化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0061 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 国際創造工学科 化学・生物・環境系 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 小菅人志 他監修「化学工学」(実教出版)、教材:プリント配布
担当教員 Luis Guzman

到達目標

1.単位換算、物質収支、エネルギー収支等について演算・計算力をつける。
2.工業プロセスにおける単位操作・装置設計に必要な基礎データの解釈と正当な評価を行う。
3.省資源・省エネ・環境保全、安全操作の観点から、プロセスの構成や装置の構造等を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1単位換算、物質収支、エネルギー 収支等について演算・計算力が十 分に身につけることができる。単位換算、物質収支、エネルギー 収支等について演算・計算力が身 につけることができる。 単位換算、物質収支、エネルギー 収支等について演算・計算力が身 につけることができない。
評価項目2工業プロセスにおける単位操作・ 装置設計に必要な基礎データの解 釈と正当な評価を行うことが十分 にできる。 工業プロセスにおける単位操作・ 装置設計に必要な基礎データの解 釈と正当な評価を行うことができ る。工業プロセスにおける単位操作・ 装置設計に必要な基礎データの解 釈と正当な評価を行うことができ ない。
評価項目3省資源・省エネ・環境保全、安全 操作の観点から、プロセスの構成 や装置の構造等を理解することが 十分にできる。 省資源・省エネ・環境保全、安全 操作の観点から、プロセスの構成 や装置の構造等を理解することが できる。省資源・省エネ・環境保全、安全 操作の観点から、プロセスの構成 や装置の構造等を理解することが できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ものづくりには緻密なプロセス(過程)とデザイン(設計)が不可欠であることを、種々の単位操作計算や作図を通して学ぶ 。将来の(化学)技術者になるためには、装置や機械の原理を理解するとともに、効率だけではなく安全の観点からも必要 がある。ここではそれらに必要な基本事項を例題や演習等を通して具体的に習得する。
授業の進め方・方法:
成績の評価は、定期試験の成績80%、および小テスト・課題・宿題の成績20%で行い、合計の成績が60点以上の者 を合格とする。
注意点:
この科目は化学工業における単位操作を学びますが、物理や物理化学の基礎をしっかり習得しておくことが望ましい。 ここで理論的背景、原理、計算の基礎などを理解する。授業の内容はプリントで配布しますが、授業で完成するように 作成する。ノートのとり方が大切である。演習があり、電卓を必ず携帯すること。宿題、小テストあり。予習・復習を しっかりやっておくこと。教科書や参考書の各章末の問題の解き方に早く慣れましょう。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学工学受講上の10カ条 化学工学体系の特徴、ノートの取り方、計算問題の解き方
2週 化学工場の特徴と技術者 化学工場の構成・特徴、プロセスとプラント、単位操作等 の概要。
3週 化学工学の役割(化学技術者としての基本能力) プラントの計画・設計・建設・運転・保全についての概念 。
4週 単位換算(SI単位系) SI単位と非SI単位の換算。
5週 単位換算(SI単位系)(単位で数値が生きる) 有効数字に関する演習。
6週 物質の流れと物質収支(2大法則) 質量保存とエネルギー保存の法則を使った計算。
7週 中間試験は実施しない (復習)
8週 試験問題の解答
2ndQ
9週 物理的プロセスの物質収支(方程式)(1) 分離・混合・向流・循環などの物理的プロセスにおける物 質収支の計算(1)。
10週 物理的プロセスの物質収支(方程式)(2) 分離・混合・向流・循環などの物理的プロセスにおける物 質収支の計算(2)。
11週 化学反応を伴うプロセスの物質収支(1) 反応プロセスの特徴およびその物質収支に関する計算(1)。
12週 化学反応を伴うプロセスの物質収支(2) 反応プロセスの特徴およびその物質収支に関する計算(2)。
13週 化学反応を伴うプロセスの物質収支(3) 反応プロセスの特徴およびその物質収支に関する計算(3)。
14週 まとめと演習 問題集の利用
15週 期末試験は実施しない (復習)
16週 試験問題の解答・総復習
後期
3rdQ
1週 液体の取り扱い(液体を貯める・移す) 貯槽・腐食・防食についての特徴・問題点。
2週 気体の取り扱い(気体を貯める・移す・測る) 気体貯槽、圧力の測定 。
3週 管内の流体の流れ(1) 管径と流速・レイノルズ数・エネルギー損失・動力との関 係。流量測定法(1)。
4週 管内の流体の流れ(2) 管径と流速・レイノルズ数・エネルギー損失・動力との関 係。流量測定法(2)。
5週 エネルギー収支(エネルギー保存則) 機械的エネルギーおよび熱エネルギーの収支計算。
6週 流体輸送・動力 流体輸送・動力の算出法。
7週 (中間試験)
8週 試験問題の解答
4thQ
9週 固体と粉体(粉体の物性と測定法・粒径分布)(1) 粉体の特性。ふるい分析法の原理。粒径とその分布図の作 成(1)。
10週 固体と粉体(粉体の物性と測定法・粒径分布)(2) 粉体の特性。ふるい分析法の原理。粒径とその分布図の作 成(2)。
11週 粉砕と混合(平均粒径の統計的算出法) 粉体で重要な平均粒径および比表面積の計算。
12週 粉体の分離(固体・液体・気体間の機械的分離法)(1) 沈降・分級・沈殿濃縮・遠心沈降分離・ろ過・集塵の各原理 (1)。
13週 粉体の分離(固体・液体・気体間の機械的分離法)(2) 沈降・分級・沈殿濃縮・遠心沈降分離・ろ過・集塵の各原理 (2)。
14週 まとめと演習 伝熱速度(熱損失)から求める熱交換器の設計。
15週 (期末試験)
16週 試験問題の解答・総復習

評価割合

試験小テスト+課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000