物質工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物質工学実験Ⅰ
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 国際創造工学科 化学・生物・環境系 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 物質工学科編集の化学工学実験テキスト
担当教員 Luis Guzman,依田 英介

到達目標

1.実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解・習得する。
2.実験・演習を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。
3.実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し説明・説得できる。
4.コンピュータを用い、情報を収集したり、データを分析したりすることができる(下記*印のテーマ)。
5.与えられた制約の下で、自主的に問題解決に取り組むことができる。
6.自らの考えを論理的に記述しすることができる。
7.討議やコミュニケーションすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を十分に理解・習得することができる。実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解・習得することができる。実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解・習得することができない。
評価項目2実験から得られたデータや演習内容について工学的に十分に考察し説明・説得することができる。実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し説明・説得することができる。実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し説明・説得することができない。
評価項目3コンピュータを用い、的確に情報を収集したり、データを十分に分析したりすることができる。コンピュータを用い、的確に情報を収集したり、データを分析したりすることができる。コンピュータを用い、的確に情報を収集したり、データを分析したりすることができない。
評価項目4自らの考えを論理的に記述することができ、討議やコミュニケーションすることができる。自らの考えを論理的に記述することができる。自らの考えを論理的に記述することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
主な化学工学関連の装置操作を学び、単位操作の原理を実際のデータ計算を通して理解する。コンピュータによるデータ処理を通して、解析能力を身につける。また、第3者にもよく理解できるような報告書の作成を目指し、結果考察重視の内容を提出する。提出後に討論を行い、理解の確認と問題点の検証を行う。
授業の進め方・方法:
実験は1テーマ3人で行うことを原則とし、単独では実験しない。9個のテーマの中から所定数(5テーマ)を選択して実験する。実験班および班の人数はあらかじめ担当教員が決める。装置の使い方に早く慣れるため、操作方法をあらかじめ確認し、プレレポートを作成する。事前にテキストを読み、実験のポイントを理解する。成績の評価は、実験への取り組み状況50%、レポートの内容50%で評価し、合計の成績が60点以上の者を合格とする。ただし、提出すべきレポートのうち1通でも未提出のものがある場合には不合格とする。なお、定められた期限内にレポートが提出されなかった場合は減点する。
注意点:
危険防止のためサンダル履きは禁止。この実験では白衣より作業衣が望ましい。また、薬品を扱う時は防護眼鏡を着用しドラフト内で行う。粉体を扱う時は防塵マスクを着用すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(1週) 実験に関する諸注意(特に安全上の注意)・報告書の書き方・実験班の確認・評価の仕方・提出日等について

2週 プレレポート作成(1週) 実験で使用する装置の原理や使用方法を理解し、実験手順を分かりやすく作成する。
3週 (1)球形粒子の終末速度*(2週)  ストークスの法則の確認、重力沈降分離法・次元解析法についての手法を理解し考察する。
4週 (2)管内の圧力損失*(2週) レイノルズ数・流速・圧損失・管摩擦係数・相当径・抵抗係数等を実測し考察する。
5週 (3)オリフィス係数(2週) 絞り流速計の流量係数の定義、算出法を理解し、実際の流速と理論流速を比較・考察する。
6週 (4)強制対流伝熱(2週) 簡単な熱交換器における水の対流伝熱量・境膜伝熱係数・ヌッセルト数・プラントル数等を算出し考察する。
7週 (5)気液平衡(2週) メタノール水溶液の気液平衡値を実測し、理想溶液と仮定した時の気液平衡値と比較する。
8週 (6)精留(2週) メタノール水溶液の精留実験を通して、還流の概念を理解し、単蒸留との比較や還流の効果について考察する。
2ndQ
9週 (7)粉砕*(2週) 寒水石の粉体の粒径分布を実測し、ロジン・ラムラー分布などから粉砕効果を理解し考察する。
10週 (8)ろ過(2週) ろ液量の時間依存性およびルースの方程式からケーキ・ろ紙による抵抗を算出し考察する。
11週 (9)サイクロン(2週) サイクロン内部の分離機構を観察する。各風速における圧力損失、集塵効率を求め、理論式と比較する。
12週 ディスカッション(2週) 実験内容に関する質疑応答により、実験項目をより深く理解する。
13週 レポートチェック(1週) 提出されたレポートのチェックと総合解説。
14週
15週
16週

評価割合

取り組み状況レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力303060
分野横断的能力202040