到達目標
1.原子核の安定性や放射壊変など放射化学の基礎を理解する。
2.放射線と物質との相互作用を学び、放射線の測定原理や放射線が生体に及ぼす影響を理解する。
3.産業界で放射線や放射性物質がどのように利用されているかを理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
項目1 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。 | 左記ができない。 |
項目2 | 放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。 | 左記ができない。 |
項目3 | 核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。 | 左記ができない。 |
項目4 | 原子炉と核燃料サイクルを説明できる。 | 教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。 | 左記ができない。 |
項目5 | 理工学や産業界において放射化学がどのように応用されているかを説明できる。 | 教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。 | 左記ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
放射性物質の化学反応を扱う放射化学の基礎として、放射線・原子力の基礎を学び、放射化分析などの放射化学を学ぶ。
授業の進め方・方法:
成績の評価は、定期試験の成績70%、レポートや小テスト等の成績30%で行い、合計の成績が60点以上の者を合格とする。
注意点:
福島第一原子力発電所事故により放射線が社会問題となっている一方、放射線は医療や産業などに広く活用されている。本講座で放射線のリスクとメリットを理解して社会問題を考える基礎として欲しい。また、教科書は放射線取扱主任者の資格試験のテキストであるので、本講座は資格試験対策にも有用である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
講義概要、放射線、原子と原子核 |
放射化学の概要、放射線、原子、原子核の構成を学ぶ。
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2週 |
放射能と放射性核種 |
α、β、γ壊変および壊変図式、壊変法則、半減期を理解する。自然界の放射性核種を学習する。
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3週 |
放射線と物質との相互作用 |
α線、β線、γ線、中性子線と物質の相互作用を物理的に理解する。
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4週 |
放射線測定1 |
放射線の検出原理について学習し、気体の検出器の特徴を理解する。
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5週 |
放射線測定2 |
放射線の検出原理について学習し、固体の検出器の特徴を理解する。
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6週 |
復習 |
前半の授業の復習を行う。
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7週 |
(中間試験) |
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8週 |
放射線化学、放射線の生物影響 |
放射線と水との反応に加え、放射線の生体に及ぼす影響を学習する。
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4thQ |
9週 |
放射線防護 |
放射線被ばく線量の算出方法を理解し、放射線防護の基礎を学習する。
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10週 |
原子力発電と核燃料サイクル |
"核分裂の連鎖反応と臨界、原子炉、原子力発電の原理を学ぶ。 核燃料サイクルの一般的知識を学習する。
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11週 |
加速器や中性子源 |
加速器や中性子源、放射線発生装置の原理を理解する。
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12週 |
放射化学の利用1:人口放射能、放射化分析 |
放射性核種の化学的な分離技術と放射化学的な分析法について学習する。
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13週 |
放射化学の利用2:年代測定、宇宙 |
理工学や産業界において放射化学がどのように応用されているかを学ぶ。
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14週 |
復習 |
後半の授業の復習を行う。
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15週 |
(期末試験) |
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16週 |
総復習 |
授業の総復習を行う
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評価割合
| 試験 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |