と固体 単結晶、多結晶、非晶質、各種結晶構造を説明できる。
6週 導電体材料 帯電導体の性質(電界や電位)、導体の導電率、導電率の温度特性を説明できる。導電体材料の応用を説明できる。
7週 これまでの復習 確認問題を解き、これまでの復習する。
8週 半導体材料の基礎(1)種類と代表的な半導体 半導体の種類と代表的な半導体を説明できる。半導体における電気伝導を説明できる。
2ndQ
9週 半導体材料の基礎(2)エネルギー帯図 電子のエネルギー帯(バンド)の成り立ち、真性半導体や不純物半導体におけるエネルギー帯図を説明できる。
10週 半導体材料の基礎(3)ドナーと水素原子モデル 水素原子モデルを用いてドナー原子の軌道半径とドナー準位を説明できる。
11週 半導体材料の応用(4)フェルミ準位と電気伝導 金属のフェルミ準位、真性半導体及び不純物半導体のフェルミ準位を説明できる。半導体の電気伝導の温度特性を説明できる。
12週 半導体材料の応用 (5) pn接合 pn接合のエネルギー帯図、空乏層における内部電界の形成、拡散電位を説明できる。
13週 半導体材料の応用 (6) pn接合ダイオード エネルギー帯図を用いて、pn接合ダイオードの電流-電圧特性を説明できる。
14週 半導体材料の応用(7)トランジスタ トランジスタの構造とその動作を説明できる。
15週 (期末試験)
16週 総復習 これまでのまとめ
後期
3rdQ
1週 誘電体材料(1) 誘電体の種類、分極、誘電率、分極率を説明できる
2週 誘電体材料(2) 分極の種類と電子分極を説明できる
3週 誘電体材料(3) イオン分極と配向分極を説明できる
4週 誘電体材料(4) 誘電体の周波数特性を説明できる
5週 磁性体材料(1) 磁性の種類、磁化率、透磁率、磁気エネルギーを説明できる
6週 磁性体材料(2) 磁気双極子による磁化を説明できる
7週 磁性体材料(3) 各磁性の温度特性を説明できる
8週 これまでの復習 確認問題を解き、これまでの復習する。
4thQ
9週 磁性体材料(4) 各種磁性体材料、B-H曲線を説明できる
10週 電気電子材料の利用(1) 光導電効果と光導電形センサの動作を説明できる
11週 電気電子材料の利用(2) 光起電力効果とフォトダイオードの動作を説明できる
12週 電気電子材料の利用(3) 発光ダイオードと半導体レーザの構造と種類を説明できる
13週 電気電子材料の利用(4) 光ファイバーの構造と種類を説明できる
14週 電気電子材料の利用(5) ホール効果とホールセンサの種類と動作を説明できる
15週 (期末試験)
16週 総復習、及び環境倫理 これまでのまとめ、および環境問題を理解し、技術者のとるべき行動を理解する

評価割合

試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合304000030100
基礎的能力0000000
専門的能力304000030100
分野横断的能力0000000