物質工学実験Ⅰ(無機)

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 物質工学実験Ⅰ(無機)
科目番号 0047 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 国際創造工学科 化学・生物・環境系 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 茨城高専物質工学科編 「無機化学実験」、参考書:増田秀樹、長嶋雲兵「ベーシックマスター無機化学」(オーム社)、平尾、田中、中平ら共著 「無機化学-その現代的アプローチ-第2版」(東京化学同人)
担当教員 小松﨑 秀人,澤井 光,鹿野 弘二

到達目標

1.実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解・習得する。
2.実験・演習を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。
3.実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し説明・説得できる。
4.自らの考えを論理的に記述しすることができる。
5.討議やコミュニケーションすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1装置・器具・機器等を正確かつ安全に操作し、無機化学実験に必要な単位操作を身に付け、目的の実験を行うことができる。装置・器具・機器等を操作して目的の無機化学反応を行うことができる。装置・器具・機器等を適切に操作できず、目的の無機化学反応を行うことができない。
評価項目2実験を通して、講義で学んだ無機反応や実験上の注意点に関して理解を深め、その反応を説明できる。実験を通して、講義で学んだ無機反応について理解を深め、その反応を概ね説明できる。実験を通して、講義で学んだ無機反応について理解を深めることができず、その反応を説明することができない。
評価項目3実験から得られたデータや課題内容について、妥当性を確かめながら工学的に考えることができる。実験から得られたデータや課題内容について考察し説明することができる。実験から得られたデータや課題内容について説明することができない。
評価項目4 実験から得られたデータや課題内容について、自らの考えを論理的にまとめ、記述することができる。実験から得られたデータや課題内容について考察し記述することができる。実験から得られたデータや課題内容について、考えたり、まとめて記述することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
無機化学で習った知識を実験を通して体得すると同時に、実験の基本的操作・技術を習得する。また、合成した物質を粉末X線回折装置や分光光度計を使って同定する。
授業の進め方・方法:
最初にガイダンスを行い、後は7テーマの実験を順次行う。事前に説明を加え、実験内容や無機反応の理解を深める。
注意点:
各実験テーマの目的と内容を十分予習の上、実験に臨んで欲しい。保護メガネは必ず持参すること。なお、本実験は、有機化学実験と対をなし、クラスの半数が無機化学実験を、残り半数が同時に有機化学実験を行い、半期で入れ替えを行う。物質工学実験Ⅰ(無機)および物質工学実験Ⅰ(有機)を受けて通年となり、3単位となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション(1週) 無機実験における安全教育、レポートの書き方などのオリエンテーションを行うので、それを十分に理解する。
2週 鉛化合物の合成と粉末X線回折法による同定(3週) 四酸化三鉛の合成を通して、「焼く」、「煎る」などの技法を学ぶ。また、X線回折法の基本原理を理解する。
3週 コバルト(III)錯体の合成と色(3週) 3種のコバルト錯体を合成し、錯体の色の原因について理論的に理解する。
4週 pH滴定による酢酸のpKaの測定(1週) pH滴定曲線の解析から、弱酸性の酸解離定数(Ka)を求める原理を学ぶ。
5週 アンモニアソーダ法による炭酸ナトリウムの合成(1週) アンモニアソーダ法の原理を学ぶと共に、炭酸イオンと炭酸水素イオンの違いを理解する。
6週 オストワルド法による硝酸の合成(2週) 接触酸化法により硝酸を合成することで、気相反応を行う上での基本操作を学ぶ。
7週 硫酸銅五水和物の合成(2週) 硫酸銅の合成実験を通して、ろ過、濃縮、乾燥、再結晶などの基本操作を学ぶ。
8週 ディスカッション(2週) 実験、レポートについてディスカッションを行い、実験の理解を深める。
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

評価割合

取組状況レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力20020
専門的能力305080
分野横断的能力000