応用化学演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用化学演習Ⅰ
科目番号 0062 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 国際創造工学科 化学・生物・環境系 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 テキスト:蝦名、小松崎共編「応用化学演習Ⅰテキスト」(茨城高専・物質工学科) 、参考書:奥山格「有機化学」(丸善)、マクマリー「有機化学概説(第6版)」(東京化学同人)
担当教員 小松﨑 秀人

到達目標

1.有機化学を各反応別に分類・整理し、その反応の基本を理解できるようにする。
2.代表的な官能基の基本反応と反応機構を理解できるようにする。
3.機器分析による未知化合物の同定法を理解できるようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機化学を各反応別に分類・整理することができ、その反応や反応機構を理解できる。有機化学を各反応別に分類・整理することができ、その反応の基本概念を理解できる。有機化学を各反応別に分類・整理することができず、その反応の基本も理解することができない。
評価項目2代表的な官能基を有する有機化合物の反応性と反応機構を理解できる。代表的な官能基を有する有機化合物の反応性を理解できる。代表的な官能基を有する有機化合物の反応性を理解できない。
評価項目3機器分析による未知化合物の同定法を理解できる。機器分析による同定法の基本を理解できる。機器分析による同定法の基本を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
スペクトル解析による有機化合物の同定、および有機反応の基本反応やその応用について学びます。を勉強したい方は、是非、受講して下さい。
授業の進め方・方法:
授業は、前期は主に動画およびノート資料配信で行い、後期は主に黒板を使用した板書で行います。演習時間を設け、それを回答してもらいます。資料配付を行い、授業内容の理解に繋げます。
注意点:
本講義を受ける学生は有機化学Ⅱも併せて受講することが望ましいです。受講前に、これらの講義内容を復習しておいて下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有機化合物の構造 官能基を理解し、それに基づいた有機化合物の分類ができる。
2週 有機化合物の構造解析(1)UV-vis UV-visから得られる情報を理解することができる。
3週 有機化合物の構造解析(2)IR① IRから得られる情報を理解することができる。
4週 有機化合物の構造解析(3)IR② 低波数側にシフトする要因として、水素結合、共役系における影響を理解する。
5週 有機化合物の構造解析(4)IR③ 演習を通して、主要な有機化合物のIRデータから特性吸収帯を理解する。
6週 有機化合物の構造解析(5)NMR① ゼーマン分裂、NMRの概要を理解する。
7週 (中間試験)
8週 有機化合物の構造解析(6)NMR② 演習を通して、化学シフトについて理解する。
2ndQ
9週 有機化合物の構造解析(7)NMR③ 演習を通して、積分値について理解する。
10週 有機化合物の構造解析(8)NMR④ 演習を通して、スピン-スピン結合について理解する。
11週 有機化合物の構造解析(9)NMR⑤ 演習を通して、対称要素を有する有機化合物のスピン-スピン結合について理解する。
12週 有機化合物の構造解析(10)MS 分子イオンピーク、同位体ピーク、フラグメントイオンピークについて理解する。
13週 有機化合物の構造解析(11) 演習を通して、未知化合物のスペクトル解析を行い、その有機化合物の構造を同定する。
14週 有機化合物の構造解析(12) 演習を通して、未知化合物のスペクトル解析を行い、その有機化合物の構造を同定する。
15週 (期末試験)
16週 総復習 有機化合物の構造解析について総合理解する。
後期
3rdQ
1週 有機化合物の性質 官能基の種類から、有機化合物の性質を理解する。
2週 有機化合物の立体配座と異性体 Newman投影図を用いた立体配座、異性体の種類について理解する。
3週 有機化合物の命名法 国際命名法とそれに基づいた有機化合物の命名法を理解する。
4週 酸と塩基 有機化合物における酸・塩基、その強弱の基本概念を理解する。
5週 付加反応(1) 付加反応を分類し、求電子付加反応を理解する。
6週 付加反応(2) 求核付加反応、分子付加反応について理解する。
7週 (中間試験)
8週 置換反応(1) 求核置換反応について理解する。
4thQ
9週 置換反応(2) 求電子置換反応について理解する。
10週 脱離反応(1) 脱離反応の概念、置換反応との競争について理解する。
11週 脱離反応(2) ザイツェフ法則、ホンマン分解について理解する。
12週 転位反応(1) カチオンの安定性に基づく転位や人名反応について理解する。
13週 転位反応(2) 主に人名反応について理解する。
14週 酸化・還元反応 有機化合物の酸化、還元反応について理解する。
15週 (期末試験)
16週 総復習 有機化合物の反応性を理解する。

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力200000020
専門的能力800000080
分野横断的能力0000000