電子工学概論

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電子工学概論
科目番号 0054 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 国際創造工学科 情報系 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 0
教科書/教材 参考書:「電子回路シミュレータLTspice実践入門(ツール活用シリーズ)」 遠坂俊昭 (CQ出版)、「基本を学ぶ アナログ電子回路」 堀田正生、関根かをり ‎(オーム社)、「なっとくする電子回路 (なっとくシリーズ)」藤井 信生( ‎講談社)
配付資料
担当教員 山口 一弘

到達目標

本電子工学概論では、回路シミュレータであるSPICEを使い、以下の項目を達成する。
1.電子工学を理解するために、半導体素子であるダイオードとトランジスタの動作原理を説明できる。
2.ダイオードとトランジスタの応用回路を説明できる。
3.演算増幅器による演算回路の動作を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ダイオードとトランジスタの動作を理解でき、シミュレーションによってその特性を深く考察できる。ダイオードとトランジスタの動作特性が説明できる。ダイオードとトランジスタの動作特性が説明できない。
評価項目2ダイオードとトランジスタの応用回路を理解でき、シミュレーションによってその特性を深く考察できる。ダイオードとトランジスタの応用回路を説明できる。ダイオードとトランジスタの応用回路を説明できない。
評価項目3演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路を理解でき、シミュレーションによってその特性を深く考察できる。演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が説明できる。演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では、電気電子を副専攻とする学生が電子工学、電子回路を理解するために、コンピュータ上で半導体素子の特性や電子回路の設計・計算と回路シミュレーションが可能なSPICEソフトを導入し、学生自らコンピュータ上で回路の設計とシミュレーションを行い、半導体素子の動作原理と特性を理解する。更に、電気回路、電子回路の知識が不十分であっても感覚的にコンピュータ上で試行錯誤しながら電子回路の設計手法を学び、電子回路の基礎を理解を目指す。
授業の進め方・方法:
コンピュータ室、またはタブレットPCを用いて毎回出される電子工学と電子回路の課題を行うことで、到達目標の達成を目指す。座学による理論的な授業はなるべく省き、グループまたは、自らの力で調べながら課題を解決する。また、その結果を文章作成ソフトでまとめ提出する。評価方法は試験と課題レポートで行う。
注意点:
授業資料のダウンロードサイトは授業開始前に通知する。このサイトにはSPICEのインストール方法や課題レポートの提出方法も記載してある。授業開始前にSPICEをインストールし、動作確認をしておくこと。最新版が動作しない場合は旧バージョンで動作を確認すること。授業の説明ではOSがWindowsであることを前提にしている。Mac版SPICEも用意されているが、操作方法等はWindowsと異なるので、この場合は各自で調べること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 回路シミュレーション チュートリアルに基づいて、シミュレーションを行う。
2週 受動素子(1) 受動素子からなる回路においてシミュレーションを行う。
3週 受動素子(2) 受動素子からなる回路においてシミュレーションを行う。
4週 ダイオードの基本特性 ダイオード回路の基本特性を説明できる。
5週 ダイオードの応用回路 ダイオードを用いた応用回路の動作原理を説明できる。
6週 トランジスタの基本特性 トランジスタの基本特性を説明できる。
7週 中間試験
8週 トランジスタ増幅回路(1) トランジスタによるエミッタ接地増幅回路の動作原理を説明できる。
2ndQ
9週 トランジスタ増幅回路(2) 電流帰還バイアス回路の役割や増幅度の周波数特性を説明できる。
10週 トランジスタ増幅回路(3) エミッタ・フォロワや電力増幅回路の動作原理を説明できる。
11週 トランジスタ増幅回路(4) MOSFETの動作原理とロジック回路等への応用を説明できる。
12週 演算増幅器 演算増幅器(オペアンプIC)の動作原理を説明できる。
13週 演算増幅器の応用回路 演算増幅器による様々な回路の動作を説明できる。
14週 発振回路 発振回路の動作原理を説明できる。
15週 期末試験
16週 総復習 これまでのまとめを行う。

評価割合

試験課題レポート相互評価その他合計
総合評価割合505000100
基礎的能力505000100
専門的能力00000
分野横断的能力00000