歴史と文化Ⅱ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 歴史と文化Ⅱ
科目番号 0131 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 国際創造工学科 化学・生物・環境系 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 教科書は用いない。必要に応じてプリントや史料を配布する。
担当教員 横山 俊一郎

到達目標

1. 日本思想史とはどのような学問であるかを理解する。
2. 日本思想史における各時代のありようを理解する。
3. 今日の日本人の思想的営みを歴史的に理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日本思想史とはどのような学問であるかを理解し、説明ができる。日本思想史とはどのような学問であるかを理解できる。日本思想史とはどのような学問であるかを理解できない。
評価項目2日本思想史における各時代のありようを理解し、説明ができる。日本思想史における各時代のありようを理解できる。日本思想史における各時代のありようを理解できない。
評価項目3今日の日本人の思想的営みを歴史的に理解し、説明ができる。今日の日本人の思想的営みを歴史的に理解できる。今日の日本人の思想的営みを歴史的に理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今日の日本人による思想的営みはどのように形作られてきたのだろうか。本講義ではこうした疑問にせまることを目的とする。手順としては、まず日本思想史とはどのような学問であるかを示し、そのうえで日本思想史における各時代のありようを幾つかのトピックに分けて概説する。
授業の進め方・方法:
講義形式でおこなう。史料などを配布してそこから何が分かるのかを考えながら進める。
注意点:
教科書を用いないのでノートを確実に取り、不明な用語については質問すると同時に個々に調べること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 日本思想史とは何か 日本思想史とはどのような学問であるかを理解する。
2週 『古事記』と『日本書紀』を読む 『古事記』と『日本書紀』の多様な世界について理解する。
3週 平安仏教と鎌倉仏教 平安仏教と鎌倉仏教の思想面での違いについて理解する。
4週 中世神話の世界 中世神話とそこで登場する神々について理解する。
5週 『神皇正統記』を読む 後世の天皇観に影響を与えた『神皇正統記』について理解する。
6週 禅が日本にもたらしたもの 中国起源の禅が日本に与えた影響について理解する。
7週 中間試験
8週 戦国武士の思想 戦国武士の主従関係と彼らの思想について理解する。
2ndQ
9週 近世武士の思想 近世武士の主従関係と彼らの思想について理解する。
10週 朱子学と陽明学 近世の中国と日本で流行した儒学学説について理解する。
11週 儒学と神道との関係 儒学の各学派における神道受容の実態について理解する。
12週 新井白石の政治戦略 新井白石による幕政改革と当時の政治文化について理解する。
13週 荻生徂徠と日本儒学の刷新 荻生徂徠が唱えた新しい儒学とその影響について理解する。
14週 江戸時代の歴史思想 江戸時代の歴史家たちを支えた思想について理解する。
15週 期末試験
16週 総復習
後期
3rdQ
1週 国学の誕生 本居宣長の『古事記伝』や国学が持つ多様性について理解する。
2週 水戸学と明治維新 水戸学が明治維新に与えた影響について理解する。
3週 明六社の思想家たち 『明六雑誌』での論争を通して明治初期の思想について理解する。
4週 福沢諭吉の文明論 福沢諭吉の文明論と国民国家形成との関係について理解する。
5週 中江兆民の世界 中江兆民の国家観と自由民権との関係について理解する。
6週 明治時代の社会主義 自由民権から社会主義へと向かった明治期の思潮について理解する。
7週 中間試験
8週 近代日本のキリスト教 内村鑑三をはじめキリスト教徒の思想について理解する。
4thQ
9週 アジア主義者たち 岡倉天心をはじめアジア主義者の思想について理解する。
10週 国家神道の成立 靖国問題など国家神道が後世に与えた影響について理解する。
11週 アナーキズムとマルクシズム 日本におけるアナーキズムとマルクシズムの受容について理解する。
12週 大正デモクラシーの思潮 吉野作造など大正デモクラシーを支えた言論人の言説について理解する。
13週 皇国史観 平泉澄が唱えた皇国史観と戦時下の歴史学界について理解する。
14週 戦後の近代主義と民主主義 戦後の近代主義と民主主義をめぐる議論について理解する。
15週 期末試験
16週 総復習

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000